10月のFIFAワールドカップ26欧州予選を戦うスペイン代表に招集されたGKウナイ・シモン(アスレティック・ビルバオ)が8日、スペインメディア『エル・ラルゲロ』に出演し、現在のスペイン代表のGKチームについて語った。

 ウナイ・シモンが“ラ・ロハ”に初招集されたのは、ルイス・エンリケ前監督(現:パリ・サンジェルマン/フランス)体制下の2020年9月で、同年11月に代表デビューを飾ると、当時の守護神だったGKダビド・デ・ヘア(現:フィオレンティーナ/イタリア)からポジションを奪った。
以降、準決勝まで駒を進めたEURO2020も、無念のベスト16敗退となったFIFAワールドカップカタール2022も、3大会ぶり4度目の優勝を果たしたEURO2024でもゴールマウスを託されてきた。昨年はケガの影響で苦しんだが、復帰後は再び出場機会を確保し、各年代別のスペイン代表でも共闘したルイス・デ・ラ・フエンテ監督から、揺らぎない信頼を寄せられている。

 前記の通り、2020年11月以降はウナイ・シモンがスペイン代表の正守護神に君臨。バックアッパーについても、ウナイ・シモンの負傷期間中はGKロベルト・サンチェス(チェルシー/イングランド)が招集されていたが、全選手の状態が万全な場合、基本的にはGKダビド・ラヤ(アーセナル/イングランド)とGKアレックス・レミロ(レアル・ソシエダ)がメンバーに入っている。

 だが、現在は負傷しているものの、GKジョアン・ガルシア(バルセロナ)を筆頭に、スペイン代表招集を待望されるGKの数は多く、スペイン国内を中心に「ラ・ロハのGKに誰を呼ぶべきか」といった類の議論は絶えることがない。このような状況について問われたウナイ・シモンは、「聞かれるたびに言っていることなんだけど、まずは1つ、どのGKを招集して、誰をスタメンにするかを決めるのは、僕の仕事ではない」とした上で、次のように言葉を続けた。

「確かに、ジョアン・ガルシアは素晴らしいシーズンを送っているよね。彼は昨季も素晴らしいパフォーマンスだった。ただ、同じ理屈が通じるならば、たとえばロベルト・サンチェスもここに来るべき選手だ。ボーンマス時代のケパ(・アリサバラガ)のように、高いレベルでプレーしている他のGKは、いずれも招集に値する選手だったよ」

「監督は、試合に向けて最適だと思う3人のGKを選んでいる。もちろん、ジョアン・ガルシアが素晴らしい活躍をしている姿は見ているけれども、彼が招集メンバーに入れば、僕ら3人のうち1人は外れることになる。僕に言わせれば、ジョアン・ガルシアだけでなく、アレックス・レミロも素晴らしい活躍をしているし、ダビド・ラヤも驚くほどのパフォーマンスをしている。
そして、僕自身も良いプレーができている手応えがあるんだ」

「もちろん、ジョアン・ガルシアの活躍が僕にとってのプレッシャーになるという世間の声は理解できるよ。ただ、この言葉は、レミロとラヤの代表での活躍を軽視するものでもある。現在、僕らは非常に優れたGKチームを形成していて、誰がプレーしても、常に安定してゴールを守ることができる。また、誰がプレーしても、良い雰囲気の中でプレーしていることは間違いないんだ」

 このように、ジョアン・ガルシアの活躍を認めつつも、現在招集されている3名のGKも、負けず劣らずのパフォーマンスをしていると語ったウナイ・シモン。「確かに、この数年は僕がプレーしているけれども、代表レベルの実力を持つ他のGKがリストから外れてしまうくらい、このチームには最高レベルで競争できる3名のGKがいる」と話すと、「僕がプレーしようと、レミロもラヤも、自分たちはラ・ロハのGKだと自信を持っているし、だからこそ良いプレーができるんだ」と続け、現在のGKチームでも、高い競争力を維持できると主張した。


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