大御所芸能人の不祥事をきっかけに注目を集めた「性接待」問題だが、その実態は決して過去の話でも、芸能界だけの闇でもない。言葉巧みに人を支配し、女性を“売る”占い師や、ギャラ飲み女子を斡旋するアテンダーの存在など、性をビジネスとして扱う構造はいまも形を変えて続いている。

洗脳された元グラドルの告白と、性接待バブルの内情を知る関係者の証言から、令和の日本に残る歪んだ現実を追った。

グラドルを洗脳して言葉巧みに“売った”占い師

伝説の元グラドル・小阪由佳が激白。「有名女性占い師に洗脳され...の画像はこちら >>
グラビア全盛の’00年代、170cmの長身と長い脚、愛くるしい笑顔で頂点に上り詰めながら、わずか5年で芸能界を去ったグラドルを覚えているだろうか? 一時20㎏増の激太りで「お騒がせタレント」とも称された小阪由佳氏だ。40歳になる彼女が昨年、『六本木洗脳』なる自叙伝を上梓した。そこで明かされたのは、芸能界の裏側と洗脳の苦悩だ。

「18歳で芸能界に入った私には特技も自慢できることもなかった。この先どう生きていいかわからなくなって、いつからか鏡に映った自分を罵倒するようになるほど病んでしまった。そのときに以前、番組で共演した占い師を頼ったんです。以降、私はその人を『姉さん』と呼んで依存するようになっていった」

洗脳したのは今も活躍する有名女性占い師だった。

「初めは親身になってアドバイスをくれたのですが、次第に『〇〇とは付き合うな』などと私の人間関係に踏み込んできました。私を孤立させることで姉さんへの依存度を高めていったわけです。その姉さんに私はいいように使われていました。

’07年に私に関するでたらめな熱愛報道が出たのをご存じですか? 相手とは普通の友人関係で、食事に行こうとしたときに疑われないように会うにはどうしたらいいか? と姉さんに相談したら、『私と3人で、あなたの自宅で会えばいいじゃない』と言われたんです。当日、姉さんは何度も私の家に来たことがあるのに、『道に迷った』と電話して私を自宅前に誘い出した。
そうして、私とお相手の方との“密会風”写真が撮られた。

後に知ったのですが、『小阪は私の言うことはなんでも聞くから、いつでも紹介してあげる』などと、知り合いの経営者に“売り込み”もしていました」

なかには体の関係を持った女性も…

なかには占い師に勧められるがまま、体の関係を持った女性もいたという。

「姉さんは『あなた、〇〇さんと相性いいわね』など言って知り合いの経営者を紹介するんです。そのうえで、『その人と“する”と運気が上がるわよ』とそそのかす。それで体を差し出したコが何人もいる。彼女たちもプチ洗脳状態なので体を売った感覚はありません。でも、でたらめな熱愛疑惑を週刊誌に売ったり、言葉巧みに女性をそそのかして売る人が確かにいるんです」

現在、芸能事務所を経営する小阪氏は、今年からカウンセリング事業も始めている。

「私はたまたま保育士になりたいという夢を実現しようと動いたら、子供たちに癒やされ、洗脳が解けていったのですが、後遺症には長いこと悩まされました。思い悩むと血が出るほど頭を掻きむしってしまう癖が抜けなかった。そういう経験が自己否定に繫がってしまうので、同じように思い悩んでいる人たちの助けに少しでもなりたい」

“アテンダー”が明かす性接待バブル

伝説の元グラドル・小阪由佳が激白。「有名女性占い師に洗脳されていた過去」と「性接待の闇」
パパ活女子からアテンダーに転身したミカと、一緒にギャラ飲み女子向けLINEグループを運営する同業のマサト
薬物が絡む性接待事件の首謀者として昨年大きな注目を浴びたのは、不動産投資会社レーサムの創業者で元会長の田中剛氏だった(昨年8月に懲役2年・執行猶予4年の有罪判決)。夜ごと、ホテルのスイートルームに複数の女性を招いて大麻や覚醒剤、コカインをキメながら性的なパーティに興じていた。

その参加女性たちは、パパ活女子やギャラ飲み女子の“最高峰”とも言えるセミプロだ。何しろ、一晩で受け取る報酬は100万円以上。寝食を忘れて性行為に耽れば、数日でサラリーマンの年収にも相当するお金を稼げてしまうのだ。
今回、そんな女性たちを斡旋するアテンダーに令和の性接待事情を聞いた。

「レーサム事件以降、紹介時のリスク管理を厳しくした」

そう語るのは元パパ活女子の人脈を生かしてアテンダーに転身したミカ(仮名)だ。

「顧客は会社経営者、企業の重役、プロスポーツ選手などで、“ギャラ飲み+大人”のリクエストが多い。案件がきたら高額バイト募集で集めた100人ぐらいのLNEグループにオファーを流す。すると、希望者の顔写真が送られてくるので、そこから選別して客にあてがうという流れ。参加する女子の報酬は5万~10万円で、私に入る仲介料は1人につき3万円です」

昨今はパパ活アプリでも簡単に“女子”を集められるだけに、かゆいところにも手が届くサービスがアテンダーの腕の見せどころだとうそぶく。

行為の撮影を希望する外国人には30万~50万円の追加料金

「最近は、『母乳が出る人妻にいじめられたい』とか『バストHカップ以上、豊胸不可。加えて乳輪サイズと乳首大きめ』などマニアックな注文もある。こうした要望にも応えられるのはアテンダーだけ」

トラブル対策も怠らない。

「女子には事前に相手からの要望を細かく伝えて、了承を得たうえで派遣してます。LINEは売春斡旋に繫がるワードを拾うとアカウントが凍結されるので、細かいやりとりは匿名性の高いメッセージアプリで行い、やりとりはスクショして証拠を残すことでリスク管理している。高額報酬の海外出稼ぎ案件の募集を頼まれることがありますが、応募した女子がたびたびトラブルに巻き込まれるので、私は一切手を出していません」

顧客は日本人だけではない。六本木で飲食店を経営しながら副業でアテンダーをしているマサト(仮名)が話す。


「以前は中国やドバイなどの富裕層だったけど、最近はカンボジアやインドネシア、メキシコなど国籍が広がってきた。そうした外国人案件はギャラ飲み+大人で10万円が相場。彼らは年齢にあまりこだわらないのと、日本人は若く見えるので30~40代でもニーズがある。報酬は飲食店のお会計に上乗せしてもらい、女性には電子マネーで支払う。飲みの場で半額、ホテルを出たら残りを支払っています」

近年では行為の撮影の需要が高まっており、「女性の顔にモザイクをかける手数料を含めて30万~50万円の追加料金で対応している」とも話す。外国人の性接待需要拡大がアテンダーと女子たちの懐を潤わせているようだ……。

伝説の元グラドル・小阪由佳が激白。「有名女性占い師に洗脳されていた過去」と「性接待の闇」
中国人パパ活案件を募集する投稿。「2時間20万円・3時間30万円」と報酬はかなり高額。当然、“大人”ありの募集案件で、多くの女性が手を挙げていた


芸能界「性接待」事件簿

伝説の元グラドル・小阪由佳が激白。「有名女性占い師に洗脳されていた過去」と「性接待の闇」
当事者が告発[性接待]の実態
’07年 オーディションで声優に猥褻強要

芸能事務所アーツビジョン社長が、当時16歳の少女に合格を交換条件に猥褻行為を強要して逮捕されることに。

’08年 小向美奈子「枕営業の常態化」を告発

芸能事務所リップから解雇された小向が『週刊ポスト』にて芸能界で枕営業が常態化していることを告発して大きな話題に。

’10年 アートコーポ会長を淫行容疑で書類送検

当時の会長が芸能プロ社長から紹介された少女に芸能界入りと引き換えに猥褻行為。芸能プロ社長は恐喝容疑で逮捕へ。

’10年 眞鍋かをりが事務所の猥褻強要を法廷で暴露

芸能事務所アヴィラとの契約解除をめぐって法廷で争った眞鍋が、オーナーによる猥褻行為の強要があったと告白。

’22年 映画監督・榊英雄の性的行為強要事件

キャスティングを持ちかけて複数の女性に性的関係を強要していたことが発覚。
榊は’24年に逮捕された。

’22年 木下ほうかに演技指導名目の性加害疑惑浮上

『週刊文春』で2人の女優が、演技指導名目などで性行為を求められたことを告白。木下は無期限活動休止を表明。

’22年 映画監督・園子温に性的行為強要疑惑浮上

『週刊女性』が女優に対して性加害を行っていた疑惑を報道。園は同誌に損害賠償請求訴訟を起こし、’23年に和解。

【グラビアアイドル社代表 小阪由佳氏】
1985年生まれ。18歳でグラドルデビューするも占い師に洗脳され引退→20㎏激太りを経験。その苦悩を著書『六本木洗脳』で告白

※週刊SPA!2月3日号より

取材・文/週刊SPA!編集部

―[当事者が告発[性接待]の実態]―
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