ジュビロ磐田は29日、同クラブのU-18の監督を務めている安間貴義氏が、トップチームの指揮官に就任することを発表した。なお、ジュビロ磐田U-18の新監督については、決定次第正式に伝えられる。


 今シーズンの磐田は1年でのJ1復帰を目指し、ジョン・ハッチンソン監督新体制でスタートした。だが、チームは浮き沈みの激しいシーズンを過ごしており、2025明治安田J2リーグ第31節終了時点で14勝6分11敗、勝ち点「48」の成績で8位に位置。27日に行われた第31節のRB大宮アルディージャ戦に3-4で敗れたことで、今季5度目の連敗を喫した。J1自動昇格圏内の2位につけるV・ファーレン長崎とは勝ち点差が「8」という状況で、J1昇格プレーオフ出場圏内の6位につける大宮とは勝ち点が「2」離れている。

 これらの状況を踏まえ、クラブは29日、ハッチンソン監督との契約解除を発表。同時に、ショーン・オントン(コーチ)、アーチ・セリミ(ヘッド・オブ・フットボール・ディベロップメント&パフォーマンス)とも契約解除に至ったことが明かされており、29日のトレーニングからは久藤清一コーチが暫定的にチームの指揮を執っていた。

 だが、磐田は29日のうちに後任の人事を発表。これまでにヴァンフォーレ甲府カターレ富山FC東京FC岐阜でコーチや監督を歴任してきた安間氏が、新たにトップチームを託されることが決まった。

 新監督就任を受けて、安間氏は磐田を通してコメントを発表。静岡県浜松市と地元出身の安間氏は、自らの信念とともに、今季のクラブの目標が変わらずに“J1昇格”であることを明言し、次のように意気込みを明かした。

「この度、ジュビロ磐田の監督に就任することになり、身の引き締まる想いです。指導者として土台作りをしていただいたクラブで指揮を執る機会をいただけたことに、心より感謝しております」

「これまで自分の居場所で自分の仕事に集中してきましたが、これからはクラブ全体として成果を上げることが重要だと考えています。
最終目標は昇格です。残り7試合、一戦一戦に全力で挑み、全員の力と知恵を結集して勝利を積み重ねてまいります」

「私は、U-18でのチームビルディングを通じて、限られた環境の中でも成長と成果を積み重ねる経験をしてきました。選手たちは挑戦を重ね、プロ契約や登録、大学進学を勝ち取ってきました。これは私が信じる『行動による成長』の証です。トップチームでもその姿勢を貫き、選手一人ひとりが自ら考え、挑戦できる環境を作っていきます」

「ジュビロ磐田というクラブの誇りと目標を胸に、選手・スタッフ・クラブが一丸となって戦い抜くことで、昇格という結果を掴み取ると信じています。トップチームとアカデミーが一体となることこそ、クラブの強さに繋がります。勝利と成長を追求し、挑戦し続けます」

「サッカーは夢を与えるスポーツであると同時に、支えてくださる方々に『良い感情』を届けるものだと信じています。スタジアムに足を運んでくださるパートナーの皆さま、ファン・サポーターの皆さまと共に喜びを分かち合えるよう、私は勝負にこだわり続けます。その過程には勝利の歓びだけでなく、時に厳しさやもどかしさも伴います。それもまたサッカーの魅力であり、私たちが共に感じ、乗り越えるべきものだと考えています」

「昇格はあきらめるべきではない目標です。覚悟を持ってこの挑戦に臨みます。これからも、クラブと共に挑戦し続け、ジュビロ磐田のために全力で戦います。
皆さまの変わらぬご支援・ご声援をお願い申し上げます」


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