2025年8月末をもって所属していた事務所を退所し、現在はフリーのセクシー女優として活動中。作品やイベントへの出演はもちろん、写真集の制作、スケジュール管理やギャランティの請求などの事務作業も、すべてを一人でこなしている。
「幼い頃の環境が今の私の強みになっている。独立した最近になって、両親に感謝できるようになったんです」
非常に真面目で厳しい家庭で育ったという彼女。家族との関係性や、セクシー女優になったきっかけ、事務所からの独立を決めた理由など、赤裸々に語ってもらった。
完全に親にレールを敷かれていた
「お店で10年働いた後でセクシー女優になったので、トータルするともうすぐ20周年です。デビューしてお店を辞めたわけではないんですよ。ずっと平行してお店にも出勤しています」
――めちゃくちゃ働き者ですよね。SNSを見ていると、毎日お忙しそうです。
「でも、女優デビューをする前は、もっと必死に働いていましたし、同時に必死に遊んでいました。
――もともと、どういった経緯でこの世界に足を踏み入れたのでしょうか。
「大学に入学してから、すぐにキャバクラで働くようになって、その流れです。大学は2年で辞めました。もともと全く行く気がなかったのですが、高校の指定校推薦で受かってしまったのと、一人暮らしをさせてもらうためには大学への進学が必須だったので」
――わりと厳格な家庭で育ってらっしゃる?
「厳格どころか、ガチガチですよ。父は大きな企業の重役で、祖父はワンマンの経営者。幼い時から週に7日間習い事をしていました。小4の時にストレスで帯状疱疹が出てからは少し減ったんですけど」
――どんな習い事をしていたのでしょうか。
「金管楽器のコルネット、ピアノ、テニス、ジャズダンス、バレエ……他にも何かやってたような気がします。これに自主勉強や塾通いもありましたからね。
――ご自身が望んでやっていたわけではない?
「完全に親にレールを敷かれていましたね。だからこそ家を出て、レールを自分で敷けるようになりたかったんです。でも、いざ一人暮らしを始めても、銀行の仕組みすらわからなくて。クレジットなんて無限にお金が出てくるカードだと思っていたし、実家だと食品もオーガニックが当たり前だったせいか、スーパーで買う野菜を『マズい!』って思っていたり……」
――世間の感覚と自分のずれを感じていた?
「そうですね。でも、そのあたりは夜のお店で働いていくうちに、お客様や先輩たちに教わったんだと思います。それでも、もっと社会のことをいろいろ知れたのは、セクシー女優になってからですね」
「親に言えない仕事は仕事じゃない!」と怒られ…
「行きつけだったバーにセクシー女優さんがよく来ていたんですよ。その方とお話をする中で、『この人は作品で撮られたりすることでキレイになったんだな』と感じて、私もやってみようと思いました」
――親御さんには事前に伝えていたのですか?
「いえ。デビューからしばらくは何も。でも、ある時に週刊誌の巻頭グラビアに載ったことで、母親から連絡が来たんですよ。『週刊誌に載るなら、言おうね』って。その口ぶりからして、親はけっこう前から知っていたみたいなんですよね。私にどう切り出していいかわからなかっただけで」
――週刊誌は、すでに親バレしていたことを知るきっかけになったのですね。
「父親からは『親に言えない仕事は仕事じゃない!』って怒られました。
何を見たのかは未だに聞けません。でも、それ以降はすっかりオープンになりました。今は家族との関係性も普通になっています」
――事務所から独立することも反対されたりしなかったですか?
「むしろ応援してくれています。特に母が、私が自主制作している写真集を見て『これは本当にすごいと思う!!』とストレートに褒めてくれたのは嬉しかったですね。
うちの母は褒めるのがヘタな人なんですよ。妹が自力でグリーンカードを取得した時にリアクションが薄すぎてブチ切れさせたような人ですからね。私が『ヘタなのを自覚して、犬を褒めるテンションで褒めて』と言い続けた甲斐がありました(笑)」
“セクシー女優として10年”は誰もができることじゃない
「ひと言でいうと『やりきった』です。専属女優だった期間も含めて10年近く経って、出演作品も500本はゆうに超えています。セクシー女優を10年続けるって、誰もができることじゃないと思うんですよ。事務所にも恩は返せたかな、といった感じですね。
それに、私はもう40歳近いわけですよ。
――1人でやっていける確信があったのでしょうか。
「すでにコスホリやコミケには自分だけで出展していたし、自主制作もしていたので、自分1人でできるとは思っていました。それに、スケジュール調整や請求書の発行なんかも、どんな受け答えが正しいのか、どんなスピード感が求められているのか、いつの間にか身に着いていることにも気づいたんです」
――それは凄い。これまで会社勤めの経験はなかったのですよね?
「はい。でも、よくよく考えると、私は子どもの頃から大人同士のビジネスの現場を間近で目にしていたんですよね。実家には常に外商さんが出入りしていたし、パーティーに出席して立ち居振る舞いも学んできた。そういったものが、自分の軸になっているんじゃないかと」
――生来の育ちの良さが活きてきているわけですね。
「幼い頃の環境が、今の私の強みになっているんです。つい最近、母と電話で話した時、自然に父への感謝の気持ちを言葉にしていたんですよ。フリーになって、ようやく口にできるようになりました」
――今後もしばらくは1人で活動をしていく予定ですか?
「はい。
――ありがとうございました!
<取材・文・撮影/もちづき千代子>
―[笹倉杏]―
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