こんにちは、恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラーの堺屋大地です。
筆者はLINE公式サービスにて計1万件以上のチャット恋愛相談を受けてきました。
2020年国勢調査によれば、日本人の「生涯未婚率」(50歳時の未婚割合)は年々上昇しており、女性は17.8%、男性に至っては28.3%にも及びます。そんななかで、恋愛がうまくいかないという方々にも筆者の知見が少しでも役に立てばなによりです。
「誠実」「真面目」なのは素晴らしい人間性だが…
もしかするとみなさんのなかにも、「誠実」「真面目」を絵に描いたような清廉潔白な女性と結婚したのはいいけれど、うまくいかずに離婚してしまったという人もいるのではないでしょうか。もしくは周囲の男友達で、「誠実・真面目な女性」と結婚できて祝福していたのに、ナゼか別れてしまったという人はいないでしょうか。
「誠実」「真面目」といった特徴は、その女性が素晴らしい人間性である証拠なのは言うまでもありません。
しかし、その特徴を持つ女性が自身の結婚相手としてふさわしいかどうかは別問題なのです。
自分が「誠実」「真面目」ではないからうまくいかない
うまくいかない理由はとてもシンプル。自分が「誠実」「真面目」ではないから、です。
筆者(堺屋大地)がまさにそうなのですが、清廉潔白に生きることは難しい。……というか誤解を恐れずに言うなら、清廉潔白な生き方は非常に息苦しく感じます。
世の中、一縷の穢れもない誠実さや真面目さが備わっている人のほうが少なく、多くの人が不誠実な性質や不真面目な性質を持ち合わせているもの。端的に言うと、多くの人が大なり小なり“クズ要素”を持っているということです。
多くの人間が欲を抱き、ズルい一面やヒドい一面といった醜い要素を秘めているもの。
ちなみにこの話を聞いて、「自分はそんな利己的な人間ではない」と感じている人もいるかもしれませんが、そういう人ほど無自覚に不誠実な行為や不真面目な行為をしていることもよくあるのです。
いずれにしても世の大半の人が、「誠実」「真面目」とは言えないクズ要素を持ってしまっているということです。
残念ながら人間そんなに簡単に変われるわけもない
さて、そんなクズ要素を持っている男性が清廉潔白な女性を妻にしたら、どうなるでしょうか。結婚生活を送るなかで、不誠実だったり不真面目だったりする言動について妻から指摘を受ける日々になるかもしれません。
一例ですが、会社に対する不満の愚痴を言ったり、知人に対する批判を陰口で言ったりしたとき、いちいち怪訝な顔で注意されたとしたら……?
それで自身が「誠実」「真面目」な人間性に改善していければいいのでしょうが、人間そんなに簡単に変われるわけもありません。
また、こちらの不誠実や不真面目な言動について指摘をせずにいたとしても、妻は内心、残念がったり悲しがったり不安がったりしているかもしれません。
「ちょっと性格の悪い女性」のほうが相性は良い?
そんな夫婦が明るく幸せな家庭を築いていけるでしょうか……?「誠実・真面目な女性」と相性が良いのは同じレベルで高潔な男性ぐらい。そんな男性が世の中にどれほどいるのかということです。
素晴らしい人間性の妻に釣り合わないダメな要素が自身にあると、自己嫌悪に陥ったりストレスが溜まったりして、イライラを妻にぶつけてしまうこともあるかもしれません。また、妻側もどんどんストレスが溜まっていき、精神的に疲弊してしまうということもありえるでしょう。
つまり世の多くの男性が「誠実・真面目な女性」と釣り合わず、その差によってお互いを苦しめかねないのです。
逆に考えると、ちょっとぐらいのズル、ちょっとぐらいの悪口、ちょっとぐらいの自己中さに共感してくれたり笑ってくれたりするような女性のほうが、一緒にいて気楽で落ち着くかもしれません。
要するに「ちょっと性格の悪い女性」のほうが、生涯のパートナーとしての相性が良いといったことは、往々にしてあることなのです。
幸せな結婚生活を送るのに大事なのは“釣り合い”
――結婚には“釣り合い”が大事。「誠実・真面目な女性」が素晴らしい人格者であるのは間違いないのですが、それに見合う人格者でないのであれば、自分と釣り合う程度の「ちょっと性格の悪い女性」と結婚したほうが、圧倒的にうまくいく確率は上がるものなのです。
<文/堺屋大地>
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【堺屋大地】
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。本連載意外に『SmartFLASH』(光文社)でドラマコラム連載、『コクハク』(日刊現代)で芸能コラム連載。そのほか『文春オンライン』(文藝春秋)、『現代ビジネス』(講談社)、『集英社オンライン』(集英社)、『週刊女性PRIME』(主婦と生活社)、『女子SPA!』(扶桑社)などにコラム寄稿。LINE公式のチャット相談サービスにて、計1万件以上の恋愛相談を受けている。公式SNS(X)は@SakaiyaDaichi