両チームにとって、今大会の初陣となったゲームは、前半からフルミネンセが巧みなパスワークを用いながらも、状況によっては鋭いカウンターを繰り出すなど、ドルトムントのゴールを脅かす場面を増やしていく。後半に入っても試合の様相が大きく変わることはなく、元鹿島アントラーズのブラジル人FWエヴェラウドや、ウルグアイ代表FWアグスティン・カノッビオらがチャンスを作り出したが、ここで立ちはだかったのがドルトムントの“守護神”。再三に渡るセーブで、フルミネンセに先制点を許さず、試合はスコアレスドローで終了した。
試合後、コベルは「フルミネンセはほとんどの局面で、僕らより優れていた」と正直な所感を口にする。「そこは認めなければならない。彼らはよりフレッシュで、デュエルではよりアグレッシブで、より良いチャンスを何度も作り出した。僕らは改善しなければならない点が多かったけれども、残念ながら試合中に上向くことはなかった」と語った。
この試合はドルトムントにとって、ヨーロッパとの時差があり、同時に現地時間ではランチタイムのキックオフと、普段とは異なる環境のなかで試合をしたことも事実。コベルは「僕らにとっては大会の初戦だったから、気にしすぎるのも良くないとは思う。少なからず時差ボケの影響もあったとは思うし、試合はいつもと違う時間のキックオフだった」と前置きしつつ、「言い訳がしたいわけではない。僕らは十分な力を発揮できなかった。ただ、それだけだ」と言葉を続け、敗戦を悔やんだ。
自身のパフォーマンスについては「決して楽な状況だったわけではないけれども、プレーしていた時は本当に楽しかったね。いくつかのセーブは素直に嬉しかったよ」と語ったコベル。次節は21日に行われ、ドルトムントはマメロディ・サンダウンズ(南アフリカ)と対戦するが、「(蔚山HDとの試合も含めた)次の2試合は、必ず勝たないといけない」と気を引き締めた。
【動画】フルミネンセのチャンスはGKコベルがしっかりストップ