現在29歳のコマンはパリ・サンジェルマン(PSG)のアカデミー育ちで、同クラブでトップチームデビューを飾った後は、ユヴェントスを経て、2015年夏に買い取りオプション付きのレンタル移籍でバイエルンへ加入。2年後に完全移籍へ切り替わると、以降は主力として、ブンデスリーガの8連覇(※コマン加入以前も含めるとバイエルンは11連覇を達成)だけでなく、2019-20シーズンのチャンピオンズリーグ優勝にも貢献した。在籍した10年間で、公式戦通算339試合出場72ゴール71アシストを記録している。
コマンとバイエルンの現行契約は2027年夏で満了を迎えるが、高額な移籍金が見込まれることから、今夏の退団の可能性が浮上。直近では、サウジ・プロフェッショナルリーグのアル・ナスルが本腰を入れて獲得に動いていると報じられていた。
そして、今回の報道によると、バイエルンとアル・ナスルはクラブ間合意に至ったという。移籍金は3000万ユーロ(約52億円)弱のパッケージで、契約期間は2028年6月30日までの3年間。この後、メディカルチェックとサインが予定されているようだ。なお、『スカイ・ドイツ』の報道によると、コマンの年俸は2000万ユーロ(約34億円)から2500万ユーロ(約43億円)ほどの見込みだ。
ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドを筆頭に、セネガル代表FWサディオ・マネや元クロアチア代表MFマルセロ・ブロゾヴィッチら、豊富な選手層を誇るアル・ナスルは、今夏の移籍市場においても、チェルシーからポルトガル代表FWジョアン・フェリックス、バルセロナからスペイン代表DFイニゴ・マルティネスをそれぞれ完全移籍で迎え入れている。今夏3人目の目玉補強として、コマンがサウジアラビアに上陸する日は、間近に迫っている。