そんな日本代表にとって、W杯本大会前に控えている国際大会が7月に韓国で開催される『EAFF E-1サッカー選手権2025』だ。W杯予選などとは異なり、国際Aマッチ期間でない日程で開催されるこの大会。過去の例を見ても国内組がメインに招集され、東アジアのライバルたちとしのぎを削ってきた。今やA代表の大半を海外組が占める日本代表において、国内組選手の数少ないアピールの場と言っても過言ではないだろう。ここでは今季Jリーグで活躍する選手の中から、E-1選手権の日本代表として招集に期待のかかる選手たちをポジション別に50名紹介する。

GK(ゴールキーパー)
- 大迫敬介(サンフレッチェ広島)
- 小島亨介(柏レイソル)
- シュミット・ダニエル(名古屋グランパス)
- 谷晃生(町田ゼルビア)
- 早川友基(鹿島アントラーズ)
- 前川黛也(ヴィッセル神戸)
次に過去の招集歴からシュミット・ダニエル、前川黛也、小島亨介が挙がる。シュミットと小島は今季より新天地へ活躍の場を移しているが、すでに守護神としての地位を確立。特に小島は昨季残留争いに巻き込まれた柏レイソルを立て直す原動力にもなっていることから評価も高まっていることだろう。
また、過去に招集のない選手の中からは鹿島アントラーズの早川友基を推したい。

DF(ディフェンダー)
- 荒木隼人(サンフレッチェ広島)
- 岡村大八(町田ゼルビア)
- 古賀太陽(柏レイソル)
- 鈴木淳之介(湘南ベルマーレ)
- 関川郁万(鹿島アントラーズ)
- 高井幸大(川崎フロンターレ)
- 中谷進之介(ガンバ大阪)
- 佐々木旭(川崎フロンターレ)
- 高木践(清水エスパルス)
- 中野就斗(サンフレッチェ広島)
- 中山雄太(町田ゼルビア)
- 濃野公人(鹿島アントラーズ)
- 畑大雅(湘南ベルマーレ)
- 三浦颯太(川崎フロンターレ)
また、対人の強さで定評のある岡村大八と関川郁万も代表で見てみたい選手たちだ。特に関川はクラブで日本代表としても経験のある植田直通と不動の守備陣を形成し、相手のボールを弾き返す高さと強さに加え精度の高いフィードでも貢献できる。同じく最後尾からのボール供給という面では鈴木淳之介も候補に挙がりそうだ。昨季の後半戦からクラブでも定位置を掴んでおり、今季も継続して高いパフォーマンスを発揮していることから招集が期待される。
センターバックとサイドバックを兼任できる選手としては、まず直近の3月シリーズでも招集された中山雄太が挙がる。さらに過去にA代表招集歴のない選手では広島で昨季ブレイクした中野就斗や攻撃参加と対人の強さを併せ持つ佐々木旭、加えて今季3年ぶりにJ1へ戻ってきた清水エスパルスを支える大卒2年目の高木践も将来性のある選手だ。
もちろん、純粋なサイドの選手でも有望株は多くいる。その中からここでは3名を挙げたい。1人目は昨季ルーキーイヤーながら鹿島の主力として活躍し9ゴールをマークした濃野公人。今季も変わらずクラブの主軸を担う若手には、早くから代表に絡んでほしいものだ。2人目はパリ世代の畑大雅。パリ五輪への出場は叶わなかったが、サイドで快速を飛ばし丁寧なラストパスやシュートなど抜群の攻撃力を誇る。そして3人目は昨年元日のタイ戦でデビューした三浦颯太。今季開幕から好調な川崎フロンターレで早くも4アシストを挙げる活躍を見せており、改めて代表で見てみたい選手の1人と言えよう。

MF(ミッドフィルダー)
- 宇野禅斗(清水エスパルス)
- 川﨑颯太(京都サンガ)
- 川辺駿(サンフレッチェ広島)
- 熊坂光希(柏レイソル)
- 田中聡(サンフレッチェ広島)
- 田中駿汰(セレッソ大阪)
- 河原創(川崎フロンターレ)
- 森田晃樹(東京ヴェルディ)
- 渡辺皓太(横浜F・マリノス)
- 小泉佳穂(柏レイソル)
- 紺野和也(アビスパ福岡)
- 佐々木大樹(ヴィッセル神戸)
- 東俊希(サンフレッチェ広島)
- 樋口雄太(鹿島アントラーズ)
- 平戸太貴(京都サンガ)
- 脇坂泰斗(川崎フロンターレ)
- 渡邊凌磨(浦和レッズ)
もちろん、中堅世代にも代表で見てみたい選手は多い。すでに代表経験のある川辺駿や過去大学時代にA代表デビューを果たしている田中駿汰。あるいは東京ヴェルディの攻守の要である森田晃樹や小柄ながら豊富な運動量と身体の強さが武器の渡辺皓太、河原創といった選手たちも十分に候補として挙げられる。
中盤の攻撃的な選手ではパスやドリブル、ミドルシュートなど総合力の高い選手として脇坂泰斗や渡邊凌磨を推したい。ともに決定的な仕事の出来るプレーヤーであることに疑いの余地はなく、国内組がメインとなればチームの主軸となれる選手たちだ。また、セットプレーのキッカーも含めキックの精度でチャンスを作り出せる選手として東俊希、樋口雄太、平戸太貴の3選手を挙げたい。相手を圧倒した今回のアジア最終予選においても攻めあぐねる場面は多くあった。そんな状況でも1つのセットプレーを決定機に繋げられる彼らのような選手の力は必ずや求められるだろう。そのほかには、ドリブルで違いを作れる紺野和也やパスと動き出しで相手守備陣を乱せる小泉佳穂、空中戦にも強い佐々木大樹といった個性豊かな選手たちの招集にも期待したい。

FW(フォワード)
- 北野颯太(セレッソ大阪)
- 北川航也(清水エスパルス)
- 木村勇大(東京ヴェルディ)
- ジャーメイン良(サンフレッチェ広島)
- 鈴木章斗(湘南ベルマーレ)
- 鈴木優磨(鹿島アントラーズ)
- 相馬勇紀(町田ゼルビア)
- 中村草太(サンフレッチェ広島)
- 西村拓真(町田ゼルビア)
- 原大智(京都サンガ)
- 福田翔生(湘南ベルマーレ)
- 宮代大聖(ヴィッセル神戸)
- 山田新(川崎フロンターレ)
最前線のオールラウンダーとして周囲を活かす働きにも期待できるのは北川航也、鈴木優磨、ジャーメイン良、原大智といった選手たち。北川と鈴木優に関しては過去に招集歴があるもののしばらく代表から遠ざかっており、今季の活躍も踏まえて今一度見てみたい選手たちだ。ジャーメインと原は得点力もさることながら長身を活かしたポストプレーも魅力の選手。特にジャーメインは昨季日本人最多タイとなる19ゴールを挙げており、代表に呼ばれる資格は十分と言えよう。得点力と言えばそんなジャーメインと同じく昨年19ゴールを挙げている山田新をはじめ木村勇大、鈴木章斗、福田翔生、宮代大聖といった昨季二桁ゴールを記録した選手たちも十分に候補となり得る。