なでしこジャパンは10月24日にイタリアのコモでイタリア女子代表と、28日にスペインのラ・リネアでノルウェー女子代表と国際親善試合を戦う。

 なでしこジャパンを率いるニルス・ニールセン監督は、メンバー23名の発表後に会見。
「第2フェーズ」と称し、来年3月に控えるAFC女子アジアカップオーストラリア2026に向けて、「ある程度同じやり方で戦い、その後は門戸を開いて、次のワールドカップへと考えている」と、これまで各国リーグのシーズンの進み具合なども鑑みてヨーロッパ組、アメリカ組、国内組で比重を変えながら活動してきたチームから、戦っていく中心メンバーを定めて来年に向かうとしている。戦い方も「ゲームプランは基本的にいつもと一緒で、自分たちの強みを生かす」としながら、戦況などを見ながら戦術などを柔軟に変えていけるようにオプションを作りつつ、練度を高めていくと話している。

 これまで招集してきた選手が海外組を中心に並んだが、2024年2月に左ひざの前十字じん帯損傷の大けがから復帰を果たした遠藤純(エンジェル・シティ/アメリカ)、同じく2024年のパリ・オリンピックで左ひざ前十字じん帯断裂の大けがから復帰を果たした清水梨紗(リヴァプール/イングランド)の2選手が1年以上ぶりの日本代表に復帰。2024年10月に佐々木則夫代行監督下で招集されて以来となる小山史乃観(ノースカロライナ・カレッジ/アメリカ)含め、3選手がニールセン監督となってから初の招集となった。

 指揮官は清水について、「まず彼女には居場所が代表にあると伝えたい」と話し、「質の高い選手で、選出は当然でもある。静かなリーダーシップが特徴でもある。大けがの前の輝きを代表でも取り戻してほしい」と期待を寄せ、遠藤については「いろいろなポジションができ、チームに必要なフィジカルも持っている。現時点では左サイドのウイングかサイドバックで考えている。左利きがチームに多くない中、左足から素晴らしいクロスも蹴ることができる。久々の代表ということで、話すことも楽しみ」と、清水同様に持っている力を見せてほしいと続けている。

 小山は2選手と比べて、まだ代表は1キャップと経験も少ないが「常に見たい、話したいと思っていた選手の一人。クラブでのパフォーマンスが素晴らしい。
ある程度の期間クラブで結果を出していて、調子の良い選手は呼ぶことがある。それを代表にももたらすことができるか楽しみ。それができれば、ワールドクラスの中盤の選手がまた一人、チームに増えることになる」と期待している。

 ニールセン監督は「今は自分たちに目を向けるべき」とヨーロッパ勢との2連戦を位置づけ、「選手を知る段階から、結果を求める段階」に入ったとして、勝利を追求する姿勢を示している。
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