チェルシーは11日、レンタル移籍で加入していたイングランド人FWジェイドン・サンチョが、マンチェスター・ユナイテッドに復帰することを発表した。

 現在25歳のサンチョは2021年夏にドルトムントからマンチェスター・ユナイテッドに完全移籍。
加入後2シーズンは主力として試合に出場したものの、2023-24シーズンは規律問題およびエリック・テン・ハフ前監督との関係悪化でトップチームから追放状態となり、2024年1月にドルトムントにレンタル移籍となった。

 その後、昨夏にはマンチェスター・ユナイテッドに復帰し、テン・ハフ前監督と和解していたものの、昨年8月31日にチェルシーにレンタル移籍で加入し、公式戦41試合出場で5ゴール10アシストを記録。UEFAカンファレンスリーグ(ECL)決勝ではダメ押しとなるチーム3点目を挙げ、UEFA(欧州サッカー連盟)主催の主要4大大会すべてで優勝した初のクラブとなったチェルシーのECL初制覇に貢献を果たした。

 そんなサンチョのレンタル移籍の契約には最大2500万ポンド(約49億円)での買い取り義務オプションが付随していたものの、チェルシーが500万ポンド(約10億円)を支払うことで、この買い取り義務条項を放棄できる権利もあることが報じられていたことから去就には注目が集まっていた。

 チェルシーとしてはサンチョの買い取りに意欲を示していたものの、マンチェスター・ユナイテッドで契約している週給最大30万ポンド(約5860万円)の条件で同選手と契約を結ぶつもりはなく、現在のクラブ方針である基本給は低く抑えながら、インセンティブが付随する給与体系にあった条件で契約することを望んでいた。

 しかし、最終的にサンチョと合意に至ることができず、今月3日にサンチョは公式インスタグラムやX(旧:ツイッター)などを更新し、「この経験に感謝している。チームメイト、スタッフ、そしてファンの皆、僕をホームのように感じさせてくれたチェルシーの皆に心からの愛を送る。クラブの今後の成功を祈っている。本当に感謝している。ありがとう、ブルーズ」とチェルシーに別れのメッセージを綴っていた。

 そして、正式にサンチョのレンタル移籍期間が終了したことを発表したチェルシーは「チェルシーにいる全員がジェイドンの尽力に感謝するとともに、今後の活躍を祈っている」とエールを送っている。

 なお、マンチェスター・ユナイテッドに復帰するサンチョだが、同クラブで再びプレーする可能性は低く、古巣のドルトムントやアストン・ヴィラ、ニューカッスル、トッテナムなどから関心が寄せられていることが噂されており、今後の動向にも注目が集まっている。

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