来年のFIFAワールドカップ26開催国の一つ、アメリカに遠征中の日本代表は9月10日(水)日本時間8時37分~アメリカ代表と対戦する。この一戦はNHK BSで生中継、U-NEXTにてリアルタイム配信(無料)・見逃し配信される。


 日本時間7日に行われたメキシコ代表との一戦は内容面で一定の手応えを得たものの、最後までゴールネットを揺らすことができずスコアレスドロー。「最終的にはシュートまで持っていけなかった(鎌田大地)」「決めていれば違う展開になった(三笘薫)」と課題が浮き彫りとなった。修正を施し、アメリカに勝利して今回の遠征を終えたいところだ。

 メキシコ戦後はチャーター便でオークランドからコロンバスへ約4時間かけて移動。7日は夜到着となったため全体練習を実施せず、8日の公式練習を経てアメリカ戦に向かって行く。またメキシコ戦に先発し、81分までプレーした堂安律がクラブ事情により離脱したため、招集メンバー26名でアメリカ戦に臨む。

 アメリカとの対戦は3年ぶり4回目。通算対戦成績は日本の2勝0分け1敗となっている。前回対戦は2022年9月、鎌田大地と三笘薫の得点で日本が2-0で勝利した。アメリカは7日に行われた韓国代表戦に0-2で敗れて2連敗。アメリカを率いるマウリシオ・ポチェッティーノ監督は「日本には才能ある選手たちがいます。2022年のカタール大会ではスペイン代表を倒しました。
最もエキサイティングなチームの一つであり、対戦相手として難しいチーム」と警戒している。

日本代表vsアメリカ代表 予想スタメン


 長距離移動を含む中2日で迎える一戦、公式会見に登壇した森保一監督は「まだ練習していないので(※公式練習前に会見を実施)どの程度変えるかは分かりませんが、大幅に変更することは考えていきたい」と明言。「将来を見据えてより多くの選手が世界基準の中でレベルアップしていくことが、チーム全体の底上げになると思っています。できる限り多くの選手にピッチに立ってもらいたい」とコメントした。

 移動を含む中2日という事例は過去にもある。それは2023年9月に行われた欧州遠征だ。9月9日(土)に行われたドイツ代表との“再戦”に4-1で勝利し、中2日の9月12日(火)トルコ代表戦も4-2と大量得点を奪って連勝を収めた。ドイツ戦、トルコ戦で連続して先発した選手は伊藤洋輝のみ。疲労の考慮とチームの底上げを見据え、森保監督のコメント通り、大幅にスターティングメンバーを入れ替えて挑むことが濃厚だ。

 GKは大迫敬介。最終ラインは右から関根大輝、荒木隼人、メキシコ戦から連続先発で瀬古歩夢と予想した。なお、メキシコ戦で負傷交代となった板倉滉の状態について、森保監督は「長期離脱になるようなケガではない」と言及しているが、無理はさせない方向だろう。
ボランチは佐野海舟と藤田譲瑠チマのコンビか。所属するリヴァプールで途中出場が続くキャプテン遠藤航を連続で先発起用する可能性もありそうだ。

 ウイングバックは右に伊東純也、左に前田大然と予想した。メキシコ戦に途中出場した伊東は「まだ少し痛みがあるので、早く(痛みが)なくなってほしい」とコメントしており、コンディションに不安を抱えているため、先発出場したとしても前半のみなど限定的な起用が濃厚だ。右ウイングバックを担うことができる菅原由勢、望月ヘンリー海輝の2人はメキシコ戦で出番なしに終わっており、誰がスタメンに名を連ねるか予想が最も難しいポジションである。前線はシャドーに鈴木唯人と細谷真大、最前線に町野修斗と予想した。

「ミスを恐れずチャレンジすることが成長につながる。選手たちには思い切って挑戦してもらいたい」と背中を押した森保監督。藤田や鈴木らパリ五輪世代の若い選手たちが数多く出場することになりそうだが、FIFAランキング15位のアメリカを相手にどこまでのプレーを見せられるか。中2日での連戦を総力戦で乗り切り、白星で9月の活動を締めくくりたい。

取材・文=三島大輔(サッカーキング編集部)
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