―[経済レポーター×銀座No.1ホステス・山崎みほ]―

あまり行きたくない職場の飲み会。
でも「付き合いが悪いと思われるかな…」と、なかなか断れない方は多いのではないでしょうか。


本当は家に帰って、資格の勉強をしたかったり、本を読みたかったり、ゆっくり休みたかったりーー。そこで「少し顔を出すだけなら」と思って行ったら、結局は途中で帰るわけにもいかず、最後までだらだらと付き合ってしまった。

帰ってからどっと疲れて、やりたかったことができないどころか、次の日も寝不足で仕事がつらいーーそんな経験はありませんか?

今回は、夜は銀座ホステス、昼は経済レポーターとして働いてきた私が学んだ「やらないこと」を決め、きっぱりと断ることの大切さをお話しします。

“少しだけ顔出す”が一番しんどい…元銀座No.1ホステスが「...の画像はこちら >>

断れない人ほど、仕事の成果が落ちる理由

仕事でも人間関係でも、断れない人ほど消耗していきます。本来やりたいことに時間やエネルギーを使うことができず、疲れきってしまい、仕事の成果も上げられない。つまり、仕事のパフォーマンスが落ちるのは、能力の問題ではなく「回復と準備」に時間を費やしているからともいえます。

一方で、「意味のない飲み会には行かない」というように「やらないこと」を決めている人は強いです。

線引きがはっきりしていると、自分が本当に優先したいことに時間とエネルギーを使うことができ、心身ともに余裕が生まれ、ビジネスでも結果を残すことができます。

夜の世界で学んだ「やらないこと」を決める強さ

夜の世界でも、売れているホステスは「やらないこと」もきっちりと決めています。

周りには、「そこまでするんだ…」と思うほどのサービス精神や努力を見せているホステスが大勢います。

アフターに朝まで付き合う子、休みの日も即レスする子ーー。

でも、それを見ていちいち「私もやらないと」なんて思っていたら身も心も持ちません。「やらないこと」を決めることが、自分を守るためにもとても大切です。

たとえば、私は東京郊外でのキャバ嬢時代、「アフターには一切行かない」と決めていました。


その分、仕事が終わったあとの時間は、記憶が鮮明なうちにお客様との会話や情報をとにかく細かくメモをすることに充てていました。このメモは、次につなげるための営業に欠かせないもので、メモの量だけは誰にも負けていなかったのではないかと思っています。お客様の1回の来店で、A4に3ページ分にもなることもありました。

その結果、お店に4年間在籍していた中で、アフターには1度も行くことなくNo.1で卒業することができました。

もちろん、アフターに力を入れて、付き合いの良さを売りに結果を出せているキャバ嬢さんはたくさんいます。でも自分は体力的にも性格的にも向いていないことをわかっていたので、そこで勝負することはしませんでした。

これは夜のお店だからできた話ではなく、会社員でいえば「飲み会に行く代わりに翌日の資料を仕上げる」ことと同じといえます。

「断れない」で悩まない心理テクニック

“少しだけ顔出す”が一番しんどい…元銀座No.1ホステスが「飲み会をやめた」理由
写真はイメージです
大事なのは「やらない」と決めたことは、とことんやらないこと。

でも、いざ飲み会に誘われると断り方に迷ってしまうという方も多いですよね。

そこで、流されないために役立つ心理学のテクニックに「イフゼン・プランニング」という方法があります。

「もし(if)、○○という状況になったら、△△する」と、状況と行動をあらかじめセットで決めておくというものです。

飲み会に誘われたらーー
「“平日は家庭の事情でまっすぐ帰らないといけなくて”と言う」
「“朝が早いので、22時には失礼します”と言う」
などと決めておくと、返事に迷うことがありません。

イフゼン・プランニングは自分への制約になるだけでなく、相手側にもプラスに働いてくれます。


毎回同じ断り文句を言っていれば、それがキャラとして定着し、「〇〇さんは平日は無理ですものね」「〇〇さんは22時までですよね」と覚えてもらえ、無理に誘われることもなくなるのです。

普段やらないからこそ、“たまの特別”が武器になる

普段は絶対に「やらない」と決めていること。

実は、ここぞというときだけ戦略的に「“あえて”やる」のはとても効果的です。

たとえば夜の世界なら、普段アフターには来ない子が、お客様が落ち込んでいる日に「今日は付き合いますね」と自分から来てくれた―。

相手のことを思った理由があれば、これはブレではなく意味ある変化球になります。お客様はとても喜んで感謝してくださいます。

普段「やらない」を徹底しているからこそ、特別感が絶大なのです。

飲み会も、お酒の場の力を借りてどうしても上司に伝えたいことがあるときなどに、戦略的に参加するのはアリだと思います。

「やること」よりも「やらないこと」が結果につながる

意味のない飲み会に行くこと、やりたくない仕事をすること。わざわざ無理をしているのに、何の成果にもつながっていなかったら、もったいなく感じてしまいますよね。

「やらないこと」をきちんと決めて、流されずにとことん守る。

限られた時間やエネルギーを、自分にとって本当に大切なことに集中させることができると、仕事も人間関係も楽になり、良い結果につながっていくように感じます。

<文/山崎みほ>

―[経済レポーター×銀座No.1ホステス・山崎みほ]―

【山崎みほ】
経済レポーター。
証券外務員一種/行動心理士。
株式投資情報のレポーターとして、上場企業の取材記事や経済ニュースを執筆。Yahoo!ファイナンス、YouTube等メディアでは上場企業社長のインタビューも行う。また、銀座の高級クラブでホステスとしても勤務、心理学と行動経済学の知識を基にNo.1を獲得。経済レポーターの深い洞察力と人気ホステスとして培った対人関係術を融合し、夜の世界では1日40組、昼間の営業職では成約率90%の成績を上げるなど、昼夜問わず結果を出すスタイルを築いている。Xアカウント:@mihoy001
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