スペインサッカー連盟(RFEF)は5日、今月に控えるFIFAワールドカップ26欧州予選の2試合に臨むスペイン代表に、FWボルハ・イグレシアス(セルタ)を追加招集することを発表した。

 今回の発表によると、10月に行われるFIFAワールドカップ26欧州予選において、11日にジョージア代表と、14日にブルガリア代表と対戦するスペイン代表に、FWボルハ・イグレシアスを追加招集したとのことだ。
3日には、メンバー入りしていたFWラミン・ヤマル(バルセロナ)が、負傷により不参加となることが決まっていた。

 つい先日、「僕の名前は予備リストに載っていないだろうから、おそらく選ばれることはないと思うよ」と語っていたボルハ・イグレシアスにとっては、2023年3月以来となるスペイン代表への復帰に。この“パンダ(愛称)”は、RFEFの醜聞として記憶に新しいルイス・ルビアレス前会長のキス事件ならびに、その後の対応に対する抗議の意として、一時的に代表招集を拒否することを公に宣言したこともあり、約2年半の間、ルイス・デ・ラ・フエンテ監督が率いるチームから遠ざかっていた。

 そんな32歳の点取り屋は、セルタにレンタル加入し7年ぶりの復帰を遂げた昨シーズンに、チームトップスコアラーとなるリーグ戦11得点を挙げ、9シーズンぶりのヨーロッパリーグ出場権獲得に大きく貢献。さらに、今シーズンもここまでの公式戦10試合で6得点と、“始まりのクラブ”で高パフォーマンスを継続していた。

 だからこそ、復帰論が取り沙汰され、それに対して前述したコメントのほか、「代表チームはすでにかなり固まっていて、トップには実力のある選手や質の高いフォワードがいるから、難しいと思う」と諦観していたボルハ・イグレシアス。それからほんの数日後、「プロとして自国を代表することは、人生で最も素晴らしい経験のひとつだと思うんだ。僕はそれを経験することができたし、とても楽しむこともできた」と思いを巡らせたスペイン代表への扉が、ふたたび開くことになった。
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