作家の乙武洋匡氏は「外国人が多いこと自体を問題視するのではなく、新宿区が積み重ねてきた“共に暮らすための工夫”にこそ目を向けるべき」と語る(以下、乙武氏による寄稿)。
外国人比率が高い新宿区
今年も全国各地で「はたちのつどい」が開催された。最も話題となった地域のひとつが、私の地元である新宿区かもしれない。日本経済新聞に「東京都新宿区の『はたちのつどい』、対象者の約半数が外国人」という記事が掲載されたのだ。だが、その数字は一面的だとも言える。ご存じの通り、新宿区には早稲田大学をはじめ多くの大学や専門学校がある。これらの学校には多数の留学生が通っており、新宿区内に暮らすケースも少なくない。こうしたことから、大学や専門学校に籍を置く20歳という年齢だけに目を向けると、約半数という比率に達するのだ。ちなみに「20代」と対象を広げると外国人比率は30.5%、さらに30代では17.8%、40代では11.7%と減少していく。「それにしても多すぎる」という指摘はあるだろう。たしかに新宿区における全世代の外国人比率は14.4%。東京23区でも豊島区や荒川区を抑え1位だ。
だが、ネット上で騒がれている割に、区民からは「いまに始まったことではない」という声があちこちから聞こえてくる。もちろん、ゴミの出し方や深夜の騒音など、住民トラブルは以前からあった。区としても複数の言語で通知を出したり、区の職員が現地に出向いて交渉したりするなど解決にあたってきた。私が新宿区教育委員会の職員だった’05~’06年当時は、14か国もの児童が通う小学校があり、朝の挨拶は月替わりで言語を変えて「おはよう」を伝え合っていた。
新宿区の先進事例とは
尽力してきたのは行政や学校だけではない。海外から赴任してくる外国人家庭。父親はある程度の日本語研修を受けてから来日する。子どもはゼロからのスタートだが、学校で数か月過ごすと少しずつしゃべれるようになる。最後に残るのは、コミュニケーションの機会に乏しい母親だ。地域で料理イベントを企画して、「今月はフィリピン人のお母さん、来月はネパール人のお母さんに郷土料理を作ってもらおう」などと交流の機会を設け、孤立を防いできた。こうした地道な取り組みは、外国人の増加に伴ってさまざまな課題が浮上している地域に大きなヒントとなる。移民受け入れの拡大については議論が必要だろう。
【乙武洋匡】
1976年、東京都生まれ。大学在学中に執筆した『五体不満足』が600万部を超すベストセラーに。卒業後はスポーツライターとして活躍。その後、小学校教諭、東京都教育委員などを歴任。ニュース番組でMCを務めるなど、日本のダイバーシティ分野におけるオピニオンリーダーとして活動している
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