ゴルフといえば紳士のスポーツだが、当然ながら全員が全員礼儀正しいわけではない。マナー違反を巡るトラブルも散見される。

ゴルフ歴が10年近くになる都内在住の島袋浩二さん(仮名・35歳)は、友人と千葉県にあるゴルフ場でラウンドしている際に、マナー違反が目立つ若い男女4人組に出くわしたそうだ。

ゴルフ場でマナー違反を連発する「ヤカラ風の若者」。“そっち系...の画像はこちら >>

遅延に騒音、タトゥーで威嚇、コースを私物化

「派手なゴルフウエアを着たヤカラ風の男性2人と、ミニスカのウェアを着たキャバ嬢風の女性2人が前の組でラウンドしていて。年齢層は全員が20代前半くらいで、スタートする前から大騒ぎしていました。開始時間を10分ほど過ぎてからラウンドをはじめ、コースに出てからも写真を何枚も撮影するなど一向に進まない。自分たちはもろに影響を受け、かなり待つ時間が発生しました。3ホール目になったころには、後ろに大渋滞ができていたほど。ゴルフ場からも注意があったようですが、4人組は無視してキャーキャー騒ぎながらプレーを続けていました」

通常、どのゴルフ場でも半分となるハーフラウンドの所要時間は約2~2.5時間とルールがあり、スムーズにプレーすることを求められる。また、仲間内で多少盛り上がりながらプレーするのは許されるが、大騒ぎしながらラウンドすることはマナー違反だとされている。

「あまりに遅いのでわれわれが近くまで打ち込むと、わざと着ていたゴルフシャツをめくって、タトゥーを見せびらかしながら睨みつけ威嚇してきました。しかも、スマホで音楽を鳴らしながら。4人ともかなりゴルフが下手だったので、恥ずかしさを隠すため、わざと騒いでプレーしているように見えました」

4人組を包囲した「本物」の気配

迷前半の9ラウンドが終わった時点で3時間以上もかかり、大幅に予定が狂ってしまった島袋さんたち。本来であれば一言いいたいところだが、見た目や行動が明らかに面倒そうな連中だったため、昼食休憩で注意することをためらったそうだ。

「ゴルフ場のスタッフに注意されても悪びれることなく、女性たちはその様子をスマホで撮影していました。SNSにでも、対応が悪いスタッフとして配信するつもりだったんでしょうか……。
ちょっと、話が通じない連中だと思い、われわれは言いたいことがありましたが無視することにしたんです」

しかし、昼食休憩をしている時に事態は急変したのだとか。傍若無人な態度を見せて周囲を威嚇していた4人組に、異様な雰囲気の集団が近づいていったそうだ。

ドスの利いた「教育」をくらった

「ガタイが良く、明らかにそっち系の人にしか見えない風貌のおじさんたちが、その若者たちの席に近づいていったんです。50代くらいの7人組で、全員が眼光鋭く、街ですれ違ったら道を開けるようなビジュアルのおじさんたちでした。その集団は、若者たちに近づくとドスの利いた声で『おい、ちんたらとプレーしてなめてんのか? お前らのせいでこの後の宴会が遅れたらどうしてくれるの?』と、席を取り囲んで『教育』をはじめたんです。口調はやさしかったのですが、明らかにブチ切れているのがわかり、さっきまで威勢がよかった4人組は何も反論できない状態になっていました」

怖いおじさんたちに指導された4人組は、後半のラウンドでは嘘のように大人しくなりプレーをしたとか。

「さっきまでのイケイケが嘘のように、ボールにダッシュで駆け寄って打つようになったんです。ノリノリなダンスミュージックもかけずに粛々とプレーしていた。そのおかげで、後半は2時間くらいで回ることができ、われわれもストレス無くゴルフを楽しめました」

見かけ倒しの虚勢が剥がれた瞬間

マナー違反を連発していた若者たちは、怖い大人に注意されたことで意気消沈したようで、その後は人が変わったようにまじめにプレーしていたそうだ。また、帰り際には島袋さんたちにも謝罪するほど心を入れ替えたという。

「帰りにロッカールームで偶然会ったとき、われわれに謝罪してきたんです。謝るくらいなら、はじめからイキガッてゴルフするなよと思いましたが……。また、注意してくれたおじさんたちにも話しかけられたのですが、職業は土木関係の会社の役員で、本職の人ではなかった。
そのゴルフ場は、暴力団員の利用を禁止しているので当然ですが、本物にしか見えないビジュアルと迫力を感じました。調子に乗っていた若者たちは赤っ恥をかいて、良い人生経験になったでしょうね」

=====

気軽にゴルフをはじめるのは自由だが、最低限のマナーは理解するべきだろう。そうでなければ、いつか痛い目にあってしまうはずだ。

<TEXT/高橋マナブ>

【高橋マナブ】
1979年生まれ。雑誌編集者→IT企業でニュースサイトの立ち上げ→民放テレビ局で番組制作と様々なエンタメ業界を渡り歩く。その後、フリーとなりエンタメ関連の記事執筆、映像編集など行っている
編集部おすすめ