怒涛の結成20周年イヤーを駆け抜けて、新たな一歩を踏み出したAKB48。グループへの期待が高まるなかで、2月25日に67枚目シングル「名残り桜」をリリースする。
“桜”がタイトルにつくシングルは15年ぶりという勝負曲のセンターは、整ったビジュアルがSNSで話題になり、“いともも”の愛称で親しまれている19期生の伊藤百花が抜擢された。
ただAKB48に新たな風を感じさせるメンバーは他にもいる。それが今作で初選抜入りした、バラエティ番組でも活躍をみせる18期生の工藤華純と、キュートな笑顔が魅力の“かわゆい”こと19期生の川村結衣だ。そんな期待の二人のキャラクターや個性に迫りながら、「第二期黄金時代」を目指す21年目のAKB48を語ってもらった。

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――初選抜コンビですが、そもそも仲は良いですか?

工藤華純(以下、工藤):仲は悪くないよね?(笑)。

川村結衣(以下、川村):はい! 先輩の中でもお話しやすい存在です。

工藤:そうなの? かわゆいは見た目的にしゃべらなそうだし、実際にあんまりしゃべってくれないんですけど、打ち解けてくれてからはたくさんしゃべってくれるので、今はもっとガードを壊せるように頑張ってます(笑)。

――打ち解けてくれたのかなと感じる瞬間があったんですか?

工藤:そうなんです。最近、かわゆいからハグしてきたりするんですよ。

川村:同期や仲良い友達にはハグしちゃうので、そういうことかもしれません(笑)。

――工藤さんは今年の1月に行われたイベント「二十歳の集い」が終わったタイミンで髪をばっさり切りましたね。

工藤:成人式のために髪を伸ばしていたんですけど、それが終わって、いつもとは違うことをしたいなと思って髪を35センチぐらい切りました。
ヘアドネーションの活動にも関心があって、私が発信することで少しでも多くの方に知っていただけたらいいなという思いもあったんです。

――事前にメンバーとかには伝えたんですか?

工藤:マネジャーさんとかには言ったんですけど、メンバーには伝えてなかったです。

川村:最初に会ったときに、工藤さんが私の隣りに座ったんですけど、顔が見えないから全然気づかなくて「誰だろう」って思いながら挨拶してました。

工藤:そうそう。すごい素っ気ない挨拶をされて「今日は元気ないのかな?」って思ってたら、私だと認識されてなかった(笑)。

川村:声を聞いたら工藤さんだったから驚きました。すごく似合ってます!

工藤:切る前とどっちが可愛い~?(笑)。

川村:(食い気味に)どっちも似合ってます! 切った理由がすごく素敵です!

――新曲のジャケット写真は、まだ髪が長いときなんですよね。

工藤:そうなんですよ。なので、マネジャーさんに怒られそうになりました……。初選抜にもかかわらず、ジャケ写とビジュアルが違うから。

――20歳を迎えた心境は?

工藤:両親に感謝ですね。
高校生の頃に一人で上京してきたので、心配や迷惑をかけてきて、これからもお世話になると思うんですけど、20年間育ててくれてことにありがとう!っていう気持ちは伝えて、母を連れて一緒に箱根温泉に行きました。

――初選抜のお祝いもしましたか。

工藤:振り袖の前撮りをしたときに家族みんなで食事して、そのときにサプライズで初選抜のことを報告したら、みんなが喜んでくれて、母と姉は泣いてました。それを見て、「1つ親孝行ができてよかった」って思いました。

――川村さんは今年6月に20歳を迎えますけど、10代のうちにやっておきたいことはあります?

川村:20歳の誕生日って人生のなかでも大切な節目じゃないですか。なので、1年前ぐらいからやりたいことをずっと考えているんですよ。でも、まだ何も思いついていなくて、たぶんこのまま20歳になって「あ~、10代のうちにこれをやっておけばよかったな」と後悔する未来が見えています(笑)。

工藤:ダメじゃん。未来が見えてるならなんとかしたほうがいいでしょ(笑)。

――工藤さんからこれはやっておくべき!ということはなんでしょう。

工藤:そう聞かれると、なんでしょうね(笑)。学生時代のほうがこれやっておけばよかったと思うことは多いんですけど。
でも、10代は青春っていうイメージがあるから、友達と計画してどこかに出掛けるとかさ。

川村:そうですね、体が元気なうちに、イベントごとに行きたいです。

工藤:体はそんなに変わらない(笑)。あ、握手会のときとかに幼稚園児とか制服系のコスプレとか。20代じゃできないコスプレを10代のうちにやっておきなよ。かわゆいのファンの人は見たい人多そうだし。

川村:ほんとですか。駆け込みでコスプレをやってみます!

ここからは私たちが新しい歴史を進んでいく

「21年目を桜ソングでスタートしていくことに意味がある」AKB48初選抜の思い
AKB48
――そして、お二人が初選抜に選ばれた楽曲「名残り桜」のお話を。工藤さんは20歳になって、川村さんは正規メンバーに昇格してから初めてですね。どんな心境ですか。

工藤:20歳ということで、AKB48とともに育ってきて、こうしてメンバーとして活動して選抜に選んでもらえたことも夢みたいで、まだまだ実感が沸いてないことも多いんです。20周年イヤーは豪華なOGのみなさんと活動をご一緒できて、その差も肌で感じました。21年目の初めてのシングルから私たちだけで勝負していく年になるので、自分が選ばれた理由を確認して少しでもAKB48に新しい風を吹かせられるように頑張りたいです!

川村:加入したときから、選抜に入りたいという気持ちを持って活動してきたんですけど、自分に自信を持てなくて、選抜という言葉はどこにも口に出したことがなかったです。
こういうふうに同期がセンターを務める楽曲に私も初めて選抜に選んでいただいて、昨年の武道館コンサートで新曲の発表されたとき、自分の顔がスクリーンに映し出されるなんて想像もしていなかったので、すごく嬉しかったです。MV撮影をしているときも不安だったんですけど、ダンスシーンの撮影をしながら「私がずっと憧れていた光景だ」と幸せを噛みしめていたので、これからは初選抜とはわからないぐらい堂々としていきたいって思いました。

――21年目、一発目のシングルのセンターに選ばれたのが次世代を担う19期生の伊藤百花さんですね。

工藤:私は期待しかなくて、いとももは今までのAKB48にはない魅力をたくさん持っているメンバーで、AKB48を知ってもらえるきっかけになってくれると思うので楽しみですね。

――15年ぶりの桜タイトルの楽曲。それがこの21年目のタイミングになったことについてはどう感じてますか?

川村:20周年イヤーでたくさんのOGの方と活動して、「名残り桜」の歌詞を読み込んでみると、今のAKB48と重なる部分が多いなと感じました。20周年のAKB48 がすごい盛り上がって、それは名残り惜しいけど、ここからは私たちが新たな歴史を進んでいく。桜ソングでスタートしていくことに意味があるんじゃないかなって。

工藤:そうだね。秋元先生も昨年末の武道館コンサートを見て書いてくださったと思うので「未来を上書きしよう」の歌詞とか。先輩方が築いてきてくれた今までのAKB48もよかったけど、ここからは私たちの番だっていう期待を込めてくださった曲になっていると思います!

――ミュージックビデオの見どころは?

川村:センターの伊藤百花ちゃんがお芝居しているシーンがたくさんあって、そこがすごく歌詞に感情移入できるし、引きこまれます。

工藤:演技のシーンが多いミュージックビデオは最近は少なかったと思うので、そこも注目していただきたいですね。
いとももは演技も上手なので、新たな魅力になっているのかなと思います。

――AKB48の桜ソングは桜の花びら舞っているイメージがあります。

工藤:ですよね、今作でもたくさん舞ってます(笑)。

川村:むちゃくちゃ綺麗なので、そこも注目ポイントです!

2人の個性が爆発!?

――そして、カップリングで収録されている19期生の楽曲「単!サイ!ボーグ!」では川村さんがセンターを務めます。AKB48はセンターの方をイメージした楽曲が多い気がしますが。

「21年目を桜ソングでスタートしていくことに意味がある」AKB48初選抜の思い
川村結衣
川村:そうですねぇ(笑)。私だけじゃなくて、19期はふわふわな子が多いというイメージを持っている方が多いから、最初にタイトルを聴いたときは「私じゃないかもしれない」って思ったんですよ。でも、正規メンバーに昇格したタイミングでいただけた19期生の楽曲なので、新しい一面を見せられるんじゃないかなって。

――センターに選ばれた気持ちは?

川村:最初はびっくりしました。期別曲は憧れだったけど、自分がセンターに選ばれるとは想像していなかったので嬉しかったです。イントロから終わりまで盛り上げのガヤがたくさん入っているような明るい楽曲なので、ファンの皆さんと一緒に盛り上がったらいいなと思います。

――ほかにも、カップリング曲「初恋に似てる」はOGの指原莉乃さんが作詞で参加されています。工藤さんは同じ大分出身で憧れの存在だと話していましたよね。


工藤:オールマイティに活躍されている方ですし、指原さんがプロデュ―スされているアイドルも注目度が高いグループなので、そういう方が作詞で参加していただけるのは嬉しいですし、新たな刺激になるんじゃないかなって思うので。ファンの方の反応が楽しみですね。

――お二人はSPA!に初登場ということで、キャラクターや性格などを紹介し合ってもらってもいいですか。

工藤:いいこと言ってね(笑)。

川村:工藤さんはクールビューティーで、加入したときは少し怖いイメージもあったんですけど、お話をするととってもフレンドリーな方です。あとは振り入れをしているときにも周りに気を配っていて、私にも振りを教えてくださったりするので、優しい先輩だなと感じています。

工藤:嬉しい。

――工藤さんはバラエティ番組の出演も多いですが、グループ内ではバラエティ担当のような立ち位置?

工藤:そうですね。ただ、加入したときはバラエティ担当になるなんて思ってなかったんですよ(笑)。でも、みんな王道アイドルでいきたいじゃないですか。そのなかで、面白いことが好きだったのもありますし、私が必要とされている分野はそういうことなのかなと気づいたので、そこで輝けるようになりたいです。

――武道館コンサートで漫才を披露したアイドルはそうそういないですよ。

工藤:ありがとうございます(笑)。あとはAKB48 のコンサート「AKB48歌謡祭」で、工藤ギャルミっていうキャラクターに扮したら反響がすごくて。それを見て握手会に来てくださる方も多かったので、もっともっと一芸を磨いていきたいですね。

――川村さんのことはどう見られていますか?

工藤:最初は静かな子かなって思ったんですよ。でも、同期と話してる姿とか、同じ時間を過ごしていくなかで、たくさんしゃべってくれるようになって、最近は急にくっついてくるからドキッとしちゃう。意外にあざとい子です!(笑)。

川村:全然ですよ~(笑)。

――それは釣り師ですね。

工藤:全然とか言ってるのが、まさにそれです。私は知ってるんだから!

川村:そんなことないですよ~。

工藤:さらに、大食いというギャップもあるんですよ。

――AKB48のYouTubeで見ましたけど、わんこそば対決企画をやったときに30分で166杯でしたっけ。

工藤:1.6キロですよ。そういう内に秘める闘争心もあるのかなって。

――先輩の分析は合ってます?

川村:はい。ありがとうございます(笑)。

――人よりも食べられるなという自覚はあったんですか?

川村:ありました。周りがお腹いっぱいって言ってても、同じ量なのにそう思ったことがなくて。自分がどれだけ食べれるか挑戦したことないので、そのわんこそば対決のときに「私のお腹のキャパは意外とあるなぁ」って再認識しました(笑)。

――去年はいろいろな差し入れでおいしいものがたくさん食べれたんじゃないですか。

川村:そうなんですよ。いろいろあって困ってました。食べすぎちゃうから。

――1番好きなものは?

川村:イチゴと牛タンなんですけど、今はイチゴの季節だから関連の商品がたくさん出てるじゃないですか。一日で1つのコンビニあるイチゴのスイーツ全種類を買って、食べちゃうこともあります。

工藤:あなた、すごいね(笑)。

――食べても体型とかには出ないタイプ?

川村:あまり出ないタイプなんですけど、量を食べた日はさすがに出ます。でも大食いする日以外はそこまで食べないんですよ。

――そのメリハリをつける食生活は大食いタレントのギャル曽根さんも同じことを言ってましたよ。大食いの仕事とかいけそうですね。

川村:やってみたい。大食いも辛いのも得意なので、「有吉ゼミ」のチャレンジグルメに出てみたいです!

目標は、ちゃんとお客さんを動員して会場を埋めること

――昨年は20周年イヤーとしてOGメンバーの楽曲参加、レコード大賞やNHK紅白歌合戦に出演するなど、多くの刺激を得たと思います。それを受けて、21年目のAKB48にはどんな変化がありましたか。

「21年目を桜ソングでスタートしていくことに意味がある」AKB48初選抜の思い
工藤華純
工藤:18期生だけになるんですけど、OGの方々はひと目見るだけでわかる個性が確立されているなと感じました。今の私たちに足りないものはそこじゃないかなと思って、個々がもっと視野を広げて、AKB48が盛り上げるためにはどうすればいいか、何かダメなのかっていうのはすごく話し合いました。

川村:19期生は各々がOGの方々に具体的なアドバイスをもらっていたので、それをみんなで共有して、それ以降の歌番組で少しずつ実践できるようになっているのかなと思います。

――川村さんはOGの方からの言葉で記憶に残っている言葉は?

川村:レコード大賞に出演させていただいたときに、私はほぼ初めての歌番組だったので、何もかもがわからなくて、カメラ割りのスピードについていけずに控えめになってしまっていたんです。その映像を見た指原さんと峰岸さんが「ここはこうしたほうが、かわゆいちゃんがどういう子か伝わると思うし、ファンの方も視聴者の方も引きこまれるよ」と言っていただいて。それは本番でいかせたかなって思います。

工藤:柏木さんは出演していない番組のリハも見てくれていて、「ここはブレずにもっと顔を止めたほうがいいよ」と言ってくださったり。あと、紅白で大島優子さんと一緒に周りのメンバーが変顔をしてたと思うんですけど、今までだったらかしこまって遠慮がちになっていたんですよね。でもやっぱり、型にはまらずに、なんでもありなのがAKB48の良さでもあるなと実感しました(笑)。

――自分たちでブレーキをかけすぎなくていい、と。

工藤:そうですね。そういうことはたくさん教えていただきました。与えられたなかで、自分らしさを出す勇気ですね。

――OGのみなさんも現役メンバーのことをよく見ていていたと思いますが、共演後に「今のアイドルはSNSでバズることを意識し過ぎていて、上半身だけの動きになっている。頑張っているのにもったいない」という言葉もありました。そういう言葉はどう受け止めましたか。

川村:そうですね。テレビの歌番組などでは可愛く映ろうっていう意識が強すぎて、劇場公演で見せている自分たちよりも動きが小さくなってしまって、魅力が半減されてしまっていたのかなと思ったので、それは感じました。

工藤:テレビだとどうしても映り方を気にしちゃうよね。高橋みなみさんが仰っていたんですけど、例えば、目がなくなるぐらい全力で笑うっていうことが足りないって。今は世間的にも、可愛い子とかバズりやすい子が取り上げられやすいと思うんですけど、AKB48 がほかのグループと同じことをしていてもダメだと思うので。

――思いはあっても、実践することが大変ですもんね。

工藤:そうなんですよ。それが難しいことではあるんですけど。

――そんな21年目の最初のチャレンジとして、4月3日~5日にかけて春コンサートが国立代々木競技場第一体育館で控えています。そこに対しての意気込みを聞かせてください。

工藤:成功させたいです。20周年で盛りあがったからこそ、武道館コンサートを観て興味を持ってくださった方も多いと思うので、期待を裏切らないようなパフォーマンスをしないといけません。不安はありますけど、今のAKB48もすごいと思ってもらえるようなコンサートにしたいです。

――成功というのは具体的にどういうことを指してます?

工藤:ちゃんとお客さんを動員して会場を埋めることです。それが目に見えて数字がわかるじゃないですか。倉野尾総監督をはじめ、今のAKB48 で東京ドームを目指すと言っているので、ここをクリアできないと次の展開はないかなと思うので。

川村:そうですね。AKB48に注目してくださっている人が増えていると思うので、その勢いを右肩上がりにできるようなコンサートにしたいなと思っています。

――20期生・21期生が加入してきて、川村さんも立派な先輩ですもんね。

川村:みんな私よりしっかりしてるので、ちゃんと先輩ができてるかわからないんですけど……(苦笑)。工藤さんみたいに周りに気を配れるようになりたいです。劇場でも新しく「手をつなぎながら」公演が始まって、19期生が一番上になるので。後輩たちのAKB48に対する期待を熱い思いを失わせないように楽しみながら頑張っていきたいです!

取材・文/吉岡 俊 撮影/後藤 巧
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