―[ゼロ恋愛 ~経験値ゼロから学ぶ恋愛講座~/堺屋大地]―

 こんにちは、恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラーの堺屋大地です。
 筆者はLINE公式サービスにて計1万件以上のチャット恋愛相談を受けてきました。
また知人経由で対面の相談を受けることも多く、性別・年齢問わずさまざまな方の恋のお悩みをうかがい、知見を深めているのです。

 2020年国勢調査によれば、日本人の「生涯未婚率」(50歳時の未婚割合)は年々上昇しており、女性は17.8%、男性に至っては28.3%にも及びます。そんななかで、恋愛がうまくいかないという方々にも筆者の知見が少しでも役に立てばなによりです。

「恋愛に年齢なんて関係ないでしょ」20代女性に“おぢアタック...の画像はこちら >>

20代女性に絞ってマッチングアプリ婚活する38歳男性

※この記事は本人の許可を得て掲載しています。ただし、プライバシー保護のため実際のエピソードから一部変更しています。

 今回のご相談は「おぢアタック」を“迷惑行為”だと認定されることを「迷惑だと感じている」という和史さん(仮名・男性・38歳)

 コンサル企業に勤める年収1000万円オーバーのハイスペ男性です。

 ちなみにおぢアタックとは、35歳以上の男性が8歳以上離れた年下女性に恋愛感情を抱き、口説き落とせるかもしれない、付き合えるかもしれないと考えてアプローチする行為のことです。

「僕はいまマッチングアプリで婚活しているんですが、できればお相手は若いほうがいいので、アプリの検索対象を20代女性に絞っています。

 でも最近、おぢアタックという言葉が急速に浸透してしまって、僕の年齢で20代女性を狙うと該当してしまうわけです。恋愛に年齢なんて関係ないんだから、べつに恋愛対象が何歳だろうと個人の自由でしょ?

 でもおぢアタックは迷惑行為認定されてしまう。これってセクシズム(性別にもとづく差別や偏見)やエイジズム(年齢にもとづく差別や偏見)なんじゃないの? って思うんですよ。

 差別をなくしていこうという今の価値観にアップデートできてない人たちが、おぢアタックをキモいとかやめてほしいって言ってるんじゃないですかね」(和史さん)

「なぜおぢアタックは嫌悪されてしまうのか?」問題

 恋愛コラムニストである筆者のスタンスを表明しておくと、基本的にはおぢアタック肯定派。和史さんと同じく恋愛に年齢は関係ないし、何歳の人が何歳の人に恋をしても問題ないと考えています。


 しかし和史さんには、きちんと考えなければいけない問題があることを、次のように説明していきました。

 それは「なぜおぢアタックは嫌悪されてしまうのか?」という問題。

「恋愛に年齢なんて関係ないし何歳の相手を好きになっても個人の自由だ」、「おぢアタックを迷惑行為だとする発想は差別的だ」、そんなふうに否定派に反論する前に、なぜ否定派の人々が否定派になったのかという根本的問題と、しっかり向き合う必要があるのです。

 真っ先に挙げられるのは、実際におぢアタックに遭ったことのある女性たちが迷惑をこうむったという、つらい経験があった場合でしょう。

 ただ単に中年男性から口説かれて困ってしまったというだけでなく、性的にいやらしい言動をされるといったセクハラまがいの行為や、立場を利用してデートに誘ってくるといったパワハラまがいの行為を受けたなどの経験があれば、否定派になるのも頷けます。

どうして当事者でもない人々がおぢアタックを嫌悪する?

 ただ、おぢアタックという概念がこれだけ世の中に浸透し、迷惑行為だと否定的な人が急増していることを考えると、おぢアタックをされた当事者女性以外にもたくさんの否定派がいることは想像に難くありません。

 さて、今回の本題はここから。

「なぜ当事者でもない人々がおぢアタックを嫌悪するのか?」という問題です。

 この問題は、以前からあった「トロフィーワイフ」という言葉から紐解いていくことができます。

 トロフィーワイフとは、多大な資産を持つ富裕層の男性や社会的地位の高い男性が、ステータスシンボルとして若く美しい女性を妻にすることを指す言葉。

 誤解を恐れずにわかりやすく例えるなら「結婚相手をアクセサリーのように選んでいる」と思われがちで、軽蔑的な意味で使われることが多いです。

「トロフィーワイフ」と「おぢアタック」の共通点は?

 トロフィーワイフが嫌悪される理由とおぢアタックが嫌悪される理由には、通ずるものがあります。

 そもそもなぜ、おぢアタックをする中年男性は若い女性を恋愛対象にしているのでしょうか?

 たとえば、本当の意味で「恋愛に年齢は関係ない」と思っている中年男性がいるとします。

 同世代の女性と付き合うこともあれば、かなり年上女性と恋愛することもあり、そのスタンスのなかでたまたま好きになった相手がかなり年下女性だったという場合、迷惑行為認定されて非難されるのは酷かもしれません。


 けれど、おぢアタックをしている中年男性たちは、和史さんのように20代に対象を絞るなど、だいたいいつも若い女性を狙っている人が多いもの。

 筆者の知人ネットワークでもおぢアタックをしている男性は少なくありませんが、女性の若さに価値を感じているというタイプがほとんどなのです。

 若い女性ばかり狙っておぢアタックしている中年男性たちに対して、さすがに女性を年齢で“差別”しているとまでは言いませんが、女性を年齢で“区別”しているのは間違いありません。

性格的要素の優先順位が低いのではないかと疑われやすい

 和史さんは「ぐうの音も出ません」と苦笑しながら、次のように語りました。

「『恋愛に年齢なんて関係ない』と言いつつ、実は自分自身が一番、年齢(女性の年齢)にこだわっているわけですもんね。そりゃ嫌われるのも納得です(苦笑)」(和史さん)

 さらに掘り下げると、おぢアタックをする中年男性は短絡的に「女は若いほうがいい」という思考回路になっているように見えるため、人間性や価値観といった性格的要素の優先順位が低いのではないかと、疑われやすいのでしょう。

 女性の内面をあまり見ていなさそうというイメージは、やはりトロフィーワイフへの嫌悪感と通ずるところがあります。その嗜好がキモいと思われ、嫌悪感を抱かれる原因になっているのではないでしょうか。

<文/堺屋大地>

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【堺屋大地】
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。本連載意外に『SmartFLASH』(光文社)でドラマコラム連載、『コクハク』(日刊現代)で芸能コラム連載。そのほか『文春オンライン』(文藝春秋)、『現代ビジネス』(講談社)、『集英社オンライン』(集英社)、『週刊女性PRIME』(主婦と生活社)、『女子SPA!』(扶桑社)などにコラム寄稿。LINE公式のチャット相談サービスにて、計1万件以上の恋愛相談を受けている。
公式SNS(X)は@SakaiyaDaichi
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