セクシー女優にとって、出身地は同郷のファンが増えるものであるのと同時に、身バレの可能性もある危険なものです。身バレを避けるため、出身地を公表しないセクシー女優もいるほど。

しかし、あえて「八丈島出身」と公表して話題を呼んだセクシー女優が、川越にこさんです。

身バレ100%の危険をものともせず、川越にこさんが出身地を公表した理由、そして公表によって得たものとは?

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出身地を隠すくらいなら、辞めたほうがいい

――川越さんはデビュー後に「八丈島出身」を公表して話題となりました。でも、公表すると確実に身バレすると思うんですが、心配ではなかったですか?

川越にこ(以下 川越):そこはもう、覚悟のうえで公表しました。もう「隠すぐらいなら、辞めたほうがいい!」と思ったので。

――デビュー時は「離島出身」程度で、具体的な島名は隠していましたよね。

川越:最初はやっぱり、事務所やメーカーさんが心配してくれて。私も最初は「島にいる、育ててくれたおばあちゃんになにかあったら」と考えて、離島出身にしたんです。

でも「出身地も言えないなんて、自分の仕事に対してすごく失礼だな」と考えて。隠すってことは、自分でも「セクシー女優の仕事を後ろめたく思っている」と言われても仕方がないじゃないですか。

――それは、たしかに。

川越:でも私は、セクシー女優の仕事はいろいろな挑戦もできるし、いろいろな人にも会えるし、魅力的な仕事だと思っていますし、好きなんです。それに「自分が選んだ道は正解だった!」と信じているので、公表を決めました。

身バレで流れた心ない噂も

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身バレで流れた噂
――でも、当然身バレはしたんですよね。どういう反応がありました?

川越:やっぱり最初は、いろいろ言われました。
「借金した」「ホストにハマった」みたいにお金や男性関係に問題がある、みたいな噂が流れて。

それだけならともかく、おばあちゃんが島の人からそういう話を聞かされて「どうしたらいいの、早く辞めて」となってしまったのが、ちょっとツラかったですね。

――人から話だけ聞かされたら、おばあちゃんも不安になりますよね。

川越:でも(2025年)1月のグラビア撮影で、業界に入ってから初めて八丈島に帰ったんですよ。そこでおばあちゃんと直接話して、私の仕事を理解してもらえたのがうれしかったです。

――しっかり説明して、認めてもらえた。

川越:はい。セクシー女優だけじゃなくほかの仕事、LAで行った舞台「OC JAPAN fair」の写真や動画も見てもらって、テレビ出演の話や、CDを発売した話とかもして。

それに、グラビア撮影で大勢のスタッフさんに囲まれて仕事している姿を実際に見たのも、おばあちゃんが認めてくれるきっかけになりました。グラビア撮影の様子は島の人も見ていて、それで私に対する良いイメージを持ってくれた人もけっこういたみたいです。

――やっぱり、実際に仕事をしている様子を見ると、印象は変わりますよね。

川越:なにより、事務所の社長が直接おばあちゃんと話をしたのも大きくて。
おばあちゃんは職業のことはもちろんだけど、なにより「私が悪い人に騙されているんじゃないか」と心配していたんですよ。

でも、ちゃんと大勢のスタッフさんや社長に大事にされているって、安心したみたいです。

――じゃあ、今ではだいぶ八丈島でも受け入れられている感じですか。

川越:もう、島の全員が知っているような状態ですから(笑)。

今はたびたび帰っているんですが、話かけてくれたり、サインをお店で飾ってくれたりすることも増えました。そうやって受け入れてくれる人が増えたから、私も「八丈島出身です!」ってどんどんアピールしていますね。

ただもちろん、全員が受け入れてくれたわけじゃないとは思っています。セクシー女優の仕事を良く思っていない人もいるでしょうし。

実際に、理解してくれている親戚からも「まだやってるの?」なんて言われちゃいますしね。仕方がないこととは思いますけれど。

両親の不在で祖父母に育てられた

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子供時代
――川越さんは、子どもの頃はどんなタイプでした?

川越:ひとりっ子で、根暗なタイプ。人見知りが激しく、あまり笑わない子でした。母親がお金と男性にだらしないタイプだったんで、祖父母に育てられたんです。


実は私、生まれてすぐ名字が変わっていて。デビュー前に母子手帳を見つけて知ったんですけど、その名前が「河越」だったんですね。それが今の名前の由来で、よりたくさんの人に馴染みがある「川越」で行こう!と。

――なるほど。だから今までの話にも、ご両親が出てこなかったんですね。

川越:子どもの頃って、親の立場が子ども同士の関係にも影響する感じだったので、母親の問題があって小・中とずっといじめられていましたね。

それで、人の目を見たり、しゃべったりができなくなっちゃっいました。

人前で笑えるようになった青春時代

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人前で笑えるようになった
――なんだか、今の川越さんからは想像できないです。

川越:人前に出るのは好きだったんですけど、なかなか引っ込み思案な自分は変えられなくて。

でも、高校時代にスポーツを頑張っていて、ある先輩に「絶対に笑ったほうがかわいいから、笑顔の練習をしよう!」って。

それで放課後に笑顔の練習をして、今みたいに笑えるようになりました。それが今の名前「にこ」の由来なんです。

――いい話ですね!……ちなみにその先輩は男性ですか?ひょっとして彼氏とか。


川越:男性です。私、その人のことが好きだったんですけど……高校を卒業したら島を出るって決めていて、そうするとその恋も卒業したら終わっちゃうと思っていたんです。だから、苦い思い出にならないように、付き合いませんでした。

先輩に対する思いはきれいなまま取っておきたいし、尊敬する人でいてほしかったんです。

――甘酸っぱい青春という感じですね。でも、お母さんの件といい、いじめの件といい、苦労されてきたんですね。

川越:でも、今の私を作ってくれたのは、子どもの頃の環境だとも思っていて。「見てろ!強くなってやる!」って気持ちが生まれて、身バレも覚悟して生きられるようになりましたから。そのあたりは、私の強みだと考えています。

セクシー女優の仕事は自分の可能性を広げてくれた

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セクシー女優の仕事は自分の可能性を広げてくれた
――実際にデビューして、業界の印象はどうですか?

川越:セクシー女優を軸にして、いろいろな経験を積めるのは良いところだと思います。それまでの自分の経験を生かして、やりたいことをどんどん広げていけますし。

たとえば、来年の「OC JAPAN fair」では、琴を使ったパフォーマンスを考えているんです。


琴はおばあちゃんが私に習わせたかったけれども習えなかったもので。でもセクシー女優になったからこそ、そんな琴を改めて習って、多くの人に披露できる。その姿を見てもらうのが、おばあちゃん孝行になるんじゃないかと思っています。

――それは素敵な考えですね。

川越:あとは正直に言って、私がこの業界で仕事をするなんて1ミリも思っていなかったんです。

小さい頃から「自分はセクシーなんて呼ばれるタイプじゃない」って考えていたので。そんな私が今この業界で、そこそこ活躍させていただけているのが不思議な感覚ですね。

――デビュー自体や、八丈島出身をカミングアウトしたことについては、後悔はないでしょうか。

川越:後悔はないです!この選択を間違えたとは思っていません。デビューしたことでやりたいことも増えましたし、やれるようになりましたし。

八丈島出身を公表してから、島の人で応援してくれる人も増えました。

隠さずに誠意をもって「私はこの仕事が好きで、ちゃんとこの先の道も考えて続けています」と伝えれば人は応援してくれる、と学べたのは、私にとってすごく大きかったです。


後編では、デビュー前は料理人で“料理長候補”だったという意外な経歴と、セクシー女優に転身を決めた理由について語ってもらっています。

<取材・文/蒼樹リュウスケ 写真/杉原洋平>

【蒼樹リュウスケ】
単純に「本が好きだから」との理由で出版社に入社。雑誌制作をメインに仕事を続け、なんとなくフリーライターとして独立。「なんか面白ければ、それで良し」をモットーに、興味を持ったことを取材して記事にしながら人生を楽しむタイプのおじさんライター
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