資産10億円、年間家賃収入4000万円、43歳でFIRE――そう聞くと誰もが「なんだか凄そうな投資家」という印象を持つのではないだろうか。が、新刊『戦わずして勝つ 不動産投資30の鉄則』を上梓した著者の村野博基氏の信条は「なによりも負けないこと」に尽きるという。
自ら“平凡なサラリーマン”と語る村野氏の「負けない投資」には、千里眼のような相場観や未来予測は不要、独自の「お金・投資に対する考え方」をブレずに続けることで、冒頭の資産形成に至ったという。
誰でも再現性があるとはいえ、村野氏が20代から不動産投資を始めたことを考えれば「40代、50代からではもう遅い」と思う人もいるかもしれない。40代からの資産形成に対する、村野氏の本音とは?

(本記事は、『戦わずして勝つ 不動産投資30の鉄則』より一部抜粋、再編集したものです)

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年齢に関係なく40代から資産形成は可能か

よく同世代の人から「今まで貯金しかしていなかったけど、今から投資して老後のための資産形成って間に合うの?」と聞かれたりします。ここ10~20年でアベノミクスによる株価上昇もあり、資産1億円超えの「億り人」も珍しくなくなりました。投資に対しての注目度が上がっているからこその質問でしょう。

自分も老後が安泰になれるのか? 老後の安泰のために今から投資をして間に合うのか? 間に合うのであれば投資をしたい、という考え方があるのも理解はします。特に今まで貯金しかしていなかった人からすれば、これまでの行動様式を変えるのは怖いのも無理もないと思います。

しかし、私からしたら「今から10~20年で投資をして資産形成は間に合う?」という問い自体がナンセンスです。聞いてきた人に「間に合うならば投資をするけど間に合わないならやらないの?」「じゃあ、やらなかったらどうするの?」と聞きたいのです。

「資産形成が間に合う」はホワイトリストの思考

そもそも、「資産形成が間に合うならば投資したい」というのがホワイトリスト的な考え方(「ホワイトリスト」とはリストに載っているものだけを採用する考え方。対局の「ブラックリスト」はリストに載っているものは除外する考え方。筆者の投資信条は「ブラックリスト」を採用)です。資産形成できるのであれば今から投資するし、間に合わないのであれば投資は行わない、という考えなのでしょう。

しかしこのようなケースでもブラックリスト的に考えてみてください。
このまま何もしなかったときに老後の資金は果たして足りるのでしょうか?

もし現在、貯金が数千万円以上あり、他の消費ではなく「老後のため」にであれば、今から無理に資産形成をする必要はないでしょう。老後のためには間に合っていますから、あえて何かをする必要はありません。

しかし、そもそもそんな人が「今から投資して老後のための資産形成って間に合うの?」なんて聞くことは無いでしょう。ですから、だいたい聞いてくる人は「間に合わない」と思っている人なのです。そしてこのような方々が、もし何も動かなければ、今と状況は変わらないので老後の資産形成は当然できていません。

つまりブラックリストである「老後の資産形成ができない」を回避するために、間に合う? 間に合わない? に関係なく、「何もしない」という選択肢は無いのです。こんなことを聞くより、「間に合わせるためにどうするか?」を検討したほうが、よほど豊かな老後を過ごすことができるのではないか、と思っています。

ちなみに私の正直な所見ですが、10年あればひと財産を築くのは可能です。具体的には1億円程度の資産を作るのは年収500万円程度でも10年かければ可能だと思っています。もちろん、そのためには家計自体を見直して、支出よりも収入が上回っているキャッシュフローがプラスの状態であることが前提ですが……。仮に40代後半~50代であってもやる気になり続けることができれば、十分、明るい老後を作ることができると思っています。

貯金ばかりする人は「ゴミ屋敷の住人」

「貯金ばかりする人はゴミ屋敷の住人と変わらない」資産10億円の不動産投資家が明かす「40代からの資産形成」
『戦わずして勝つ不動産投資30の鉄則』(扶桑社)
なお、私からすれば貯金ばかりしている人は「ゴミ屋敷の住人」と変わらないと思っています。
お金は使ってこそ意味があるものであり、ただ貯金をしていているのは、本人は価値があると思っている紙切れをたくさん集めているだけです。ゴミ屋敷に住んでいる人もゴミをゴミとは思わずに「使いようがある」と思っているから貯めているのであって、構造は全く一緒です。

ただ、貯金という行為には何の価値も感じませんが、「貯金ができること」は投資に対しては大きくプラスです。貯金ができるということは「収入>支出」であるということ。ですから、この状態でキャッシュフローを増やす投資を行い、生活水準さえ上げなければ、今よりもっとお金が貯まるスピードが増していくでしょう。

ですから、貯金ができている人は伸びしろがあると思って、負けない投資に取り組むことをお勧めします。私からすれば、貯金ができているのであれば、それができる行動様式と貯金額という結果を活用しない手はないと思います。

「いつだって今が一番若い」という言葉もあります。投資をするのに最善最良のタイミングはありません。思い立ったときに始めて、そして投資を続けることによって老後の資産形成は可能になるのです。<構成/上野 智(まてい社)>

【村野博基】
1976年生まれ。慶應義塾大学経済学部を卒業後、大手通信会社に勤務。
社会人になると同時期に投資に目覚め、外国債・新規上場株式など金融投資を始める。その投資の担保として不動産に着目し、やがて不動産が投資商品として有効であることに気づき、以後、積極的に不動産投資を始める。東京23区のワンルーム中古市場で不動産投資を展開し、2019年に20年間勤めた会社をアーリーリタイア。現在、自身の所有する会社を経営しつつ、東京23区のうち19区に計38戸の物件を所有。さらにマンション管理組合事業など不動産投資に関連して多方面で活躍する。著書に『戦わずして勝つ 不動産投資30の鉄則』(扶桑社)、『43歳で「FIRE」を実現したボクの“無敵"不動産投資法』(アーク出版)
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