「田舎暮らし」に漠然と憧れを抱く都会人は多い。しかし、都会から見た「地方」は一種の幻想に過ぎず、その土地で生まれ育った人間にしかわからない「地元」がある。
実の娘とコンビを組む「完熟フレッシュ」のパパ・池田57CRAZY氏は、工業都市で知られる山口県宇部市の出身。同市の一角に、「宇部のサウスブロンクス(USB)」とも呼ばれる、ワイルドでファンキーな地域があった――。ハチャメチャな個性が入り乱れる街の記憶を綴った連載最終話をお届けする。
全世界の皆さんおはこんばんちは!ネットで「モヒカン芸能人」と検索すると、トップに出てくるでお馴染み完熟フレッシュの池田57CRAZYです。

いよいよこのコラムも今回で最終話!
これまで散々地元・宇部のヤバい話ばかり書いてきたこの連載。
最後くらいはちゃんとした話しと言うか、57自身の自慢話を書いちゃおっかな?

それでは高校時代へプレイバック!

MMK ~モテてモテて困る~

女子高生が殺到して“電車が傾いた”?完熟フレッシュのパパが明...の画像はこちら >>
57が入学した高校はこれまでのコラムにも何度か出て来た、山口・宇部のK地区と市内を隔てる大きな川を渡ったすぐのところにある、私立の高校だった。

私立だったので、市内全域だけでなく市外の人間も通っていて、色んな文化が入り交じってすごい楽しかった!

ただ残念だったのが、基本的に男子校だったこと…

「基本的に」と書いたのは、高校の中に男子部と女子部があって、女子部は教育内容が違う(スポーツ強豪校)のと、そもそも校舎が違い分かれていたから通学路か食堂以外では基本的に会うことがなかった…
男子部の中に少人数の女子クラスもあったんだけど、3年間同じクラスになることもない。

女子高生が殺到して“電車が傾いた”?完熟フレッシュのパパが明かす「モテすぎた」高校時代
中学校卒業アルバムの57さん(写真:本人提供)
小中「モテ」とはまったく縁がなかった57からすれば、女子部は人数多かったので「さすがに1人くらいは彼女ができるかな?」と淡い期待もしていた。だけど、入学時点で出鼻をくじかれた。

淡い期待も打ち砕かれ、部活にでも入ろうと思ったけど、通っていた高校には小中時代にやっていた野球部がない…

中3のとき(’90年)に、バスケットボールの世界を舞台にした人気漫画「スラムダンク」が始まったこともあって、結局バスケ部に入ることに。1~2か月が経った頃から、突然風向きが変わってきた!

スラムダンクが始まるまでは、当時のバスケは正直人気があるスポーツとはいえなかった。だけど、スラムダンクの影響でバスケの人気が出てきた。中学までずっとポッチャリ体型だったのが、バスケ部の運動量もあって高校に入ったら痩せられた。

あとは、アイパーかけてヤン毛を伸ばしてたのをやめて、当時大人気だった吉田栄作さんのように真ん中分けのヘアスタイルにしだした途端、急にモテるようになってきたのよ!

モテすぎて電車が傾いた!? 「無双状態」の高校時代

女子高生が殺到して“電車が傾いた”?完熟フレッシュのパパが明かす「モテすぎた」高校時代
「モテすぎて困った」時代の57さん。高校時代の先輩とデュエットしているときの1枚(写真=本人提供)
女子高生が殺到して“電車が傾いた”?完熟フレッシュのパパが明かす「モテすぎた」高校時代
高校時代、バンドで演奏しているときのもの(写真=本人提供)
チャリで登校すると、自転車置場の影に毎朝5~6人の女子がいて「キャー!」

部活をやっていてもコートの隅っこに数人の女子がいて、57がシュートすると「キャー!」、はずしても「キャー!」、ドリブルしても「キャー!」、このタオル使って下さいと差し入れを渡され「キャー!」と、最早57無双。
昼休み・放課後の2回告白される事もしょっちゅう。

女子高生が殺到して“電車が傾いた”?完熟フレッシュのパパが明かす「モテすぎた」高校時代
高校時代の57さん。当時飼っていた犬と、実家で
女子高生が殺到して“電車が傾いた”?完熟フレッシュのパパが明かす「モテすぎた」高校時代
同じく高校時代に、友人たちと
「こんなにモテるなら、電車通学したら大変な事になるんじゃないか?」と思って、バレンタイン前の1ヶ月だけ試しに電車通学してみたら、日に日にファンが増え、57が降りる駅では女子高生が57見たさに片方に寄るから電車(2~3両)が傾いたという都市伝説ができたほど。

もちろん、その年のバレンタインは抱えきれない量のチョコも貰った。

今の57を見たら、絶対嘘だと思うでしょ?でもこれが本当なのよ。マジモテてモテて困る(MMK)

親の立場で言うのも何だけど、うちのレイラって可愛いじゃん。10代の頃の57って、友達いわく、「今のレイラにソックリ」らしいのよ。

あの可愛い娘っ子が男だったと思ったら、これ納得じゃない?

女子高生が殺到して“電車が傾いた”?完熟フレッシュのパパが明かす「モテすぎた」高校時代
「57さん効果」で傾いていたかもしれない!? JR宇部線の電車(撮影:編集担当)
’80年代後半に「ソース顔」「しょうゆ顔」って言葉が流行っていた時期があった。ソース顔は西洋人ように顔がはっきりした、いわゆる「濃い」顔立ちのこと。「しょうゆ顔」は、 日本人特有の涼し気な顔立ちのことで、今で言う「塩顔男子」みたいな感じ。57は「爽やかで可愛いと」言われていた。でも不思議なもんで、人間って生き様が段々顔に出てくるのか、気が付いたらこってり油っこい爽やかさのかけらもない今の状態に仕上がっていた…。


まぁ誰も信じてくれないし、電車のくだりとかちょっと盛った感じで面白いから、いつかエピソードトークとして使えそうだからまっいいか!くらいに思っていた。それが何と2、3年前Xのリプに地元の同世代であろう人から「電車が傾いたあの光景は今でも忘れません」というメッセージと応援コメントが書かれてたのよ!

ヤバくな~い?都市伝説が伝説になった瞬間!

嘘っぽい嘘かも知れないし、嘘っぽい本当かも知れないし、最後だからいいよね?

とりあえず今回で最終話。

5話限定連載だったから泣く泣く諦めたけど「暗器で切りつけられた日」「K地区の山賊」「走れジョリー」「俺達はベトコンじゃねえ」「刃物で切られると熱い」「先輩の武器はババアの鎌」「ロケット花火大戦争」「チキンレースで眠る友」「初めて死を覚悟した日」「他県ナンバー全部敵」「おまわりってやっぱ強ぇ」「塾は喧嘩相手を探す場所」「夜のバイクは命懸け」などなど、まだまだ書きたいエピソードはてんこ盛り!

このトピックスを見てまだ続きを読んでみたいと思った方は、日刊SPA!さんの方に「連載継続希望」又は「書き下ろしエピソード追加で書籍化希望」とメールかお便りして下さい。

女子高生が殺到して“電車が傾いた”?完熟フレッシュのパパが明かす「モテすぎた」高校時代
‘26年3月現在の宇部市内。幹線道路にチェーンの飲食店が立ち並ぶ(撮影:編集担当)
女子高生が殺到して“電車が傾いた”?完熟フレッシュのパパが明かす「モテすぎた」高校時代
ドン・キホーテ宇部店(撮影:編集担当)
女子高生が殺到して“電車が傾いた”?完熟フレッシュのパパが明かす「モテすぎた」高校時代
市内屈指のショッピングモール「ゆめタウン宇部」(撮影:編集担当)
今回の連載でさんざんヤバい変なエピソードばかり書いてきたけど、それは昔々の話。宇部のサウスブロンクスと呼ばれたK地区も、今はドンキもあるし、ラウワンみたいな屋内複合型エンタメ施設あるし、全国チェーンのファーストフードも基本揃ってるし、大きなショッピングモールもある。山陽本線が通っていて、交通の便も良い。宇部の中で、最先端の町になってんのよ。

でも仮に昔のままであったとしても、57は地元宇部、そしてK地区をずっと愛してます!

皆さんこれまでコラムを読んで頂きありがとうございました。

それでは又お会い出来る日までSEE YA!

【池田57CRAZY】
1975年8月17日、山口県宇部市出身。2016年、実の娘・池田レイラとともに父娘コンビ「完熟フレッシュ」結成。著書に『親子漫才!』(KADOKAWA)
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