イングランドのプロ審判協会(PGMOL)の会長であるハワード・ウェブ氏が、チェルシー戦でフルアムのゴールを取り消した判定について語った。2日、大手メディア『ESPN』がコメントを伝えている。


 フルアムは、8月30日にアウェイでチェルシーと対戦し、0-2で敗れた。議論の的となったのは、この試合の21分ごろの場面。フルアムのジョシュ・キングがゴールを決めたが、直前の場面でフルアムのロドリゴ・ムニスがチェルシーのトレヴォ・チャロバーに対してファウルを犯したとして、この得点はOFR(オンフィールドレビュー)の末に取り消された。

 イギリス『スカイスポーツ』の『Match Officials - Mic'd Up』に出演したウェブ氏は、当該の場面について「物議を醸した判定ではなく、単なる誤りだ」とコメント。「接触に関する罰則については高い基準を設定している。それによって試合の流れ、リズム、テンポが保たれる。VARが介入する基準についても同様だ。つまり、明白な誤りではない限り、主審の判定は尊重されるべきだ。特に、試合の重要な場面でゴールを取り消す際に、すべてのVARに伝えてあるメッセージだ」と、判定の基準を説明した。

 そして、「ゴールを取り消すのは『それしか考えられない』というほど明白な誤りがある場合のみだ。それが審判に伝えている指針だ。ところが、今回はその指針が正しく守られなかった」と、ゴールを取り消した判定はVARの介入によるミスであると述べ、ゴールの取り消しは誤審だとする理由を次のように説明した。


「ムニスとチャロバーの接触について、審判たちはその場面に注目しすぎたあまり、どのような流れでその接触があったのかという全体像を見落としてしまった。ムニスがボールを保持し、コントロールし、自然なターンの動作で足を下ろしたとき、チャロバーが自らそこに足を入れてしまった。フルアムの選手にとって、そのスペースに足を下ろすのは当然だった。つまり、審判の判定ミスだ」


【ハイライト動画】チェルシーvsフルアム


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