念願だった全国ツアーを完走して、グループ結成3年を迎える僕が見たかった青空(略称:僕青)。8月6日にリリースしたばかりの6thシングル「視線のラブレター」では、17歳の杉浦英恋をメインメンバーに大抜擢。
デビューシングルから5作連続でメインメンバーを務めた八木仁愛の交代や、メンバーの山口結杏が今年10月末での卒業を発表するなど、過渡期を迎えている僕青。
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 今回はグループの新たな顔となる杉浦、初選抜入りの岩本理瑚、選抜常連組の八木と西森杏弥の4人に2周年の振り返りから新曲への思い、妄想ラブレタートークまで語ってもらった。

結成2周年、改めて感じた23人の絆と団結力

――まずは僕青で初の全国ツアー、そして6月15日に最終公演として行われた結成2周年記念ライブを経て感じたことから教えてください。

西森杏弥(以下、西森):全国ツアー各会場でたくさんの方が集まってくださったのが嬉しいなと思いました。ツアーでライブ自体にも慣れてきて、メンバーも表現や見せ方を意識するようになって、ライブを楽しんでいるのがファンの方にも伝わったなって。

八木仁愛(以下、八木):今の僕青にできる最大限のパフォーマンスを出せたライブでした。新曲の披露などが一切なかったので「満足していただけるかな」と心配だったんですが、「楽しかった」と伝えてくださる方が多くて。ツアーのコンセプトとしてメンバー23人の個性を立たせようというのもあったので、その集大成でもあったかなと思います。

杉浦英恋(以下、杉浦):結成2周年ライブはファンの方はもちろん、スタッフさんからも「今までで1よかったね」と言っていただけるライブになったのがすごく嬉しいなと感じてます。

全国ツアーのオープンニングは、5thシングルの青空組(選抜)だけのステージだったのが、最終公演では全員でステージに立たせていただいたんです。6月15日はグループがちょうど結成3年目に突入する日で、23人が一緒にステージで立つことから始められたのが心に残っています。

岩本理瑚(以下、岩本):その全員でステージに立ったあとの1曲目が「青空について考える」だったんですけど、私は感動して泣きそうになっていて。最初のイントロで23人が手文字で「BOKUAO」という文字を作ってるんですけど、あらためて23人の絆と団結力を感じました。


ツアーの思い出「声が出なくなっちゃって」

――ツアー中の印象的な思い出は?

岩本:私は初日の東京が終わって広島公演のときに声が出なくなっちゃって、歌割りをみんなにフォローしてもらったりとか。迷惑かけちゃったなっていう思いがあって、そこから喉のケアのために毎日ハチミツを飲むようになりました。

西森:広島では次の日にYouTube撮影があったので、私と英恋ちゃんと稀未ちゃん(長谷川)が残っていたんですけど、だいぶ充実してたよね。

杉浦:普通に観光してたね。原爆ドームに行って、平和資料館も見て。

八木:私も行きたかった。

西森:私は小学生ぶりだったんですけど、22歳の今は全然感じることが違うなと思いました。5倍ぐらい時間かけて巡って。

――杉浦さんは何か感じました?

杉浦:死ぬまでに一度は行きたいと思っていた場所だったので、想像していた以上に心にグッとくるものがあったといいますか。3人とも会話がなくなるぐらい黙っちゃって。

西森:そのあとファンの方に向けたお渡し会があったから、「テンションを戻さないと、ダメダメダメ!」って。でもすごく勉強になりました。

前を向けなかった時期を超えて青空組へ

――そして、6thシングル「視線のラブレター」の選抜発表はたいぶ変化がありました。雲組(非選抜)から移動してきた杉浦さんと岩本さんはどんな心境でしたか。


岩本:このシングルでは初選抜が私ひとりだけだったので、喜びもあるけど同じぐらい不安も大きかったです。今はメンバーが支えてくれているおかげで、自分らしさが出せるようになってきました。

あとは選抜発表のときに、今まで雲組で一緒に頑張ってきたメンバーが近寄ってきてくれて、「おめでとう!」と自分のことのように喜んでくれたのが嬉しかったです。雲組にいた以上に全力で頑張りたいなって思います。

――杉浦さんはメインメンバーを伝えられたときに、「めっ、めっちゃ頑張ります」と意気込みを話されたところで笑いが起きて、温かい雰囲気になったのも杉浦さんらしさが出てましたね。

杉浦:すみません、本当に。私は(2ndシングルで)一度、青空組に選んでいただいた時期があって、そこから3rd~5thシングルまで雲組を経験して。雲組ではメインメンバーを任せていただいていたので、選抜発表のたびにファンのみなさんからも「英恋なら次はいけるよ」っていう言葉をもらうことが多かったんです。でもその分、名前を呼ばれなかった瞬間、すごく悔しいなと思うことがあって。

今回やっと名前を呼んでいただけたというか、自分もいつ呼ばれてもいいぐらいの努力は重ねてきたつもりです。いざ名前を呼ばれてみると、初めて青空組で名前を呼ばれたときぐらい嬉しかったですね。前を向けていなかった時期もあったんですけど、メンバーやファンの皆さんが支えてくれたからこそ、今ここにいるんだなっていうことを深く感じました。


心配するメンバーを安心させた杉浦の一言

――八木さんはデビューシングルから5作連続でメインメンバーを務めてきて、今作で初めて交代します。

八木:私は自分がメインメンバーじゃない僕青も見たいと思っていたので、カップリングや雲組の楽曲では違う子がメインメンバーを務めてる曲も好きだし、新鮮さもあるからそれが楽しみでもありました。個人的に楽しみや期待のほうが大きかったですね。

僕青・新センター杉浦英恋、心配するメンバーを安心させた一言とは
杉浦英恋
――杉浦さんと言葉は交わしました?

八木:少し話したよね。英恋は繊細な部分もあるからちょっと心配していたんですけど、わりと意欲的というか。「作ろうぜ、歴史」みたいな。

杉浦:あー、言わないで……。

八木:それを聞いて安心したんです。たまに泣いてる姿とかを見ると、感じることはあるんだろうなって思うんですけど、楽しんでくれているのであればそれが一番いいんじゃないかなって。なんだか親目線になっちゃってますけど(笑)

僕青の賑やか四銃士「BOKUMP(ボクンプ)」

――西森さんから見ると、新しく加入した二人のキャラクターを説明してくださいと聞かれたらなんて答えます?

僕青・新センター杉浦英恋、心配するメンバーを安心させた一言とは
西森杏弥
西森:私とはすべてが正反対じゃないですかね。この2人と塩釜菜那、須永心海が僕青の賑やか四銃士だと思ってるんで。

八木:BOKUMP(ボクンプ)っていうんだよね。

――それは何から命名されたんですか。

杉浦:その4人でカラオケに行く機会があって、そこでDA PUMPさんの「U.S.A.」でかなり盛り上がったっていうことでチーム名がBOKUMPになりました(笑)

西森:なので、陽キャです。
楽屋でも怖いぐらいに明るい。

――「U.S.A.」はカラオケでも全力で踊る?

岩本:ミュージックビデオを見ながら、全員で踊ってます(笑)

僕青の恐怖心や緊張を打破してくれる存在

西森:だから今回、2人が青空組に来てくれたことによって、すごく明るくなるだろうなって思いました。私も含めて僕青は、だんだん怖いものが増えたり、周りの目を気にし過ぎたりして、どこか保険をかけて行動しがちになってきたんですよ。そういうなかで、怖いもの知らずの理瑚ちゃんが突っ込んでいってくれるというか、たまに怒られて反省会もしてるけど(笑)

八木:勢い組だよね。

――ツアーファイナルのMCで西森さんが「最初はステージに立つのも緊張していなかったけど、活動を重ねるごとに緊張するようになってきちゃった」ということも話されていました。けど、西森さんも最初は勢い組でしたよね?

西森:そうなんですよ。私は結構昔から怖いもの知らずというか、キラキラしていました(笑)。人前に出るのなんてなんだと思っていたので、最初のメンバー発表会とかライブも緊張することがなくて、肝が据わっていたんですけど。周りのメンバーのパフォーマンス力が急激に上がってきたからこそ、自分もレベルを落としちゃいけないっていうので、人前に出ることが少しずつ緊張してきちゃったのかもしれないです。

SASUKEでブログのコメントが4倍以上に

僕青・新センター杉浦英恋、心配するメンバーを安心させた一言とは
岩本理瑚
――岩本さんはSASUKEについてもお聞きしたいんですが、去年はSASUKEアイドル予選会にも出演して、敢闘賞にも選ばれました。以降、ブログのコメントが4倍以上にもなったと。

岩本:そうなんですよ! 初めてコメントのページが10ページ以上いきました。

杉浦:生々しくなるからやめて~(笑)

――その反響を受けてどう思いました?

岩本:頑張ってやればちゃんと評価はついてくるんだなって。報われるまで努力はしないといけないけど、結果がついてきてくれてよかった。


初めていただいたグループを代表する個人仕事だったので、僕青のために私が頑張れるときがきたから死ぬ気でやらないとなって思って。私ひとりでのチャレンジだったら心が折れてましたけど、仁愛が現場でサポートしてくれて、「頑張れ!」と励ましてくれたおかげで全力を出し切れました。

――バク宙ができるっていうのは唯一無二の個性ですよ。

岩本:ライブでも恒例みたいにしてもらえて嬉しいです。

――僕青のアクロバット担当として、ハチミツ以外の体のメンテナンスって何かあるんですか?

岩本:筋トレはしますね。アクロバットは怪我をしたらアイドルができなくなる危険もあるので、体のケアとかしっかりやってます。

西森:話してる内容がアイドルのインタビューじゃなかったけど(笑)

杉浦:かっこいいよ。

雨の日のプール撮影「ブルブルしてました」

――新曲「視線のラブレター」についてもお聞きしたんですが、今回メインメンバーを務める杉浦さんから魅力を。

杉浦:1つの上の先輩に想いを寄せるラブソングなんですけど、ただのラブソングでもない。夏ということもあって、個人的にははっちゃける系の曲がくるのかなぁとか思っていたんですけど、繊細なピアノのイントロから始まるのが特徴的な曲で、それが耳に残ります。

岩本:イントロはバラードっぽいんですけど、途中から曲が転調したり、しなやかな振り付けもあってなめらかな曲。歌詞だけを見ると切ない感じかもしれないんですけど、明るい部分もあって背中を押すような力強さも感じるんです。

八木:真夏っていうよりはまだ張り切っていない初夏っていうイメージ。
綺麗な音使いだから、全体的にみずみずしさがある。

――ミュージックビデオ(MV)では夏らしくプールに飛び込んだりもしたんですね。

八木:1発撮りだから大変だったよね。

杉浦:この日が雨だったんですけど、みんな寒くてブルブルしてました。

八木:全員のダンスシーンのプールの撮影場所がデビューシングルの「青空について考える」とまったく同じ場所で、そのときは英恋がデッキブラシを使って踊ってる個人のシーンだったんですけど、今回のMVでは私たちも一緒に踊っていたりして、私たちも成長を実感した瞬間でもありました。

西森:僕青のことをずっと見てくれている人は、エモい気持ちになれると思います。

ラブレター経験ゼロ「なんだかすみません」

――そんなタイトルにかけてなんですが、皆さんはラブレターとか書いたことはあります?

八木:ない。

西森:もらったこともないの?

八木:ない。

西森:え~。

八木:可哀そうみたいな感じの顔で見るのやめて(笑)

僕青・新センター杉浦英恋、心配するメンバーを安心させた一言とは
八木仁愛
――西森さんはあります?

西森:書いたことはないけど、もらったことはあります。

杉浦:私ももらったことはあるけど書いたことはないな。

西森:小学生のときとかあるでしょ。

岩本:もらったことあります。でも、ちゃんとした手紙というより、メッセージカードみたいな感じだったかな。私そういうところ鈍感なので。

八木:私だけ……。なんだかすみません。

ポエマー八木&杉浦、もしラブレターを書くなら

――杉浦さんはポエマー気質の一面もあるお伺いしたんですけど。

杉浦:そうなんですか(笑)

西森:(杉浦・八木をさして)2人ともポエマーじゃん。

八木:私はキラキラしたポエマーじゃない。

岩本:たしかに。

――もしも好きな相手にラブレターを書くとしたらどういう文章で相手に伝えますか? 「好き」っていう表現じゃなくても気持ちが伝わるような。

八木:「今日は月が綺麗ですね」みたいなことだ。

杉浦:私は長々と書くと意味がわからなくなっちゃうタイプだから、あっさりというか、短文で。ちゃんと思ったことをストレートにいくタイプですね。そのまま「好きです」って書くと思う。

西森:若いね~。

杉浦:だって、あとで見返されたときに恥ずかしい(笑)

岩本の重めなラブレターにメンバーは……

――では、書いたことももらったこともない八木さんはどうですか。

西森:行け、ポエマー2!

八木:私は書けない、書かない!

西森:でも遠回しでも伝えないといけないじゃん。スマホはないよ。想像してみて。

八木:相手が興味なさそうだなって感じたら諦めがついちゃうんですよ。「まあいっか」って。

僕青・新センター杉浦英恋、心配するメンバーを安心させた一言とは
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――視線だけで終わっちゃうんですね。岩本さんはどんな感じにします?

八木:しつこそう~(笑)

岩本:10通とか出しちゃうと思う。

西森:「まず好きなところから10個書いてみるね」とか言って(笑)

八木:こわ~い!

岩本:好きになったら、英恋とは真逆で自分の思っていることをすべて書かないと気が済まないタイプ。

――ちょっと重めかもしれません。

岩本:本当に好きだったら重めです!

八木:アタックがっつりする派よね。

魔性の女・西森に杉浦、尊敬の眼差し

――西森さんはシンプルですか?

西森:私は絶対に「好き」とかそのままは書かないです。

八木:魔性の女だ。

西森:例えばね、妄想だからね。名前は明かさずに「あなたのことが好きだから、今度の修学旅行のときに誘ってみます」って書いて。修学旅行中に誘いに行くとか。

岩本:すごーい! その手紙を下駄箱に入れる。

西森:そうそう。誰が書いたのかなって考えてドキドキしてほしい。

八木:それはもう好きにならざるを得ないタイプじゃん。

杉浦:(拝みながら)勉強になります。

西森:尊敬の眼差しやめて(笑)

「がむしゃらさ」あらためて気づいた僕青の武器

――今年6月から活動3年目ですが、女子校のようなメンバー同士のわちゃわちゃ感は結成時と変わらず大事にしてそうですね。

八木:大事というか、そうなっちゃいました(笑)

杉浦:仲は良いですけど、全然意図してないですよ(笑)

僕青・新センター杉浦英恋、心配するメンバーを安心させた一言とは
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――3年目はアリーナ公演という目標も掲げています。それに向けての課題などもお聞きできますか。

岩本:私はパフォーマンス力がまだまだ足りないと日々感じているので、ダンスが僕青に入ってから好きになれたことなのでダンスを極めようと頑張ってます。

仁愛は僕青のなかでダンスがすごくて尊敬しているんです。自分のダンス動画と見比べていると学ぶことが多いので、もっと頑張って仁愛に近づきたいです。

――あらためて気づいた僕青の武器はありますか。

八木:私はがむしゃらさだと思っていて。1つ1つを全力でやるメンバーが多いのでそれをいい方向に繋げたいですし、ひとりひとりの良さが挙げられることも私は好きなので、もっと伸ばしていけたらいいなと思います。

個人的にはダンスを褒めていただくことが多くて嬉しいんですけど、歌などの表現的な部分も磨いていきたいです。

全員が個性を発揮して、強固なチームになりたい

――ようやく各メンバーの個性にもスポットが当たるようになってきましたよね。

八木:そうですね。2年やってきて、色々な場所でのお仕事だったり、コンテンツも増えきたり。メンバーの素が出ているなと思う瞬間は多くなってきました。私も以前に比べて、ありのままの姿でいろんなお仕事を楽しめているなと思っています。

西森:事務所の方から「西森はこういうことがいいんだよ」って言われても、自分がそれを認められていない間は全然発揮できていないことも多くて。理瑚ちゃんはそれを自分のものにしたから、認められて青空組に来たんだと感じますし、私も確立させられるように頑張りたい。僕青といえば、仁愛ちゃんのダンスという一強に留まらずに、全員が個性を発揮して、強固なチームになりたいです。

――あらためてアリーナ公演に向けての意気込みをお願いします。

杉浦:もっと大きくなりたいっていうのは全国ツアーを通じて感じましたし、やっぱりメンバーが23人いると、ステージが窮屈に見えてしまう瞬間もあるんじゃないかなと思うんです。だからこそ、より大きな会場で踊ってみたい思いが芽生えました。大きな舞台で演出も増えると思いますし、僕青のパフォーマンス力が上がる機会になるんじゃないかなと思っているので。全力でアリーナを実現させたいです!

【僕が見たかった青空】
2023年6月15日に結成したアイドルグループ「僕が見たかった青空(通称:僕青)」。同年8月30日に「青空について考える」でCDデビューすると、第65回日本レコード大賞新人賞を獲得。最新シングル「視線のラブレター」が発売中。8月31日には、豊洲PITでデビュー2周年記念を祝うワンマンライブ「アオゾラサマーフェスティバル2025」が開催予定。最新情報は公式HPをチェック
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