ブンデスリーガ史上最速の監督交代劇で話題を呼んだレヴァークーゼンが、今シーズン初勝利を掴んだ。12日にドイツメディア『シュポルト1』や同『kicker』が伝えた。


 2シーズン前の無敗優勝に導いたシャビ・アロンソ監督をレアル・マドリードに引き抜かれたレヴァークーゼンは、アヤックスやマンチェスター・ユナイテッドなどを率いてきたエリック・テン・ハフ氏を後任に招へいした。しかし、今夏の移籍市場では優勝を知る選手たちも次々に新天地を求めて、チームの顔ぶれは一変した。

 そして迎えた2025-25シーズン、公式戦初戦は4部リーグの相手にカップ戦で快勝を収めたが、リーグ戦では1分1敗とつまづく。9月1日、「この体制では新たに成功するチームを構築することは不可能」と判断して、レヴァークーゼンはわずか2試合でテン・ハフ監督を解任。元デンマーク代表指揮官のカスパー・ヒュルマンド監督を招へいした。

 新体制の初戦となった12日のフランクフルト戦では、退場者を2名出したものの、アレハンドロ・グリマルドの直接フリーキック2本など3-1で勝利。数的不利を感じさせない強固な守備でフランクフルトの反撃を許さず、リーグ戦初白星を掴んだ。

「2枚のレッドカードを受けた後では、完璧なスタートとは言えない」とヒュルマンド監督は語りつつも、その顔には笑みも浮かんだ。初陣を振り返り、「何よりもチームのキャラクターが前面に出た」と手応えを掴んでいる。

「私たちは深いブロックで非常にコンパクトだった。私たちは何も許さなかった。しかし、特に前半では、ハイプレスで何度もチャンスを生み出した。
プレッシャーは非常に強かった」

「私はとても直接的で正直な人間だ。うまくいけば、私たちは強いユニットを形成することができる。今日、私たちはすでにその多くを示した」

 新たな指揮官は早速、選手たちからの信頼も得ているようだ。印象的なパフォーマンスで勝利に貢献したネイサン・テラは「彼は私たちに大きな自信を与えてくれた」と語り、守護神のマルク・フレッケンは「明確な方針を持って就任し、彼にとって非常に重要な優先事項をすぐさま基盤として設定した。今日はそれを非常にうまく実行できた」と、ヒュルマンド監督を称賛。グリマルドも「チームは結束している。一丸となって守備をし、この勝利は当然の結果だった」と、新たなチームが同じ方向を向き始めていると実感しているようだ。

 シモン・ロルフェスSD(スポーツ・ディレクター)はフランクフルト戦で改めて監督交代劇を振り返り、「異例で、おそらく厳しい決断だった」としている。それでも、「おそらく双方にとって良い結果になったのではないだろうかと思う」と言葉を続け、早くも監督交代の効果に手応えを示している。

 レヴァークーゼンはここから勢いに乗ることができるのだろうか。18日にチャンピオンズリーグでコペンハーゲンと敵地で対戦し、21日にはリーグ戦でボルシアMGをホームに迎え撃つ。


【ハイライト動画】レヴァークーゼンvsフランクフルト

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