ブラジル代表は10日、国際親善試合で韓国代表と対戦する。同試合を2日後に控えた8日、DFエデル・ミリトン(レアル・マドリード/スペイン)が会見に出席し、2度の大ケガを振り返った。
スペインメディア『アス』が会見の様子を伝えている。

 ミリトンは2019年夏にポルトからレアル・マドリードへ完全移籍加入。当初はベンチを温める機会も少なくはなかったが、元スペイン代表DFセルヒオ・ラモス(現:モンテレイ)と元フランス代表DFラファエル・ヴァラン氏が去った後のチームでは、最終ラインの中心選手として活躍を続け、2度のチャンピオンズリーグ制覇も経験した。

 だが、2023年8月、当時のラ・リーガ開幕戦だったアスレティック・ビルバオ戦で左ひざ前十字じん帯断裂に見舞われ、214日間もの戦線離脱を強いられる。2023-24シーズン終盤戦でピッチに戻ってきたものの、翌2024-25シーズンの2024年11月、ラ・リーガ第13節オサスナ戦で今度は右ひざを負傷。右ひざ前十字じん帯断裂および両半月板の損傷と診断され、224日間もの期間ピッチを離れていた。

 今夏に行われたFIFAクラブワールドカップ2025・準決勝のパリ・サンジェルマン戦で実戦復帰を果たし、今季はレアル・マドリードで公式戦7試合出場1ゴールを記録。レアル・マドリードでコンスタントな出場機会を確保し、今回のインターナショナルマッチウィークでは、コパ・アメリカ2024以来の“セレソン”復帰を果たした。

 厳密には、昨年9月と11月にもブラジル代表招集を受けていたものの、いずれも負傷により参加を辞退。この2年間は、計438日間の戦線離脱を余儀なくされ、レアル・マドリードでは公式戦計94試合を欠場した。苦しかった2年間を乗り越え、約1年4カ月ぶりに“セレソン”のユニフォームに袖を通すミリトンは、韓国戦を前に、記者会見で率直な胸の内を明かした。

「2度目の大ケガ(右膝)の後は、色々なことが頭をよぎった。
サッカーは決して簡単な世界ではない。正直、引退も考えたよ。だけど、妻、娘、そしてチームメイトの助けがあって、今日もこの場に立てている。常に良いプレーをするため、周囲の人々が力を貸してくれたんだ」

「2年間にも及ぶ、2度の非常に困難なケガだった。1度目と違い、2度目のケガは、復帰までの過程を既に知っているからこそ、向き合い方はどうしても変わってしまう。家族、そして神様に頼りっぱなしだった。普段のルーティン、トレーニングのような習慣が奪われる。突然、家に閉じこもり、誰かの助けに頼らざるを得なくなる。だけど今は、無事に回復し、ブラジル代表チームのような最高レベルに戻ってくることもできた。神に感謝しなければね。決して簡単なことじゃなかった」

 なお、ブラジル代表は韓国代表戦の後、14日には日本代表と対戦予定。2度の大ケガから這い上がった不屈のセンターバックは、日本代表との試合でどのようなプレーを見せてくれるか。



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