一方で、夫婦で10歳以上離れた「年の差婚」を選択する者もいる。なぜ、その選択に至ったのか。一緒にいることで、周囲からどう見られるのか。
21歳の年の差夫婦である、妻みどりさん(54歳)と夫イサムさん(33歳)。実はイサムさんにとって妻は“同級生の母”、みどりさんにとって夫は“娘の同級生”だ。『新婚さんいらっしゃい!』(ABCテレビ・テレビ朝日系)に出演して注目を浴び、YouTubeチャンネル『イサムとみどり』にて日常を発信している。そんな二人に、話を聞いた。
運動会で応援していた少年と「まさか結婚するとは思わなかった」
みどりさん(以下、みどり):イサムと私の娘は、同じ小学校に通っていました。なので、出会いといっても、授業参観や運動会といった学校行事ですね。その後、中学校でも3年間、同じクラスでした。
——お互い、どんな印象を抱いていましたか。
イサムさん(以下、イサム): 学校行事で見かける、同級生のお母さん。
みどり:イサムは背が高くて、中学1年の時点で178センチくらいありました。足がすごく速くて、運動会ではリレーの選手に選ばれていたんです。娘が同じクラスだったので、「いつも応援している、背が高い子」というイメージでした。
——その頃から、すでに恋愛感情は……。
みどり:1ミリもない(笑)。まさか将来結婚するなんて、想像もしていませんでした。
51歳と30歳で再会。離婚の直後で「人生で一番しんどかった」
みどり:きっかけは2022年の7月、私が51歳、彼が30歳の時です。たまたまイサムが彼の女友だちと来て、中学を卒業してから全く見ていなかったので「大人になったな」と思いました。
イサム:一方で、僕はみどりに一目惚れしたんです(笑)。
——21歳年上の女性に「一目惚れ」ですか。
イサム:みどりが挨拶をしに部屋に入ってきた時に、空気がパッと華やかになって。今までお付き合いした女性にはない「妖艶さ」にやられました。ちなみに、いわゆる「熟女好き」ではないです。歴代の彼女には年下も同い年もいました。
そこから猛烈にアタックして、なんとかご飯に連れ出すことに成功しました。会う回数が増えていくうちに「この人と結婚したい」という思いが強くなって、出会って1ヶ月で告白しました。
——そこで、お付き合いに至ったのですか。
イサム:いいえ、「もっと若い子にしなよ」とバッサリ(笑)。だからOKをもらえるまで、ずっと告白し続けたんです。最初の告白から2ヶ月後に、やっとOKがもらえました。3回くらい告白したんじゃないかな。
みどり:イサムと出会う1ヶ月前、2023年の6月に離婚が成立していました。
離婚は彼からの申し出で、元主人とは会社も一緒に経営していて、30年くらい公私を共にしていました。このままずっと一緒にやっていくんだろうな、と思っていたし、将来の計画も考えていました。
でも、お別れすることになって……大好きだった会社と社員と離れなければならなくなったことが、つらくて悲しかったです。「やっと自由になれる」と前向きになれる日もあれば、「やっぱり会社から離れたくない。どうやって生きていけばいいの?」と思う日もあって。でも、元夫とは職場では嫌でも顔を合わせてしまう。人生で一番つらい時期でした。
だから、あの頃は恋愛なんて考えられなかったし、「二度と結婚したくない」と思っていました。
——その後、お仕事はどうされたのですか。
みどり:離婚の3カ月後に退職をして、当時お声を掛けていただいていたところに行くか、自分で会社を起こそうか悩んでいました。
イサム:みどりが弱っている姿も見せてくれるようになって、「俺が支えてあげなきゃ! 男だから守らなきゃ」と。だから「体調が悪い」と聞いた時は、出張先から車を飛ばして、1時間だけ彼女の家に寄って、栄養ドリンクを届けたこともありました。
みどり:「俺が守る」という言葉も、最初は口だけだと思っていました。でも、彼は行動で示してくれた。2023年の年明けには転職先も決まって、同棲を始めました。
それで、7月にプロポーズを受けたんですが、思いがけない困難が待っていたんです。
両親は大反対「普通の結婚をしてほしい」
みどり:イサムの実家はウェルカムだったんですが、私の両親から猛反対されてしまって。「みどりじゃなくて、同い年くらいの人と普通の結婚をしてほしい」と。
イサムはその時、何も言いませんでした。両親の家を出るまでずっと黙っていて、もうお別れかな、と思いました。やっと彼も分かってくれたな、と……。
でも彼は、実家を出てすぐに「よし、家を建てよう」と言ったんです。
——「別れよう」ではなかったのですね。
イサム:家を建てれば、ご両親も本気だと分かってくれますよね。口で何を言っても伝わらないと思ったんです。だったら、行動で示すしかないなって。土地を探して、具体的に話を進めていきました。
1年後の2024年の7月に、ご両親から「あなたたちには負けた」と認めてもらって、結婚しました。
仲良しの秘訣は「年下が、どれだけ年上を幸せにできるか」
イサム:SNSのアンチのコメントですね。「娘がかわいそう。同級生がママと付き合って気持ち悪くない?」「本当は娘を狙ってたんじゃないの」とか。みどりが「娘が聞いたら落ち込んでしまう」と、最近はあまり彼女の話はしないようにしています。
あとは、ケンカをしたら、いつも僕が先に謝ること(笑)。もう何十回もケンカをしていますが、みどりのほうが人生経験が豊富だから、反論できないんです。
みどり:かつて社員を叱っていた時みたいに、つい理詰めで言ってしまうんです(笑)。白黒はっきりつけたい性格なので「じゃあ別れようか?」と言うと、イサムが「それは違う……」って、最後は二人で笑って終わります。
——前の結婚とは、関係性もずいぶん違いますか。
みどり:元夫は1歳年上で、一緒に会社を大きくしていく「同志」のような存在でした。なので、お互い張り合ってしまうことも多かったと思います。
イサムとはもちろん「同志」という感情はなく、こんなに年の差はありますが、私をお姫様のように扱ってくれるんです。だから、50代ですが、私はお姫様にしてもらいました(笑)。
イサム:年上の女性と仲良くいる秘訣は「年下が、どれだけ年上を幸せにできるか」に尽きるので。
——ご自身より若い女性を見て、不安になってしまうことはありませんか。
みどり:もちろん、きれいだな、勝てないな、とは感じます。私がイサムと同い年だったら、もっと楽しかったのにな、とも思っちゃいます。でも、張り合っても仕方がないんです。
だって、別れって、歳の差に関係なくやってきますよね。それに、相手が若かろうが年上だろうが、浮気する人はします(笑)。だから、悩むだけ時間の無駄。
年上女性って、年下男性と付き合うと、がんばりすぎちゃうんです。だから、がんばりすぎないでほしい、笑顔を忘れないでほしい。たとえ今のパートナーとうまくいっていなくても、「年下に愛されたことがある」というだけで、自信を持っていいんです。
年上女性には、いつまでも輝き続けて欲しいですね。別れてしまうかもしれない、という事を不安に思うより、今を精一杯楽しんでほしいです。たとえ別れがあったとしても「次がある」くらいの気持ちでいてほしい!(笑)
YouTube:「イサムとみどり」
Instagram:@isamutomidori
<取材・文/綾部まと>
【綾部まと】
ライター、作家。主に金融や恋愛について執筆。メガバンク法人営業・経済メディアで働いた経験から、金融女子の観点で記事を寄稿。趣味はサウナ。X(旧Twitter):@yel_ranunculus、note:@happymother
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