「私、元セクシー女優なんです」と告白されたら、どう思う?
目の前の女性が「私、AVに出演していたんですよ」なんて急な暴露を始めたら、皆さんはどう思うだろうか。セクシー女優として仕事をしていた私自身は、基本的に過去の仕事について伏せているものの、時に話のネタとして使う機会もある。
真実を明かしたとき、男性のリアクションはだいたい5パターンに分類される。体験談を交えてお話していこう。
反応① 「この女とヤりたい」という目の色が変わる男
まず一つ目は、分かりやすく目の色が変わるパターンである。さっきまで普通に会話していたはずなのに、「AV」「女優」という単語を耳にした途端、急に顔つきと目の色が変わる男性は多い。女優相手だと下品なネタがオールオッケーと判断されるのか、話の内容が急にピンクな方向へとまっしぐら。アルコールが入っているほどこの傾向は顕著にあらわれる。たいへん分かりやすいタイプだ。
あまりにも全身からギラギラしたオーラを放ち始めるので、このニオイを嗅ぎ取れない女性はいないはず。特にセクシー女優はイベントなどで鼻息の荒い男性と接する機会も多いため、より察知能力が研ぎ澄まされてしまうのだ。
一つ男性諸君に伝えたいのだが、「ヤりたいオーラ」を全身から溢れ返らせると、よほど相手の気分が乗っていない限りお持ち帰りは不可能となる。これはどんな職業の女性にも当てはまるので、ぜひ覚えておいていただきたい。
反応② デリカシーのない質問攻めをしてくる男

「あの男優のアソコは大きいのか」「ギャラって1本いくらくらいなの?」
これらはもう耳にタコができるくらい聞かれたので、私としても飽きている。
酒が進むと性の話へ
話が進むと「セ♡クスが好きで女優になったんだろう」「好きな体位は」「親や兄弟はどう思っていたんだ」など、デリカシーのなさに磨きがかかっていくのが怖いところ。まずそもそも、合コンでOLに聞いたらアウトな内容ばかりだ。世の中は元セクシー女優や夜の仕事をする人たちに対し、遠慮なく何を言ってもいいという謎の風潮がある。
しかし、聞かれたくないこと、言いたくないことはみんな同じだ。私はこういった経験をするたび、謎の風潮に違和感を抱かざるを得ない。
反応③ 驚きすぎて言葉を失ってしまう男

「せ、せ、せ、セクシー女優ですかぁ!?」と、目の前に天然記念物が登場したかのような反応。身近に芸能や水商売をする人間がおらず、夜のお店などと縁が遠いタイプは、非常に大きなリアクションを取る傾向にある。
言葉を取り戻した後は…
おそらくそういった人は、この手の話に免疫がないのだろう(あり過ぎる人も困るけど)。ビックリ仰天してしまう男性はのちに、先ほど紹介した②の質問攻め男へと変貌を遂げるか、これ以上は何も聞いてこないかのどちらか。その場の雰囲気の明暗を分岐する、ある意味ギャンブル的な存在だろう。
反応④ 明らかに嘘を並べる男

「セクシー女優だなんてステキな仕事だ」「オレは全然気にしてないよ!」「身一つでお金を稼ぐなんて本当にスゴイ!」
本気で思っていない時に出る誉め言葉は、気持ちがこもっていないのですぐに見抜ける。特に「オレは全然気にしていない」と急に言い出すあたりが、本心を物語っている証拠だ。
結果的には興味津々
何の前置きもなくベタ褒めしてくる場合は、必ずと言っていいほど①のように目つきが変わるか、②の質問攻めへと方向転換するので、空気が完全に地獄と化す。偏見の目を持っていても、ギラギラした心と身体はなくさない。なんて正直な存在なんだろう。まぁ我々のような人種には最も嫌われるタイプであることに間違いはないが……。
反応⑤ 本当に全く気にしていない男

中にはAVを観ないから興味がない、だから気にならない……という意見も。深く探りをいれてこないので、女優のパートナーになる確率が最も高いタイプと言えよう。
嘘かどうかの見極めは必要
ただし、オレは偏見とかないから! と言いつつ近づき、ちゃっかり財布の中身を狙う悪いヤツもたびたび現れる。「理解のある彼くん」のフリをしてヒモ、みたいなパターンも有り得るので、“気にしない”というフレーズを鵜呑みにしてはならない。男性はアダルト業界にお世話になることが大半なので、リアクションや話題にシモの要素が強まりがちだ。
さて、では同性の場合はどんな反応をするのだろうか? こちらも体験談を交えながら紹介するのでお楽しみに。
文/たかなし亜妖
【たかなし亜妖】
元セクシー女優のフリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ソーシャルゲームのシナリオライターを経て、フリーランスへと独立。WEBコラムから作品レビュー、同人作品やセクシービデオの脚本などあらゆる方面で活躍中。