日本代表のMF遠藤航(リヴァプール/イングランド)が、国際親善試合のメキシコ代表戦を振り返った。

 日本時間7日(現地時間6日)、FIFAワールドカップ26の開催地であるアメリカのオークランド・コロシアムで日本代表はメキシコ代表と対戦。
約2年ぶりにアジア以外の国との対戦となった中、かつて日本代表を指揮したハビエル・アギーレ監督が率い、ワールドカップホスト国の1つである強豪・メキシコとの対戦となった試合は、前半から日本が強度の高さを保ち主導権を握る展開になるも、ゴールが遠くゴールレスドローに終わった。

 ボランチでフル出場した遠藤は強豪国との久々の戦いに「基本的にはゲームプラン通りでした。しっかり前からハメに行くということで前半はよくハマっていて、自分たちの方がプレッシャーをかけて引っ掛けてチャンスになったり、自分たちのリズムになっていました」とコメント。「ただ、相手も下がらずにマンツーマンでプレッシャーをかけるというのはやってきました。前半は特にせめぎ合いでしたが、球際も負けていなかったし、自分たちの方が相手を上回るシーンを作れていたかなと思います」と、しっかりとメキシコ相手に戦えていたと振り返った。

 ただ「理想を言えば、前半にあったちょっと引っ掛けたところで1点取れたりしていたらと思いますけど、後半もやり続けるところで、前半より行けなくなっていましたが、交代選手を含めて、最後まで前向きな姿勢を見せて、チャンスも作れました」とし、「課題を挙げるとすれば、崩して点が取れれば理想というところと、相手がプレッシャーに来た時に、何度か良い崩しはありましたけど、それをもっと何回も作れればと思います」と、攻撃面でしっかりと決定力を高めていきたいと課題を口にした。

 デュエルの部分やトランジションのスピードなど、日本が上回っていたことは明らか。ゴールだけが遠かったが、遠藤は試合最終盤にドリブルで持ち運びスルーパス。上田綺世(フェイエノールト/オランダ)が倒され、DFセサル・モンテスの退場を誘発していた。

 自身のプレー選択について遠藤は「ああいう試合の中で勝ち切りたいという思いが自分の中でもありましたし、キャプテンとしてはどういうところで違いを見せられるかを意識している」と、最後まで勝利を諦めていなかったとコメント。「ディテールにこだわる部分はリヴァプールでずっとやってきているので、スタメンから今日は最後まで出ましたけど、常に最初から最後までこだわってやっていて、違いを見せることは自分がやらなければいけない」と、日頃からのこだわりを語り「後半は引くシーンも何度かあったので、もっともっと前向きに行けるように、インテンシティの高いゲームをもっとやれるようにしていきたいです」と、90分間を通して強度を落とさない戦いを全員でやっていきたいとした。

 今回はディフェンスラインにケガ人が多く、経験値の低い選手も多く招集している中でDF板倉滉(アヤックス/オランダ)が負傷交代。
中2日で迎えるアメリカ代表戦での起用は不透明だが、遠藤が3バックに入る可能性もゼロではない。「個人的には中2日だろうが試合に出て、高いパフォーマンスを維持するということは、ワールドカップを見据えるという意味でも、素晴らしいテストになると思います」と語り、「誰が出るかはわかりませんが、新しく出る選手をサポートしながら勝てるように頑張りたいと思います」と、アメリカ戦でも出番があればチームのために戦う準備をするとした。
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