◆総排出量は減っているものの深刻化するごみ問題
環境省によると、令和3年度におけるごみ総排出量は4,095万トンで、私たち1人あたり毎日890グラムのごみを排出しているという。環境意識への高まりから、ごみ総排出量は平成25年度以降、減少傾向が続いている。
身近なところでいえば、プラスチックストローが紙ストローに変わったのは「海洋プラスチックごみ問題」がきっかけだった。プラスチックストローは細くて小さくリサイクルされにくいうえ、不法投棄や回収時の取りこぼしによって海洋に流出しやすく、海洋生物に悪影響を与えるため、プラスチックから紙のストローに置き換わってきた。

また、リサイクルできない廃棄物を埋立て処分するごみの最終処分場の数も減っている。場所の確保や住人の理解などから新設することも難しく、このままでは近い将来に捨てる場所がなくなってしまう可能性も出てきている。
◆お台場の綺麗に整備されているように見える植栽に…
このようなごみ問題をはじめ、地域社会への貢献活動や環境美化の一環として、フジサンケイグループは「フジ・メディア・ホールディングス合同清掃活動」を定期的に実施している。今回、フジテレビ「ごみゼロの日」アンバサダーのサザエさんも参加し、フジサンケイグループ各社・関係協力会社13社、計88人が参加し、70リットルのごみ袋37個分のごみを回収した。

また、公園周辺では、側溝に多くのタバコがポイ捨てされていた。公園内のすぐ近くに喫煙所があるというのに……。
この喫煙所は周囲の景観と調和のとれた美しくまとまっていて、看板も透明でおしゃれなもの。しかし、初めてお台場を訪れた人は、そこに喫煙所があると気づきにくいのではないだろうか。調和のとれた景観は素晴らしいが、看板は目立つようにしてもいいのでは、と感じた。

ごみ問題への意識・関心を高めるだけでなく、身近な改善点も見えてきた清掃活動。当たり前ではあるが「ポイ捨てをしない」など、一人ひとりができることをやっていくことが、壮大なごみ問題を解決することにもつながるはずだ。
<取材・文・撮影/横山 薫(扶桑社)>