セリエA第4節が21日に行われ、インテルとサッスオーロが対戦した。

 2シーズンぶりのスクデット獲得を目指すインテルだが、クリスティアン・キヴ監督の下で苦しい序盤戦を過ごしている。
開幕節こそトリノに5-0と大勝したが、第2節でウディネーゼに痛恨の逆転負けを喫し、ユヴェントスとのイタリア・ダービーも3-4で敗北。大きな強みだった堅守は鳴りを顰め、現在は12位に低迷している。それでも、チャンピオンズリーグ(CL)の初戦では日本代表DF板倉滉も所属するアヤックスに完封勝利。オランダの名門を下した勢いそのままに、今節はサッスオーロ相手にリーグ戦3試合ぶりの白星を目指す。

 試合の均衡が破れたのは14分、インテルは下がってボールを受けたフランチェスコ・ピーオ・エスポージトが相手に潰されながらも起点を作ると、ポストプレーを受けたニコロ・バレッラがドリブルで運び、左を並走していたルカ・スチッチへパス。マイナスへの折り返しをフェデリコ・ディマルコが流し込み、早い時間帯で先制に成功した。

 ビハインドを負ったサッスオーロは自陣でのボール奪取からイスマエル・コネが起点となってカウンターを発動し、最後は右から仕掛けたドメニコ・ベラルディが際どいシュートを放つも得点とはならず。対して、インテルはボール保持率を高めてサッスオーロに主導権を渡さず、29分にはマヌエル・アカンジの縦パスを受けたデンゼル・ダンフリースが相手DFを背負いながらも反転してドリブル。最後は中央へのラストパスをマルクス・テュラムが収めて右足を振ったが、シュートは枠の左へ外れた。

 後半もインテルがボールを保持し、サッスオーロが守ってからのカウンターを狙う構図が続く。62分にはサッスオーロに決定機が到来したが、左サイドからのクロスに合わせたアンドレア・ピナモンティのヘディングシュートは、GKジョゼップ・マルティネスが片手で弾き出した。対するインテルは67分、ルイス・エンリケの柔らかいクロスをファーサイドでディマルコが折り返し、最後はエスポージトが至近距離からバイシクルシュートを放ったが、GKの好セーブに阻まれた。


 81分、インテルはCKの流れからサッスオーロのカウンターを食い止めると、ボールを収めたカルロス・アウグストが細かいタッチのドリブルでボックス手前まで侵入し左足を振り抜く。タリク・ムハレモビッチに当たってコースが変わったボールがゴール左隅へ吸い込まれ、貴重な追加点を奪った。一方のサッスオーロは84分、ワリード・シェディラがベラルディとのワンツーでボックス内へ侵入すると、そのまま右下隅へ流し込み1点差に詰め寄る。

 リードが1点となったインテルだが、その後は堅実な対応を続けて同点ゴールは許さず。試合は2-1で終了し、インテルがリーグ戦3試合ぶりの白星を飾った。次節、インテルは27日にアウェイでカリアリ、サッスオーロは28日にホームでウディネーゼと対戦する。

【スコア】
インテル 2-1 サッスオーロ

【得点者】
1-0 14分 フェデリコ・ディマルコ(インテル)
2-0 81分 タリク・ムハレモビッチ(オウンゴール/インテル)
2-1 84分 ワリード・シェディラ(サッスオーロ)
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