メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。
連載第564回をよろしくお願いします。
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ブランド「taion」がめちゃくちゃいい!

 taionというブランド、ご存じでしょうか? このブランドめちゃくちゃいいんです……。え? まだユニクロのインナーダウン使ってるの??

 今すぐtaionに乗り換えてください。今回はtaionの凄さを語っていきます。

①他ブランドの追従を許さない異常なコスパ

・UNIQLO パフテックコンパクトベスト 4990円

ユニクロを超えた「専業ブランド」…業界関係者も感動した“驚異的なコスパ”のワケ
UNIQLO パフテックコンパクトベスト
・taion ベーシック Vネックボタン インナーダウンベスト 5940円

ユニクロを超えた「専業ブランド」…業界関係者も感動した“驚異的なコスパ”のワケ
taion ベーシック Vネックボタン インナーダウンベスト
 まずこの時期よく活用する国民着のインナーダウンで比較してみましょう。実はユニクロインナーダウンの目玉である「ウルトラライトダウンベスト」は廃盤になっています。今はよりコストの安い中綿モデルであるパフテックコンパクトベストに切り替わっており、価格は4990円。

 一方で、taionのベストはいまだコストのかかるダウンを使って5940円。加えてダウン「600~700あれば」と言われてる中で、保温性の高い800フィルパワーを採用しています。

 家庭用洗濯可能、ポケット付き、デザイン性の高いキルトとスナップボタンなど好みはあれどユニクロと比べて劣るところはありません。原価高騰のこの時代にいまだ高品質ダウンで5000円台をキープできているのは偉業。

長袖のインナーダウンタイプも注目

・taion ベーシック Vネックボタン インナーダウンジャケット 7920円

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taion ベーシック Vネックボタン インナーダウンジャケット
 長袖のインナーダウンタイプも同スペックで7000円台を実現。ユニクロもほぼ同価格でウルトラライトダウンを発売していますが、taionの方がデザイン性の高さ、そしてカラーやデザインバリエーションの広さで考えるとメリットはデカい。加えてtaion特有の真四角のキルティングはダウン量をみっちり入れるための設計。軽量さは多少犠牲になりますが、防寒性はユニクロよりも優れているはずです。


 さらに表地はユニクロと比較すると比べようもないほど高級感があります。ユニクロは見慣れたユニクロでしか見かけないあのテカリのある風合いですが、taionはマット感と張りのある素材。これで5000~7000円は破格です。

 そもそもなぜこんなコスパが実現できるかというと話は極めて単純、数の暴力です。taionは年間で数十万枚といった驚異的な枚数のダウンを製造販売しています。ユニクロ一強だった中、おしゃれインナーダウンとして立ち向かうべく初年度からなんとベストとカーディガンの2型のみで5万枚もの枚数を製造。

「インナーダウン着たいけどユニクロ以外は高いから、しょうがなくユニクロを選んでいる」という服好き・おしゃれなユニクロのネガティブ購買層を上手に拾い上げ躍進。初年度からセレクトショップなどで卸業をスタートし、現在ではビームスをはじめとしたあらゆるセレクトから海外まで展開するほどになっています。

 こうした専業ブランドでは「ダウンしか作らない」という幅の狭さが弱みにもなるが、逆に「大量に作るから単価を下げられる」数の暴力が可能となる。インナーダウンはユニクロ一強だったが、ユニクロも専業ではない。だからこそ専業で突き抜けたtaionがジャイアントキリングできたのです。

②「すべてのアウターのライナーになる」

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MB
 taionの裏テーマとも言える哲学がこちら「すべてのアウターのライナーになる」。どのブランドのアウターにもハマるようにあらゆる着丈、あらゆる首元、あらゆるサイジング、あらゆるデザイン・カラーを網羅して制作していること。
つまり「どのブランドも競合になり得ない」のです。

 アウターブランドは当然、他アウターブランドと喧嘩する宿命にありますが、taionはインナーダウンが主軸。そのため、他ブランドのインナーにプラスして防寒性を高める補完関係が成立しています。そのためセレクトショップでも春秋アウターなどの中途半端な防寒着の売上を作る下支えとなっており、ブランド側も売り手側も買い手側も皆ハッピーになれる「敵のいないビジネス」になっているのです。

 そのため、多くのデザイナーズブランドとコラボレーションが実現しています。ヨウジヤマモト、ホワイトマウンテニアリング、エンジニアドガーメンツなどの世界的ブランドからセレクトショップ別注品まで大小問わず協業。taionは元々OEM会社として高い技術力を持っている会社だったため、服作りのノウハウは蓄積されていました。あらゆるアウターに合わせることができるベストなサイジングを目指して今では膨大な量の型数を展開しているのです。

③実用派から服好きまで全ジャンルを網羅する展開内容

 taionは人によってブランドイメージが違っています。

 服好きからすると「オシャレダウン専業ブランド」であり、実用派からすると「機能的で安いダウンブランド」。taionはラインを複数に分けており、アウトドア・ワーク・ミリタリーなどの区分け以外にもどのユーザーにもハマるベーシックライン、さらにはおしゃれ着・おしゃれ通勤着としてのCITYラインなどがあります。そしてそのどれも型数が多く、フルラインナップ展開しています。

 インナーダウンだけでなく、アウターダウン、マフラー、帽子、バッグ、それどころかカシミアニットまで展開するほどの幅広さ。
さらにそれらすべてお値段も安く、完全防寒のアウターダウンでさえ3万円台で購入可能。

おしゃれ路線アウターでおすすめは…

・TAION × Universal Works リバーシブル ダウン×ボア モッズジャケット 3万9600円

ユニクロを超えた「専業ブランド」…業界関係者も感動した“驚異的なコスパ”のワケ
TAION × Universal Works リバーシブル ダウン×ボア モッズジャケット
 おしゃれ路線アウターでおすすめは、TAION × Universal Works リバーシブル ダウン×ボア モッズジャケット。

 モッズコートデザインのダウン。これが雪国の真冬でも対応できるくらいめちゃくちゃ暖かいのに薄くて軽い。モッズコートとしてのシルエットを崩さずスタイリッシュに越冬できます。加えてリバーシブル。これでどうやって3万円台で作るのよ……?

 このように本格アウトドア向けの製品から、ビームスなどで展開する服好き向けのスカジャンダウンなどまで。ブランドイメージが多岐に渡っているためより多くの顧客をつかむことが出来、生産枚数も確保できる。そうすることでさらに値段も安くできるという好循環を掴んでいるのです。

寝具などもめちゃくちゃいい!

・taion ルームダウン 超軽量 800FP 羽毛膝掛け クッションカバー付き(ブランケットサイズ) 9900円

ユニクロを超えた「専業ブランド」…業界関係者も感動した“驚異的なコスパ”のワケ
ルームダウン 超軽量 800FP 羽毛膝掛け クッションカバー付き(ブランケットサイズ)
 最近では寝具なども展開していますがこれがまためちゃくちゃ良い!

 ブランケットとして使えるサイズ感で、当然ダウンなのでめちゃくちゃ暖かい。しかも、これ膝掛けからなんとコンパクトに畳んでクッションにも変形できる。冬場はブランケット、夏場はクッションとして活用できるため無駄がない。

 風合いやデザイン性はいわゆるニ●リなどにある様な実用性重視の芋っぽいデザインではなく、あくまでおしゃれ路線と上質素材。
ケープのように羽織ることもできるし……これ本当によく考えられてるな。

 じわじわと広がってきたダウンブランドtaion。原材料高騰の中でユニクロですらインナーダウンやダウンアイテムに対して及び腰で廃盤が増えてきている中、独走状態で駆け抜けるブランドです。知らない人はぜひ手を出してみて。

【MB】
ファッションバイヤー。最新刊『ロードマップ』のほか、『MBの偏愛ブランド図鑑』『最速でおしゃれに見せる方法 』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Xアカウント:@MBKnowerMag)
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