高市政権が発足し、来日したトランプ大統領と米空母「ジョージワシントン」を訪問するなど「強い日本」を強調。高市政権が打ち出す安全保障政策の仮想相手は間違いなく中国だろう。
中国は米国と闇ディールし台湾侵攻するのか?
★相談者★ひろぴー(ペンネーム) 無職 64歳 男性中国による台湾侵攻が近づいているように感じます。トランプはロシアを抑えるために中国と闇ディールをすると考えます。すなわち、中国が台湾侵攻を進める場合、短時間で台中紛争を済ますのであれば、米軍の出番はない。現に嘉手納飛行場から常駐戦闘機は撤退し、巡回派遣となっています。米軍(国連軍基地)のない宮古、八重山は中国の戦闘空域となりますが、沖縄本島は入っていません。日本国民の避難も宮古、八重山となっています。私見で言えば、台湾の現状のために日本が犠牲を被ることはないとも言えます。しかし、香港の現状を考えれば台湾の民意を助けず、それでいいのでしょうか。次は日本です。今何ができるのか。佐藤先生、何卒ヒントをご教示ください。
佐藤優の回答
台湾有事の際の米国の動きについて、あなたは「短時間で台中紛争を済ますのであれば、米軍の出番はない」という見方を示します。私も基本的に同じ認識です。ただし、出番がないというより、最初から米国は自国の将兵が血を流すようなことを考えていないのだと思います。7月に上梓した本に私はこう書きました。〈台湾有事が発生したとしても、アメリカは「兵器と資金は提供するが、兵士は送らない」という立場を取ると考えられる。つまり、「アジアの問題はアジアの当事者である日本と台湾が解決すべきだ」とする戦略であり、ウクライナ戦争と類似した構図が再現される可能性がある。アメリカは日本人や台湾人を前面に立たせ、中国の経済力や軍事力を弱体化させる戦略を展開してくるだろう。(中略)衝突を未然に防ぐための緻密な外交戦略こそが、日本の生き残る道だと私は考える。首相官邸はこうしたリスクを認識しており、実際にこの方向性に沿った戦略的外交を展開していると見るのが妥当である〉(『トランプの世界戦略』185頁)
私は、中国が意図的に台湾を侵攻するシナリオは、ほぼないと考えています。その根拠は、中国に台湾を武力侵攻する合理性がないからです。台湾で約半数の支持を得ている国民党の政治家たちは、中国と仲よくやっていきたいと考えています。また、台湾を攻撃してTSMC(台湾積体電路製造)の工場を破壊しても、中国に高レベルの半導体が入ってこなくなるだけで、何の利益も期待できません。
ただし、日中武力衝突の可能性は十分あると思います。その際に沖縄は100%巻き込まれます。特に緊張が高まっているのが与那国島周辺だからです。この島は現在、自衛隊によって要塞化が進められています。中国も対抗して軍事力を増強しています。こういう状況では、必ず偶発的な武力衝突が起きます。特にリスクが高いのが、軍用機による銃撃戦です。その場合、どちらの国のパイロットも「相手側が撃ってきた」と上司に報告しますから、偶発的な銃撃戦が全面的な武力紛争に発展するリスクがあるのです。それを阻止するためには、石破茂首相側近と習近平国家主席側近が、偶発的銃撃戦が起きた場合、すぐに連絡を取り合い、両首脳で「今回の偶発的事態を日中間の武力衝突に発展させない」と合意、発表することが重要になります。
★今週の教訓……台湾侵攻はほぼないが日中衝突はあり得る
―[佐藤優のインテリジェンス人生相談]―
【佐藤優】
’60年生まれ。’85年に同志社大学大学院神学研究科を修了し、外務省入省。
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