ユニクロのスキニーパンツ」が売り場から姿を消したという話題が、ここ最近SNSを中心に盛り上がっています。
15年以上の間、定番ラインナップとして君臨し続けた同商品。
たしかに最近では「街であまり見かけなくなった」という声も耳にしますし、いつからか「私自身ファッション相談で提案する」機会もなくなりました。

とはいえ、20代のころからスキニーを愛用してきた40代にとっては「スキニー以外を履くこと」に戸惑いを覚えるのではないでしょうか。そこで今回は「どんなパンツがスキニーの代替に成りえるか」というテーマでお伝えします。

「ユニクロのスキニーパンツが消えた…」40代“スキニー愛用者...の画像はこちら >>

スキニーとスリムフィットには決定的な違いが

ユニクロで2000年代から扱われてきたスキニーパンツ。リーズナブルにもかかわらず、カジュアルを洗練させる着こなしを提供してくれました。たとえばオーバーサイズのトップスに、ピタッとしたスキニーを合わせるだけで、アルファベットの大文字「Yライン」を作ってくれるというのは、女性ファッション雑誌でよく取り上げられる着こなしです。

ではスキニーではなく、同じく細身のスリムフィットを合わせたら、どうなるのか。これは似て非なるもの。スキニーに比べれば、「全身のボリュームが引き締まって見えない」という状態に陥ります。その理由は明確で、両者は「どちらも細身」という意味では共通しますが、「見せ方」は別物だからです。

たとえばスキニーは、服の上から「膝のカタチが分かるほど」、体のラインを浮き彫りにします。ところがスリムフィットは、ジャストシルエットながらも「ストンと線が落ちる」程度の見せ方をするパンツ。だからこそ、見せ方として意味合いが異なるのです。


つまり“スキニー以外の選択肢”にとまどいを覚える方は、これまでと同じ感覚のまま、異なるフォルムのパンツを選ぼうとしているのではないでしょうか。

スキニー愛用者にとって抵抗感が少なそうなのは…

「ユニクロのスキニーパンツが消えた…」40代“スキニー愛用者”は何を着たらいい?
スキニーに代わるイージースラックス
これまでシルエットという言葉とともに、休日用では「ボディーラインが見える=スッキリして良い」という評価を持っている人も多いと思います。ところがオーバーサイズのトップスやワイドパンツの浸透で、この概念自体が変化しています。

ワイドパンツやオーバーサイズのトップスの浸透により、「ストンと線が落ちる」状態が評価されるようになりました。結果的に、膝のカタチが浮き彫りになるスキニーは肉感が出てしまうのです。

さて、スキニーが気軽に買えなくなってしまったとすると、今後は何を履けばよいのか。結論から言うと、いきなりワイドに振り切る必要はありません。きれいめコーディネートであれば、スキニーの代わりに「イージースラックス」がおすすめ。

ストレッチが効いたきれいめパンツで、ものによってはセンターラインが縫いつけられているパンツです。この手のものは、ジャストサイズを選んだとき「ストンと線が落ちる」状態でありながらも、肉感が出ません。膝やふくらはぎの凹凸が目立たないですが、裾にかけて絞りが効いているデザインもあるため、スキニー愛用者にとっても抵抗感は少なそう。

ジャケットやカーディガンとも合わせやすいですし、今時期はコートとニットなどの定番コーディネートに馴染みます。“スキニー後”の最初の一歩として、もっとも失敗が少ない選択肢かもしれません。


「スキニーを履き続けたい」ならスポーティーに

もちろん、「スキニーを履き続けたい」という方もいらっしゃると思いますので、抜け道をお伝えします。それはスポーティーに寄せるコーディネートです。たとえばMA-1ブルゾンやパーカーなど、上半身にボリュームあるトップスに黒ジョガーパンツを合わせるコーディネートは、スキニーさながらのフォルムを保ちつつも、スキニーパンツとは異なるカテゴリーとも言えます。

=====

スキニーが売り場から消えたーーこれまで当たり前のように買い続けていた人からすると、ショックな出来事だったかもしれません。ただ、アイテム自体がダサくなったわけではなく、パンツにおける評価軸が変わったというだけのこと。自分の中にある常識をアップデートする勇気も時には必要です。

<TEXT/森井良行>

【森井良行】
“あなたのお抱えスタイリスト”として、その違和感を言葉で可視化する。著書『38歳からのビジネスコーデ図鑑』(日本実業出版社)など5冊。MENSA会員。公式サイト「エレカジ」では、80件を超えるコーディネート事例を公開。YouTube:30・40代ファッションに興味がない男の服選びセオリー【エレカジ森井良行】
編集部おすすめ