最近こそメディアに取り上げられるようになり、新規の飛び込み客も増えてきましたが、もともとスナックは“知り合いの紹介”で訪れるのが一般的だったように思います。
お店にとって“知り合いの紹介”で来店される方は、人となりも推測でき、親近感も安心感も覚えやすいもの。しかし、中には、「◯◯さんの紹介なのに、残念だな……」と思わざるを得ない人も。紹介してくれた方の顔に泥を塗らないよう、以下の行動はしないように心掛けましょう。
①もらったボトルを飲み切る
ルールではないけれど、マナー違反と思わざるを得ないのが、この行動。「この店行ったら、俺のボトル飲んでいいよ」という会話は一般的でしょう。ですが、厚意でもらったボトルを飲み切る、または、残り1センチだけ残して、帰るというのは、見ていて「カッコよく」はありません。
新品のボトルを入れて帰るのが、粋な大人な振る舞いです。
②紹介者の名前を盾にサービスを要求する
「◯◯の知り合いだから特別にサービスしてよ」など、恩着せがましく過剰な要求をするのも、紹介者の顔に泥を塗るだけ。「面倒な客を連れてきたな」と思われ、紹介者の信頼まで損ないます。むしろ「◯◯さんのおかげで良い店に出会えました」と感謝を伝える方が、粋な大人の余裕です。
③虎の威を借る狐のように威張る
店に対してだけでなく、他のお客様に対して紹介者の名前を盾にするのも同様。「俺は◯◯と付き合いが長いから」といったマウントは、聞かされる側にとって迷惑以外の何物でもありません。そもそも、その◯◯さんが店や他の常連からどれほど認知され、好かれているかも未知数です。
大人なら、知り合いの名を借りず、自分自身の振る舞いで評価されるべきです。
④ツケ払いを要求する
「◯◯にツケといて」あるいは「◯◯の知り合いだから信用してよ」といったツケ払いの要求。その場では冗談半分でも、店にとっては大きな迷惑です。紹介してくれた知り合いの信用を勝手に担保にするような行動は、もっとも粋じゃない振る舞いのひとつです。支払いはきちんと自分で済ませてこそ、大人として信頼されます。
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お客様からの紹介での来店は、本来とてもありがたく、店にとっても喜ばしいことです。
店にとっても、お客様にとっても、いわば“信頼のバトン”のようなもの。そのバトンを落とすか、次へとつなげられるかは、あなたの振る舞い次第です。
「紹介いただいた方、とても素敵な方でした」と店が紹介者に感謝できるような振る舞いをすれば、あなた自身も一目置かれ、店・紹介者・自分の三方が心地よい輪を築けるでしょう。
<TEXT/大谷麻稀(まきぱん)>
【大谷麻稀(まきぱん)】
上野にてスナックを経営する28歳。大好きなお酒にコミットするべく鉄道会社を退職し、ほぼ未経験の世界へ転身。
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