大久保公園の立ちんぼ事情を取材すると、毎度悪い意味で驚かされる。歌舞伎町バッティングセンターから近隣ブティックホテル周辺の「新・大久保公園」が想像以上であり、誰しもが堂々と売買を行っている状況で、内容は1ミリも変わっていない。

 
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 建物の入り口ぴったりに立つか座るかして、待ち合わせのフリをして客を待つ。そして買い手も事情を知った上で金額交渉を行う。言い方は悪いが、彼らは実にしぶとい。

 むしろ、今ウロつく人々は、あの手この手で法をすり抜ける術を覚えた“生き残り”だからこそタチが悪く、事態が余計に悪化した原因とも言えよう。

以前と変化した「女性たちのレベル」

 個人的に少し変わったと思う点は、女性たちのレベル。非常に失礼な発言だとわかっているけれど、あえて書かせてもらおう。大久保公園全盛期は「なぜ立ちんぼに?」と思うような、見た目が悪くない女性も街頭にいた。今回、日にちを分けて何度かこの地を訪れたが、明らかにルックスレベルは下がっている印象は否めない。全体的に肉付きの良い人がとにかく目立つ。

 さすがに体型が大きすぎる人はおらず、細身女性も紛れてはいるが、ぽっちゃり率は割と高い。あとは、髪色がとても派手な人もチラホラ見かけた。いくら夜職と言っても、お店に在籍するのであれば体型や髪色の規制は多少なりともある。仮に入店できても、一般ウケしづらいキャストはお客がつかないし、最初から二軍、三軍扱いだ。


 大久保公園の立ちんぼが話題になっていた時から「このエリアは店からあぶれたコの受け皿」と言われていたが、昨今の「新・大久保公園」ではさらにその毛色が強まったのかもしれない。それでも買い手は現れるし、売り手は立つのをやめないので、負のスパイラルは延々と続いてしまう。

なぜ立ちんぼはいなくならないのか?

 近頃は夜のお店の採用基準が上がり、ナイトワーカーに求められる仕事量が増えた。ある程度の熱意がなければ大きな稼ぎを得られず、ルールを守れなけらば客の信頼を失い、速攻で干されてしまう。気まぐれでの遅刻や当日欠勤も干される原因となると、きちんと出勤できない体質のキャストはもう退店するほかない。下手すると、最近はあっさりとクビを通達されることもある。

 それらの理由も災いして、フリーシフトで交渉金額を自分で決められる立ちんぼへ流れる人も多いのだ。特に即日・即金で今すぐ明日のお金がほしい場合、店を通すより個人売買の方が効率が良い。

 まぁ、私が夜中ウロついた際に「コワいお兄さん」がいたように、彼女たちにも色々な背景があるのだとは思う。しかし、店に在籍するよりも飛んでいくお金が少額である点は確かで、客を選べるなどの自由度は高い。縛られたくないタイプからすれば、条件は悪くないのだろう。

遠方から来て立ちんぼする女性も?

 取材の際、キャリーケースをそばに置きながら立ちんぼする女性を見かけた。

キャリーケース持参の“立ちんぼ女性”も…元セクシー女優が取材して見えた「新・大久保公園の闇」
スーツケースを持って立ちんぼ(座っているが)をしている女性の姿
 私はこの人を2日連続で見かけ、「新・大久保公園」の常連なのだと推測する。キャリー片手にウリをする時点で定住先がないか、遠方からわざわざ来ているのだろう。


 たぶんお金には困っているはずで「即金のために立ちんぼをする」というストーリーは、恐らく成り立つだろう。大荷物片手にウロついたり、家がない人は高確率で公的身分証を1つも持っておらず、店の面接さえ受けられないケースが非常に多い。

 それでもお金が必要なら危ない橋を渡り、“非公式な商売”へ流れるのも決して不思議な話ではないだろう。未成年や公的身分証不所持が理由で出会い系サイトで援助交際を行う例は、立ちんぼが話題になるより遥か昔から存在するのだから……。

買い手の規制、今後どうなる?

キャリーケース持参の“立ちんぼ女性”も…元セクシー女優が取材して見えた「新・大久保公園の闇」
立ちんぼらしき女性に話しかける男性
「売る方も、買う方も悪い」というのが筆者個人の意見だが、なぜか罰則が下るのは売り手ばかり。美人局に遭遇した男性が警察へ駆け込む例が相次ぐものの、この場合、“買う側”はどこまでいっても被害者扱いなのだ。

 結局のところ、立ちんぼが減らないのは「買い手が消えないから」というのも大きな理由の一つ。誰も興味を持たないのなら続ける意味がないため、男性陣は悪しき風習を助長する共犯者でしかない。

 ようやく根本的な要因に注目が集まり、法務省では買い手の処罰を検討している最中とのこと。国会でも「なぜ売り手だけに罰則を?」と疑問の声が上がり続けたそうで、世間でも同様の意見が長いこと飛び交っていた。

 現在の我が国で双方への対応が可能となれば、立ちんぼ問題やトラブルを最小限に抑えられる可能性もある。「自分たちは大丈夫」という男性の油断をも見逃さないように新ルールを導入すれば、根絶は難しくとも、“多少マシ”くらいまでは乗せられるかもしれない。状況を少しずつでも変え、人々の意識改革へと繋がれば問題解決への道が開けるはずだ。


興味を持っても「売らない・買わない・近寄らない」ことが大切

 明日明後日の改革は厳しいが、少なくともここ半年以内には何か動きがあると私は踏んでいる。国が本腰を上げた以上、該当者たちは逆らうのではなく、今現在の自分たちの行いに早く気付いてほしいものである。

 現役の売り手や買い手は、ネットを見て例の場所に飛び込むケースが大半のため、立ちんぼに関する記事を一度や二度は目にしたことがあると思う。捕まらず、特に処罰もなく稼いでいるのなら、何を読んでも「高みの見物」かもしれないけど、彼らを肯定する内容が世に出ることはまずない。

 売買するオトナをボロボロに批判する記事さえもあり、私も今回かなり辛口で書いた。非公式の商売はそのくらい世間から冷ややかな目で見られている行為だという事実を、彼らにはぜひ理解してほしい。

 そして、例え興味を持っても「売らない・買わない・近寄らない」。非核三原則のように心へ刻み、アチラの世界の住人にはなってはいけないことを、私は記事を通して多くの人々に伝えたいと常に考えている。

文/たかなし亜妖

―[元セクシー女優のよもやま話]―

【たかなし亜妖】
元セクシー女優のフリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ソーシャルゲームのシナリオライターを経て、フリーランスへと独立。WEBコラムから作品レビュー、同人作品やセクシービデオの脚本などあらゆる方面で活躍中。

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