最近、「足トレ」「アシトレ」という言葉をよく聞くようになりました。ここで言う「足トレ=足トレーニング」とは、スクワットなどの筋トレではなく、足の裏をフル活用して踏ん張って鍛えることです。「本当に必要か?」と問われれば、個人的には「YES」です。ただしここにもブラック寄りのグレーゾーンがあるので注意が必要。今日は個人的に正しい「足トレ」に効く靴や方法と、注意事項も書いていきます。
裸足に近づけるなら「ベアフットシューズ」
スニーカーなど過剰なクッションに足が守られすぎると、足裏の筋肉はどんどん怠けます。ただでさえ加齢に伴い足裏の筋肉は衰えるので、シンプルに踏ん張れなくなります。踏ん張れないと当然「立ってて辛い」「長く歩けない」「パワーが出ない」に直結します。一番手っ取り早いのが「はだし」で歩くことなのですが、非現実的です。ワラジや下駄、ビーサンも足の裏を鍛えるのには最高ですが、いきなりビーサンで出社するのも問題でしょう。ドクターはよく「タオルギャザー運動」(タオルを足の指でたぐりよせる運動)を勧めますが、個人的には「やらないよりはマシ」くらいに考えています。そもそも一日でそんな悠長な時間がない方の方が多いはず。わざわざ特殊な運動をしなくても、歩けばいいんです。
まずは、アルトラ「ローンピーク9+ワイド」(2万3650円)。まる1年以上履き続けていますが、タフなのに足裏の筋肉はガンガン使います。あまりに頻繁に履くので、オリジナルの紐を外してサロモンの「クイックレース」に取り換えています。3秒で脱着可能。このモデルではなくても、アルトラの製品なら薄底から厚底まで、どれを選んでもOK。「足トレ」には靴底の薄さを求められがちですが、個人的にはそこまで薄さに挑戦しなくても良いと思います。シンプルに中年のヒザに響きますので。
「アシトレ」インソールに意味はない
このモデルのうたい文句は、「インソールの凹凸によって足指が使えるようになる」ということですが、正直ペラペラ。
足トレに関しては、靴に頼ることはあってもインソールで「直接筋肉に効く」ものは少なくとも私は見たことがありません。アーチを「守る」よりは、アーチを「育てる」のが足トレの真髄なので、矛盾するのです。足トレに関してだけは、極論はインソールは「ないほうがいい」のです。あっても足ざわりをよくするだけの最低限のものでまったく問題はありません。ここが要注意点なので、お金を無駄にしないようにお気を付けください。
実はビーサンがかなり効果的
これから暑くなります。30度を超える酷暑の中、ウォーキングで足裏を鍛えることは自殺行為です。「健康のためなら死んでもいい」という人はいません。命は大事にしましょう。炎天下はのんびり歩けばいいのです。
足トレは、特別なトレーニングより「日常の足元」で決まります。高価な器具やインソールを買うより、足裏をきちんと使える靴で歩くこと。靴を選ぶとき、ほんの少し“足を甘やかさない”視点を持つだけで、10年後の歩きやすさは大きく変わります。
【シューフィッター佐藤靖青】
イギリスのノーサンプトンで靴を学び、20代で靴の設計、30代からリペアの世界へ。現在「全国どこでもシューフィッター」として活動中。YouTube『足と靴のスペシャリスト』。靴のブログを毎日書いてます『シューフィッター佐藤靖青(旧・こまつ)@毎日靴ブログ』。
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