信じられないことかもしれませんが、皆さんの尊敬する上司や先輩、またはお父さん、お祖父ちゃんも私たちの前では宇多田ヒカルの「First Love」とかを目をつぶって一生懸命裏声で歌っていたりします。
飲食店で歓迎されない“迷惑な客”の特徴10選「長時間撮影した...の画像はこちら >>
 大人の社交場・銀座のクラブにホステスとして勤めているみずえちゃんと申します。
その傍ら、ライターとしても活動しており、これまでに私がお酌をさせていただいたおじさま方との実体験をもとに、夜遊びやモテに関する情報を発信させていただいております。

カスタマーハラスメントは優位的な立場を利用した最低の行い

 
 今回のテーマは「カスハラ」です。

 現在は銀座のクラブに勤めている筆者ですが、若いころに某ファストフード店のレジスタッフや、レストランのホールスタッフとして働いていたことがあります。

 銀座のクラブ、と聞くと「そういうところって変なお客さんが多そう」というイメージを抱く方も多いかもしれませんが、接客中にストレスを覚える頻度は、某ファストフード店のレジスタッフや、レストランのホールスタッフとして働いていた頃の方が圧倒的に多かったと感じます。そもそも銀座のクラブに定期的に通う経済力と信用のある方々を、その辺のヤバいおじさんおばさんと比べちゃ失礼です。

 皆さんも知らず知らずのうちに「迷惑客」認定されているかもしれません。

 そこで今回は「飲食店に現れるカスハラ客10選」を解説します。

 1つでも心当たりがあるそこのあなた。「出禁」扱いされるのは時間の問題かも。カスタマーハラスメントは優位的な立場を利用した最低の行為です。恥を知りましょう。

 では、さっそく解説します。

その1:キャバクラ気分でおしゃべり三昧


「彼氏いるの?」「おっぱいデカいね」「いや、小さい?」「何カップ?」「乾杯おっぱーい!」

 キャバクラ気分でおしゃべり三昧を楽しんでいるおじさんは案外います。飲食店の店員はキャバ嬢じゃありません。
女の子とおしゃべりがしたいならおとなしくキャバクラへ行きましょう。

 え?世間話もできないのかって?できません。繰り返しになりますが、女の子とおしゃべりがしたいならキャバクラへ行くのです。

その2:ドリンク1杯で数時間居座る


 飲食店はボランティアでやっているわけではありません。当然「儲け」を出さなくちゃいけません。ドリンク1杯で数時間居座る客も正直「迷惑」です。1杯500円の客が3時間居座るとします。すると、本来入れるはずだった4、5人分の客をブロックしてしまうことになりますね。

 ましてやこれがランチタイムであったりすると、なおさらタチが悪いです。

 混雑時は退席、もしくはお席の移動をお願いされるかもしれません。その際はこころよく応じるようにしましょう。逆ギレはNGです。

その3:ワンドリンク制を無視して「水を出せ」と主張する


 飲食店によっては「ワンドリンク制(1人1杯以上のドリンクを注文することが必須となるシステム)」を採用しています。ところがこれを無視して「私は水がいいの!水を出して!」と主張する方がいます。


 仕方なく1杯600円のミネラルウォーターをおすすめしたところ「なんでジュースより高いのよ!」「だったらジュース出してよ!」とめちゃくちゃなことを言う始末。

 迷った挙句、ウーロン茶を注文してくれました。

その4:ワンオーダー制を無視して「座りたいだけ」と主張する

 
飲食店で歓迎されない“迷惑な客”の特徴10選「長時間撮影したのに“冷めていた”と口コミ投稿」「キャバクラ気分でおしゃべり三昧」
※写真はイメージです。以下同
 飲食店によっては「ワンオーダー制(1人につき最低1品以上の注文を必須とするルール)」を採用しています。これにより、「6人で団体席を占領しているのにオーダーはフライドポテト1品だけ」なんていう事態を防ぐことができます。

 ところがこれを無視して「私たちは座りたいだけなので注文はしたくない」と、とんでもないことを主張する方がいます。

 さすがに帰ってもらいました。

その5:店員に一方的な好意を繰り返し伝える・店員に連絡先の交換を求める


 店員に一方的な好意を繰り返し伝える、店員に連絡先の交換を求める方もまれにいます。とてもとてもとても迷惑です。気持ち悪いです。

 もう少し人の気持ちを考えられるようになりましょう。

その6:ソファ席でオムツ交換をする


 ある日のランチタイムのことです。店内で異臭騒ぎが起きました。原因は「ソファ席でオムツ交換をするとんでもないママさん」でした。

 お声がけさせていただいたところ「だって大人用のトイレしかないからじゃん」と逆ギレ。

 そりゃまあ、ファミレスじゃないですからね……。
たしかに、店内のお手洗いにはオムツ交換用のスペースなどはありません。でも相談してくれたら従業員用の休憩室等、オムツ交換ができる広い場所にご案内できたのに。

その7:ドアを破壊する


 某ファストフード店で働いていた頃のことです。

 注文した品物ができあがるのを待っていた男性が、

「遅い!」「まだか?」「おーい!」

 と、怒り出しました。「遅い!」とは言っても、注文してからまだ2、3分くらいしかたっていなかったと思います。

 その後、男性は商品を受け取りますが

「クソ!!!!」

 と、言ってエントランスのガラス製のドアを蹴って割り、そのまま立ち去りました。よほどお腹が空いていたのでしょうか。

その8:長時間かけて料理を撮影し「パスタが冷めていたし、のびていた」と口コミを投稿する


飲食店で歓迎されない“迷惑な客”の特徴10選「長時間撮影したのに“冷めていた”と口コミ投稿」「キャバクラ気分でおしゃべり三昧」
レストランのトマトソースのパスタ
 ブログ、または「食べログ」などの飲食店情報サイトに口コミを投稿するのが流行っていた頃の話です。

 料理を撮影し、口コミを投稿するのはいいのだけれど、あまりにもこだわって写真をとっていると料理が冷めます。

 冷たくなってのびきったパスタを食べて「パスタが冷めていたし、のびていた」なんて投稿をされるとモヤッとします。

その9:キャンセル料の支払い拒否・無断キャンセル


 レストランなどを予約する際は、お店の「キャンセルポリシー」をきちんと確認しましょう。キャンセルポリシーとは、予約をキャンセルする際のルールを定めたものです。キャンセル料の有無や金額、キャンセルできる期間などを事前に確認することで、トラブルを防ぐことができます。

 そして、キャンセル料が発生する場合はきちんとキャンセル料を払いましょう。

「え?食べてないのに?どうして?」と疑問に感じる方もいらっしゃると思うので、キャンセル料を支払わなくてはならない理由を解説します。


 キャンセル料は

・食材の原価
・人件費
・機会損失(予約が入った時点で他のお客様はお断りしています)

 などに対して支払われるのです。これを踏み倒されると飲食店はたちまち廃業に追い込まれます。

 無断キャンセルなんてもってのほか。

 キャンセル料の踏み倒し、無断キャンセルを繰り返している個人、企業、団体等の情報は飲食店の間で共有されることもしばしばです。悪質な行為を繰り返すことによって、いずれ多くの飲食店から「出禁」カードを突きつけられてしまう可能性も大です。

その10:「急いでるんですけど!」と発狂する


 はい。これが最も多いんじゃないでしょうか。

 急いでいるなら食事は後回しでもよくないですか。1週間飲まず食わずで、死ぬほどお腹が空いていてどうしても食事はしなくちゃいけないけど、家が火事で飼い猫がピンチで今すぐ帰らなくちゃいけないとか、そんな事情があるなら仕方ないとして。

 時間不足はご自身のマネジメント能力の乏しさが招いたことですよね。

1週間でいいから飲食店員してみた方がいい


 今回は「飲食店に現れる問題カスハラ客10選」について解説しました。

 この他にも、「女性店員の身体に故意に触れる」「トイレをありえないレベルまで汚す」「ランチタイムの混雑時に店員を呼び止め、子どもとコミュニケーションをとらせようとする(例「お姉さんにこんにちはしようか」など)」「臭いし汚い」「オーダーの内容が不明瞭(例「同じの!」「おかわり」など)」「お店の営業時間を守らない」「ホームページを確認すれば一瞬でわかることをわざわざ電話で問い合わせる」など、迷惑行為の例をあげればキリがありません。

 サービス提供側が「お客様目線」を意識するのは当然大切なことですが、サービスを受ける側も「お店の都合」ってもんを少しは考えられるようになるといいかもしれませんね。


 双方が気持ちよく過ごせる世の中を目指したいものです。

<文/みずえちゃん>

【みずえちゃん】
1989年生まれ。新潟県長岡市出身。関西外国語大学卒業後、大阪市内の広告代理店に勤務する傍ら、キャバ嬢デビュー。結婚、離婚、地方の激安キャバクラを経て、現在は銀座ホステスとライターを兼業。X(旧Twitter):@mizuechan1989
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