今年12月で結成20周年を迎えるAKB48 が、東京・大丸東京にて「AKB48大衣装展 ―時代を彩った装跡―」(10月17日~28日)を開催している。衣装展は3回目で、メモリアルイヤーとなる今回は過去最多となる400着以上の衣装が展示される。
16日には、メンバーの倉野尾成美、小栗有以、佐藤綺星、八木愛月、伊藤百花がメディア内覧会に出席して、衣装への想いを語った。
4代目 AKB48グループ総監督を務める倉野尾は、「メンバーも楽しみなぐらい毎年パワーアップしていて、今年はまさかの400着以上ということで本当にワクワクしていました!」と目を輝かせた。また、八木も「前回の衣装展でも、目が足りな~い!って思っていたんですが、今回はそれを上回る着数なので見応え十分。憧れとキラキラが詰まっています」とアピールした。
AKB48
今回の大衣装展は前半(17日~22日)と後半(23日~28日)にわかれて、10年ずつの衣装が展示される。なかでも思い入れのある衣装に「言い訳Maybe」のMV衣装を挙げた佐藤は、「楽曲は披露したことがあるんですが、いつかこの衣装を着て、『好きだー!』という歌詞をファンの人に届けたい思いがあります!」と話す。伊藤もAKB48 が初めてオリコンチャートで1位を獲得した楽曲「RIVER」の衣装を挙げて、「当時MVやテレビで見ていて、AKB48の勢いを感じる楽曲と衣装だと思っていました。RIVERを披露するときは毎回気合いを入れているので、私もいつかこの衣装でパフォーマンスしてみたいです!」と重ねた。
会場では、衣装とともにステージ写真やその衣装の製作過程などの裏話を知ることもできる。小栗は、「衣装を観ていると、その当時の記憶がよみがえってくる感じがして感動しました」とコメント。また、先輩の衣装は後輩たちに受け継がれているそうで、「私は前田敦子さんのステージ衣装を着させてもらったことがあるんですけど、前田さんが憑依したような気になって、不思議なパワーを感じたんです!」と興奮気味に話していた。
内覧会には、AKB48が結成した‘05年から衣装を手掛けているクリエイティブディレクターの茅野しのぶ氏も参加した。
衣装のデザインで大切にしているのは、ドラマチック性とカオス性。茅野氏は「AKB48は思ってもみない事件が起こったり、驚くようなサプライズがあったりする。例えば選抜総選挙も順位が決まってから、メンバーの壇上の言葉やキャラクター性や骨格に加えて、コンセプトやファッショントレンドなどを意識して一気に製作するんです。だから当時、誰が1番困ったかっていうと間違いなく衣装部ですよ(笑)。そういう事件やサプライズをメンバーが全力で受け止めて、そのストーリーが作られていくのがAKB48。そういうところから、デザインソースをもらったりしています」とコメント。
ほかにも膨大な衣装の保管場所について質問が及ぶと、「稼働が少ないものは巨大倉庫に保管されていて湿度や温度、データ管理しています。クリーニング会社とも提携しているので、着用されたものは毎回綺麗に。曲が変わりますと言われて、ボツになった衣装もあります。ものすごい維持費に関しては、AKB48の上の方に感謝ですね(笑)。AKB48はいつまでも続いてほしいというのが現役・卒業生の総意なので、いつかは“衣装ミュージアム”とかできたらいいかもしれないですね」と、新たな構想も語った。
AKB48が積み重ねてきた衣装という財産を通じて、20年の歴史を感じてもらいたい。
前田敦子の「言い訳Maybe」衣装
渡辺麻友の卒業ドレス
選抜総選挙のチャンピオンマント
松井珠理奈の「大声ダイヤモンド」衣装
前田敦子の「PARTYが始まるよ」衣装
取材・文/吉岡 俊