今回の講義は、大宮のヘッドオブスポーツを務めるスチュアート・ウェバー氏からの「リクエスト」で実現。ゴメス氏によるストライカーに特化した講義は、今回がレッドブルグループにとっても初めての試みだという。ストライカーとしての心得や自身のキャリアに基づく経験談を、約1時間半にわたって語った。また質疑応答では、オリオラ・サンデーやマギージェラニー蓮が英語で熱心に質問を投げかける場面もあった。
今回の講義で特に強調したのは「ストライカーとしてのメンタリティ」の重要性だ。「サッカーにおいてストライカーは特別な役目です。ストライカーとして力を発揮するためには、チームのために走ること、働くこと。次に何が起こるのかをしっかり考え、チームが必要とする場所にいなくてはなりません。皆さんには、自分なりのストライカー像や自分の在り方を見つけてもらいたいです。チームに必要とされ、チームのためにゴールを決める。最終的に求められるのは、そういったメンタリティです」と熱く説いた。
ストライカーというポジションは、チームを勝利に導く決定力・得点力に加え、現代サッカーでは前線からの守備など多くの役割も求められる。その中でゴメス氏は、自身が思い描く「完璧なストライカー」として、いくつかの名選手の名前を挙げながらこう語った。
「やはり完璧なストライカーは元ブラジル代表のロナウドだと思います。得点が取れて、ドリブルやチャンスメークもできる。スピードもあった。彼は本当に素晴らしく、世界中のどの監督も欲しがった選手だと思います。近年でいえばカリム・ベンゼマ選手(アル・ヒラル)。彼は9番でもあり、10番の役割もできる。そういった特徴があります」
「最近コーチ陣とラミン・ヤマル選手(バルセロナ)について少しディスカッションをしました。この若さですでに世界トッププレーヤーの一人だと認識しています。ですが、彼の守備力だけにフォーカスすると、もしかしたら試合に出られない可能性すらあります。ただ、どの監督も『ヤマルが欲しい』と思う理由は、やはりピッチ上で特別なものを見せてくれるからです。
今回の講義のように、大宮の選手たちはピッチ内外でレッドブル体制ならではの恩恵を受けている。昨季はJ1昇格プレーオフに進出し、今季も明治安田J2・J3百年構想リーグで好スタートを切った。レッドブルグループの一員として、着実に成長を重ねている。ゴメス氏も「昨季から新しいやり方を始め、宮沢悠生監督を筆頭に短い期間で多くの変化があり、自分たちが目指す方向に進んできています。特にピッチ上では攻守両面で相手に喰らいつく姿勢。そこに関しては自分としても非常にいい感覚で見ることができています」と高く評価する。
講義の中では「タイトルを取るチームには必ずストライカーがいる」とも語っていたゴメス氏。「ロナウドやベンゼマ、ヤマルのような選手を簡単に獲得することはできません。ですが、今日この話を聞いてくれた選手の中から、将来的に彼らのようなスペシャルな選手が生まれる可能性はあります。
取材・文=三島大輔(サッカーキング編集部)

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