日本代表は31日、聖地ウェンブリーでイングランド代表と対戦する。DF渡辺剛(フェイエノールト/オランダ)は、この一戦で世界最高峰のストライカー封じを狙う。


 日本は28日に行われたスコットランド代表戦を1-0で勝利。イギリス遠征を白星でスタート。グラスゴーからロンドンに移動したチームは29日、同地でイングランド戦に向けたトレーニングを開始している。

 スコットランド戦で前半45分間プレーした渡辺はスリーライオンズとの一戦でも先発での起用が見込まれている。そのなかで、チームとしても個人としても勝負のポイントに挙がるのは、バイエルンとイングランドの絶対的なエースストライカーに君臨するFWハリー・ケインをいかに封じるかだ。

 現在32歳の188センチのストライカーは、両足とヘディングをバランスよく使い分ける多彩なフィニッシュワークに加え、中盤のプレーメイカー的な資質を有しており、サイドやボランチ付近まで落ちながらボールを引き出し、レンジを問わない正確なパスでサイドチェンジやラストパスでサイドアタッカーの決定機を演出しつつ、最後の仕上げに関わる超万能型のプレースタイルの持ち主だ。

 そのため、ディフェンスラインの選手としては深い位置まで追って起点を潰すというプレーが必要な一方、つり出される形で持ち場を離れた際に他の相手選手にスペースを使われるリスクもあり、チームとしてカバーリングや守備のスライドをより意識することが求められる。

 渡辺もイングランド戦に向けた展望を語るなかで、「まずハイプレスで来るというところと、ボールを持たせたら一瞬の隙でチャンスを作ってくるというところはあると思います。ケイン選手もいなかった中であのクオリティで、次の試合はいる想定だと思うので、そこをどう止められるかという感じになります」と、イングランドとウルグアイの試合を見た上での勝負のポイントに相手エースの名前を挙げている。

 具体的な対応策の部分では前述のケインの特徴を踏まえた上で、やはり個人としてではなくチームとして守る意識が重要だと考えている。

 「今まで自分がマッチアップしてきた選手と違って、いろんなところに顔出して試合を作ったりとか、試合決めきるところがある選手。彼をうまく自由にさせないというのは意識しないといけないかなと思います」

 「今までもマンツーマンでハイプレスで、例えば自分がマークしている選手が落ちていったら全部ついていくというのはありましたけど、彼に関してはどこまで落ちるとかはちょっと想像できないので、どこで追うのをやめるとか、どこまでが自分の範囲かというのは、試合前には明確にしておきたいなと思います」

 その点はミーティングでも共有されている部分で、「ついていくところと、そのついていった時に穴が開くというのは間違いないので、そこを誰がカバーするとか、逆についていかないで、他の選手がスライドして、その選手を自分がつくとか、そこをうまくコミュニケーション取りながら、やれたらベストだなと思います」とチームとしての共通認識を深めたいとしている。


 さらに、肝心のボックス付近での攻防については「シュートの能力が高ければ高いほど自分たちの守備は難しくなりますし、自分だけで止められるとは思っていないので、シュートの部分とかは、(鈴木)彩艶とある程度の原理原則があって、自分がニアを消してファーとか、そこは意識しながら分割して守れればなと思います」とコメント。スコットランド戦でもワールドクラスのビッグセーブでクリーンシートに貢献した守護神の力を信頼しつつ、いかに“限定”できるかが重要だと語る。

 「ブラジルよりも強いと思っています」と個と組織の組み合わされる難敵撃破に向けては、渡辺含め守備陣の奮闘が必須だ。
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