“無冠の帝王”の汚名を返上するときが、ついに訪れた。
極めつきは、昨シーズンに加入したバイエルンでも優勝を逃したことだろう。ブンデスリーガ11連覇と前人未到の記録を更新し続ける“ドイツの盟主”でなら、悲願の成就も容易いと楽観的な見方もあったが、蓋を開けてみれば、レヴァークーゼンが国内公式戦無敗での2冠達成という、今後50年で1度あるかないかのシーズンが到来。ケイン本人は1年目のブンデスリーガで36得点を挙げ、2位に『8』差をつけて得点王になったものの、チームは3位フィニッシュ。また、チャンピオンズリーグでベスト4敗退、DFBポカールでは下位カテゴリーのクラブにジャイアントキリングを献上する始末だった。
それでも今シーズン、ついに“呪い”から解き放たれる。序盤戦からゴールを量産したケインに呼応するかのように、チームも2度の5連勝を達成するなど、順調に勝ち点を積み重ねていく。迎えた4日、自力で決めるチャンスこそ逃したが、勝たなければならなかった2位レヴァークーゼンが引き分け、その瞬間にバイエルンの2シーズンぶりとなる優勝が決定。そして、苦節15年、“無冠の帝王”と揶揄されてきたケインが、プロキャリア初のタイトルを手中に収めた。
本懐を遂げたケインは、4日に自身の公式Xを更新。「We are the Champions!!」と呟くとともに、Queenの代表曲『We Are the Champions』を熱唱する動画をアップ。プロとして初めてうたう、“王者のうた”に酔いしれている。
【悲願】“王者のうた”を熱唱するケイン