15歳で芸能界デビューし、2014年にはグラビアアイドルの登竜門とされる「日テレジェニック2014」に選出。
一度は芸能活動を離れ、社会人としての生活を経験。その後、再び表現の世界へと戻り、グラビアや女優として活動を重ねてきた。そして2024年、新たな選択としてセクシー女優というステージに踏み出している。
今回のインタビューでは、長年続けてきた趣味のカメラの話を入り口に、昨年12月よりフリーとして活動することを選んだ理由、現在の仕事への向き合い方、そして今後の展望などを語ってもらった。
カメラマンとしての仕事もしたい
――1月に2年連続で写真展を開催されていましたが、カメラ好きなんですよね?
矢埜愛茉(以下、矢埜):祖父からアサヒペンタックスのカメラを引き継いだんです。
――ペンタックスの前に「アサヒ」を付けるところがマニアックですよ。
矢埜:祖父がアサヒペンタックスのフィルム一眼レフカメラを使っていたんです。そのカメラにオールドレンズが付いていたので、そこからオールドレンズにはまり、魅力に取りつかれました。
――渋いですね。
矢埜:でも、初めて撮ったときは、現像したら、ちゃんとフィルムが装填されていなくて、全く写っていなかったんです。
――カメラ初心者あるある話です。
矢埜:そこから2、3回くらいはフィルムでの撮影に失敗したんですけど、ようやく綺麗に写ったときは安心しました。デジタルカメラだとすぐにチェックできるんですが、フィルムは現像しないとチェックできないのが、逆に醍醐味ですよね。それで一時期、フィルムカメラにすごくはまっていました。
――世の中が本格的にデジタルカメラに移行したのは2005年くらいですよね。
矢埜:そうかもしれないです。私が中学生のときまでは写ルンですを使っていて、修学旅行も写ルンですでした。当時もフィルムはどんどん高くなっていた時期でしたね。私が最初に使ったフィルムは、映画っぽく撮れるようなフィルムで、1本3,500円くらいしたんです。
――フィルムカメラの面白さはなんですか?
矢埜:グラビアアイドル時代、ファースト写真集を出したんですけど、そのカメラマンさんがフィルムで撮られる方で、ハーフサイズのカメラを使い、フィルムで撮っていただいたんです。
――ハーフサイズもご存じですか。かなり詳しいですね。
矢埜:そのカメラマンさんは、カメラのフィルム蓋を一瞬だけ開けて、あえてフィルムを感光させる技法を使っていたんですよ。
――ネガフィルムの感光部分がオレンジ色になるんですよね。
矢埜:そうです。しかも、撮影後に少しだけ蓋を開けるんです。
――それはかなりの技術ですね。
矢埜:そこから私も一時期ハーフカメラにはまり、デジタルのハーフカメラも買いました。
もはやプロ並みのこだわり…
――いろいろと試しているんですね。そして現在も通なカメラを使用しているんですよね。
矢埜:RICOH GR、FUJIFILM X100VI、たまにソニーのαシリーズを使っています。GRは今みたいに流行る前に購入したんです。以前から在庫が品薄だったんですけど、買いに行ったらたまたまカメラ店にあったんですよ。
――いまやプレミアがついています。
矢埜:GRはレンズリングを変えたり、外付けのフラッシュを買ったりして楽しんでいます。
――本当ですか。それは面白い。
矢埜:グラビア撮影の現場も行きたいし、いろいろと勉強していきたいです。
――カメラはどう使い分けしているんですか?
矢埜:気軽に外で撮りたいときはGRを使い、こだわって撮りたいときはX100VIを使い、オールドレンズでしっかり撮りたいときはソニーを使っています。私はズームレンズよりも単焦点レンズの方が昔から好きで、割と単焦点レンズを何本も持っているんです。確かにズームレンズの方が楽だなって感じるときもあるんですけど、自分で動く方が好きです。
――もはやプロの発言ですよ。
矢埜:今年はライブや動きがある被写体を撮りたいですね。
――そこで写真展まで開催しましたが、どういうきっかけで開催したんですか?
矢埜:20歳ぐらいのとき、舞台によく出ていたんです。舞台役者の方たちがカメラにはまっていて、クリエイティブ集団みたいなものを作っていたんです。
――写真展は今後も続けていきますか?
矢埜:今後も続けていきたいです。今年は自分の仕事以外にも、カメラマンとしての活動もやっていきたいです。ある出版社さんが出しているコスプレ写真集があるんですけど、自分が撮りたいし、モデルもやってみたいです。
――それは面白いですね。期待します。
『水曜日のダウンタウン』に出演、SNSで大バズり!
――昨年の年末には人気バラエティ番組『水曜日のダウンタウン』に出演しました。
矢埜:2週にわたって放送されました。
――すごい話題になりましたよ。
矢埜:本当にありがたいことです。いろんな方に「どういう経緯で出演したんですか?」って聞かれるんです。
――まさにそれを聞きたいんです(笑)。
矢埜:オーディションの情報をいただいて、オーディションを受けたんです。
――矢埜さんクラスでもオーディションをやるんですか?
矢埜:それこそ芸能時代に、いろんなオーディションをひたすら受け続けていたので、逆にセクシー業界に来てからオーディションって受けていないなと思い、受けたいなと思ったんです。『水曜日のダウンタウン』はとても大好きな番組ですし、「名探偵津田」というコンテンツもめちゃめちゃ好きだったんです。なので、情報をいただいたときに速攻で「受けます!」って感じでした。
――そういう流れでしたか。
矢埜:それに私が「TBS Podcast」をTBSさんでやらせていただいているので、すごくTBSさんとご縁があるなと思っていましたし、オーディション場所もTBSさんだったんです。馴染みの場所でオーディションもできたので、あまり緊張もしなかったんです。
――それは面白い縁ですね。
矢埜:だから、「絶対に受かりますように」と思って、合否が出るまでの1週間ぐらいは、お部屋の掃除、トイレ掃除をして、徳を積もうと思っていました(笑)。
――何人ぐらい受けたんですか?
矢埜:何人かはちょっとわからないんですけど、オーディションの情報をいただいて、「ぜひ受けます!」って気合を入れて受けました。
演技はアドリブ「過去の経験がすごく活きたな」
矢埜:そうです。お色気系のシーンの役は知っていました。でも、二役あって重要なシーンだったので、絶対に出たかったですね。
――オーディションはどういうことをやったんですか?
矢埜:オーディションは台本を読んだり、アドリブ演技をしたりしました。自分がずっと役者もやっていて、いろんなオーディションを受けていたので、場数を踏んでいるからこそ、今こうやってバラエティのオーディションも、全然緊張せずにできたなって思いました。
――グラビア時代もオーディションはかなり受けていたんですか?
矢埜:ドラマ、映画、バラエティ、広告と幅広いオーディションを受けていて、当時はいろんなオーディションを受けまくっては落ちていたんです。その経験があるので、緊張せずに自分らしく今回はできました。
――共演した津田さんはどういう方でしたか?
矢埜:テレビで観ているそのままの方でした(笑)。「名探偵津田」自体が、その場で起こったことに対して、アドリブでリアクションしないといけないので、どうやって反応してくださるかは、本番まで私もわからなかったんです。
――行き当たりばったりですか?
矢埜:そうなんです。だから、その緊張感はあったんですけど、私は舞台もやっていたので、舞台と同じ感覚だなと思いました。即興で応えるライブ感は、舞台経験が活きたなって思っています。
――地上波出演は久々でしたか?
矢埜:去年は結構出させていただきました。テレビ朝日さんの『聞き耳キタニ』という番組で、ソフト・オン・デマンドでの撮影に密着していただいたり、意外と年に1回ぐらいは出させてもらっています。でも、やっぱり『水曜日のダウンタウン』は本当に別格で、とにかくバズるコンテンツですよね。
――いい意味でも悪い意味でもバズります(笑)。
矢埜:収録からオンエアまでの間は「本当に放送されるのかな?」っていうくらい、お色気に関しては攻めたシーンだったんです(笑)。オンエアされるまで、その不安と、反響の不安がありました。
――ものすごい反響でしたよ。
矢埜:ありがたかったです。しかも、ちょうど私がYouTubeで生配信をしていたときに放送されたんです。事前に出演情報は言えないので、YouTube配信のリアルタイムで言ったら面白いかなと思い、生配信をしていたんです。
――なるほど。その展開はナイスですね。
矢埜:それに昨年の12月にフリーランスの女優になったんです。とにかく何でもがむしゃらにやらなきゃっていう時期だったので、知っていただけるのは一番影響が大きかったですね。
――ファンの方から反応がありましたか?
矢埜:「売れたなあ」みたいに言われたりしました(笑)。
――もともと売れていますから(笑)。
矢埜:でも、自分では実感がないんです。周りやSNSではざわざわしていたんですけど、私にはその情報があまり来ないんですよ。それはセクシーなDVDでデビューしたときもそうだったんです。
――これを機にどんどん地上波にもリターンしてほしいです。
矢埜:やっぱりテレビの力はまだまだ大きいなって、すごく実感したので、いろんなところで、いろんな姿を見せられるように頑張っていきたいです。『水曜日のダウンタウン』も「名探偵津田」が大好きだし、グラビア時代からずっとバラエティ番組に出たかったんです。グラビア時代に、バラエティ番組の『ゴッドタン』には出たんですけど、全然本領発揮ができなかったんです。それが本当に悔しかったので、まさかセクシー業界に来てから『水曜日のダウンタウン』に出られるとは思ってなかったし、大好きな「名探偵津田」に関われるなんて思っていなかったので驚きました。
――グラビア時代のリベンジを果たしましたね。
矢埜:セクシー女優になったきっかけも、仕事の幅を広げたかったので、ラジオ番組、写真展と、本当にこの2年でほぼ叶いました。
――バラエティ番組は興味があったんですか?
矢埜:テレビっ子だったので、昔からバラエティ番組を観るのが大好きだったんです。グラビアアイドル自体、バラエティ番組には出やすいし、本当にいろんなバラエティ番組に出てみたいなって思っていたんですけど、なかなかご縁がなくて。でも、こっちの世界に来てからの方が、出たい番組に出られたり、会いたい方に会えたりと、仕事の幅が広がりました。
――以前、さらば青春の光さんと、お仕事をしたいって言っていましたよね。
矢埜:そう言っていたら、すぐにお仕事ができましたし、昨年は一緒にお仕事をする回数も多かったです。インタビューでも言い続けているんですけど、「何がしたい」「この人に会いたい」っていうことを発信したり、言葉にするのって本当に大事だなって思いました。これからも叶えたいことや、会いたい人の話はし続けようと思っています(笑)。
――まさに言霊ですね。今は仕事をご一緒したい方はいますか?
矢埜:オードリーさんです。ずっとラジオを聞いていて、いつかお会いしたいなって思っているんです。オードリーさんと接点のある番組って何があるのかなと考えたら、『しくじり先生 俺みたいになるな!!』だなと思ったんです。
――矢埜さんはしくじっていないんですけどね(笑)。
矢埜:はい。しくじってはないんですけど、生徒側でもいいんです。
――お笑いは好きなんですか?
矢埜:お笑いも昔から好きで、劇場に行ったりしています。もちろん、さらば青春の光さんもオードリーさんも、ライブに行っています。
――お笑いの賞レースも観るんですか?
矢埜:はい。新しい芸人さんもチェックしています。
事務所を退所、フリーランスとしての今後の展望
――ぜひ、オードリーさんと共演してください。それで、先ほどフリーになったと言いましたが、どうしてこのタイミングでフリーになられたんですか?
矢埜:そろそろ30歳という節目を迎えるのと、実は新しいことや刺激を求めるタイプなんです。セクシー女優としてデビュー直後は軌道に乗ってよかったんですけど、いろんなことがあって少し停滞することが多かったので、30歳手前に新しいことをしてみたい、フリーとして、もう1回頑張ってみたいと思ったんです。
――フリーになったら自由ではあるんですけど、仕事的にお金がない、窓口がないという不安があるじゃないですか。
矢埜:その心配はなかったです。芸能時代もフリーでやっていた時期があるんですけど、ちゃんと窓口を作ったり、人づてにご紹介いただくことが多かったんです。私は社会人経験もあるので、事務的なやり取りや管理も好きなんですよ。写真展をやったときも、全て自分でやっていましたし、意外とできちゃうなって思っているんです。でも、できない部分は人に頼りつつやっていますね。
――取引先との請求書もご自身が出すんですか?
矢埜:事務作業も経理も自分でできるんです。
芸能活動歴15年で見据えるセカンドキャリア
――今後の展望はありますか?
矢埜:『水曜日のダウンタウン』やセクシーな作品を観てくださった方から「演技が上手だった」と言われるので、映像しかり、舞台しかり、お芝居もやりたいですね。それにバラエティ番組やカメラマンとしての活動もしてみたいです。フリーになり再チャレンジっていう意味も含めて、いろんなことをやっていきたいですね。
――最終的な目標はありますか?
矢埜:最終着地はカメラマンです。
――それはすごい!
矢埜:芸能界を含め活動歴も15年になるので、セカンドキャリアを考えているんです。まだまだ人生は長いじゃないですか。そこでどんな仕事に向いているんだろうって考えたら、何かを表現することだろうなって思い、やっぱりカメラが好きだから、カメラマンという職業をやっていきたいんです。いまはたまに、カメラマンさんの撮影現場に同行させていただいて学んでいます。
――本気度がうかがえます。今後の展望が聞けたところで、ファンにメッセージをお願いします。
矢埜:今年で30歳になり、活動歴で言うと15周年になりました。でも、まだまだやってみたいことがたくさんあるので、2026年はとにかく新しいことや、自分のやってみたいことにたくさん挑戦していきたいです。どうか見守って、応援していただけると嬉しいです。よろしくお願いします。
* * *
これまでの芸能活動の中で、アイドル、グラビア、そしてセクシー女優と立場を変えながら、常に「表現すること」に向き合ってきた矢埜愛茉さん。カメラというもう一つの軸を手に入れ、フリーランスとして再スタートを切った今、その視線はこれまで以上に広い世界へと向けられている。
30歳という節目を迎え、演技、バラエティ、そして将来的なカメラマンという目標までを見据える姿からは、立ち止まることなく挑戦を続ける強さが伝わってきた。矢埜愛茉さんの次なる一歩が、どんな景色を切り取るのか。今後の動向から目が離せない。
【矢埜愛茉】
X:@yano_ema
<取材・文・撮影/神楽坂文人(X:@kagurazakabunji)>
【神楽坂文人】
世界一セクシー女優を取材しているカメラマン、ライター、インタビュアー。元成人誌編集者のため、最後の砦として活躍中。年間イベント取材数300本超え! 年間インタビュー数200本超え! バイクで都内を駆け巡り1日で複数の仕事を受けている。X(旧Twitter):@kagurazakabunji
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