今シーズンも、バイエルンは公式戦10戦全勝とロケットスタートを切っているが、その中心に立っている選手こそケインだった。ここまで行われた全10試合にスタメン出場しているが、得点を挙げなかったのは8月30日に行われたブンデスリーガ第2節のアウクスブルク戦(○3-2)のみ。残る9試合のうち、7試合では複数得点をマークするなど、ここまで18ゴールと、シーズン序盤戦とは思えないほどのゴール数を叩き出している。
今月4日、イングランド代表合流前最後のゲームだったブンデスリーガ第6節のフランクフルト戦(○3-0)でも、チームの2点目を挙げて勝利に貢献していたが、同試合で足首に違和感を覚え、85分にセネガル代表FWニコラス・ジャクソンと途中交代。イングランド代表への合流が危ぶまれていたが、試合後には「大丈夫だろう」と語り、現在は“スリーライオンズ”の一員としてチームに合流している。
しかしながら、今回の報道によると、ケインの状態は思わしくないようだ。DFジャレル・クアンサー(レヴァークーゼン/ドイツ)とともに、試合前日の8日にも室内調整のみでトレーニングを終えたとのこと。足首の負傷は未だ癒えておらず、ウェールズ戦のピッチに立つ可能性は限りなく低いと指摘されている。
ケインが欠場した場合、トーマス・トゥヘル監督に与えられる選択肢は4つだという。まずは、FWオリー・ワトキンス(アストン・ヴィラ)、FWジャロッド・ボーウェン(ウェストハム)、FWマーカス・ラッシュフォード(バルセロナ/スペイン)の誰かをセンターフォワードで起用することが基本線のようだ。一方で、本職が左ウイングのFWアンソニー・ゴードン(ニューカッスル)も、今季開幕直後には中央でプレーしたことがあり、“オプション”としての導入される可能性も否定できない。また、腕章はMFデクラン・ライス(アーセナル)かMFジョーダン・ヘンダーソン(ブレントフォード)の元へ渡ると予想された。
なお、イングランド代表は10月シリーズで2つの試合を予定しており、ウェールズ代表戦で終了した後は、14日にラトビア代表との欧州予選グループK第8節を控えている。イングランド代表はFIFAワールドカップ26欧州予選・グループKで戦全勝13得点無失点という圧巻の成績で首位を快走しており、ラトビア戦に勝利した場合は、他会場の結果次第で本大会出場が決まる。イングランド代表にとっては非常に重要な一戦となるが、同試合にケインが間に合うか否かは、現時点で不透明だ。
【ハイライト動画】ケイン、代表合流前最後の試合でもゴール