グループ3年目、目指すべき場所は見えているのか。2度目となる全国ツアーの初日は、僕が見たかった青空(略称:僕青)に問い掛けるステージだった。
2026年3月31日のKANDA SQUARE HALLで開催された東京公演では、グループ初の試みや新曲初披露、楽器演奏の特別アレンジといった新たな挑戦が展開される一方で、予期せぬハプニングも発生。そんなツアー初日を通じて、メンバーたちは何を経験し、何を学んだのか。
リーダー・塩釜菜那と副リーダー・柳堀花怜の二人に、東京公演を振り返ってもらいながら、全国ツアーの決意やグループが抱える課題、SPA!が密着を続けている雲組への想いなどを語ってもらった。
ツアー初日、終演直後の心境
――全国ツアー初日、東京公演が終わった感想から聞かせてください。塩釜菜那(以下、塩釜):1部と2部の二公演やらせていただいたんですけど、終わった後のメンバーの顔がキラキラしていて、楽しかったっていうのが一番に出てきました。自分たちは自信がある公演を届けられたからこそ、ファンの方の反応が気になりました。
柳堀花怜(以下、柳堀):私は会場に来てくださった方たちが楽しめたのかなっていう不安が若干あったので、早くみなさんの声を聴きたいなっていうふうにライブ終わった直後に思いました。
――その後、ブログのコメントなどを見られてどう感じましたか?
柳堀:「楽しかった」っていう声をたくさんブログのコメントではいただいていたので、良かったのかなと思います。これまでもいろいろなことを挑戦してきたんですけど、今回のライブではより尖った内容だったと思うので。ブログのコメントだと、まだツアーに来てない方へのネタバレとかを考慮してくれていて、中身についての話はあんまり聞けていないんですけど。そこはちょっと気になるところですね。
メンバーの意見を反映したライブ作り
――ツアーの準備期間、レッスンなどはどんな雰囲気でしたか。塩釜:セットリストが出来上がったときにみんなで話し合いをして、ここを少し変えたいとか、ファンの方の気持ちにも寄り沿いながら、自分たちもやりたいことや意見を出し合いました。レッスンが始まってからも、今までよりも意見が出ていたような気がします。
柳堀:そうだね。ツアーのレッスンが始まる期間ぐらいから、僕青の体制とかライブの作り方が変わって、スタッフさんが「メンバーの意見をもっと取り入れよう」と提案してくださったんです。なので、メンバーからの声が以前よりも増しました。
――どういう部分がメンバーの意見として出てきたところなんですか。
柳堀:曲と曲のつなぎ方とか演出の見せ方に関しての意見が多かったと思います。例えば、今回のライブでは「炭酸のせいじゃない」を合唱バージョンで披露しているんですけど、どこからピアノを入れるのか、どこまでアカペラにするのかっていう。
塩釜:ピアノを担当しているすず(早﨑すずき)が、今までは最初から弾きっぱなしで全員で歌唱したということがなくて、それを本人も気にしていたので。今回は1サビまでは20人で歌って、そこからすずにピアノを演奏してもらうという形にしました。
柳堀:それに関して、途中からピアノが入るのは変にならないかっていう意見もあったので、すずが間奏を綺麗にアレンジしてくれて、2サビが綺麗に入れるようになったりとか。そういう提案は増えたと思います。
「一部よりも二部がいい」という雰囲気を変えたい
――今回のツアーのコンセプト、「ファンの人たちにも参加してもらうライブ」というのは最初からあったもの?柳堀:そうですね。それはセットリストが出来上がったときからあって、私たちもどうやったらファンの皆さんが参加しやすくなるのか?っていうのを考えてきました。
塩釜:今までもそうなんですけど、その点はいつも以上に心掛けています。
柳堀:東京公演では、「Thank you! サンシャイン」の間奏の煽りを菜那ちゃんが担当していて、最初はセリフを決めてもいいという提案があったんですけど、決めずに自由にすることで毎公演、ライブの良さを感じてもらえる。そのほうが会場に来た方達もノリやすいという提案もあったよね。
柳堀:これまでのライブでオープニングから最初のMCまでのブロックが、私たちのなかではテンションが高いつもりなんですけど、映像を振り返ってみると、まだエンジンがかかりきっていない部分もあるなと感じることがあったので。けど、今回は一部からいつもより高い熱量で挑めていたなと思います。二公演目のほうがライブの波や乗り方もわかっているから盛り上がりやすい空気はあるんですが、その差を埋める努力はしないといけないなと思ったので。
――塩釜さんは東京公演で印象に残った曲、瞬間はありましたか。
塩釜:やっぱり今の僕青が出せているのは、「Thank you! サンシャイン」。メンバー自身がライブを楽しんでいる気持ちがより伝わる曲だなと。終盤の歌詞に私たちが円陣で使うフレーズも入っていて、そこでメンバー同士が目を合わせて、僕青の仲の良さや元気をファンの方にも届けられたのかなと思います。
予期せぬ事態に涙の早﨑すずき
――ハプニングというと、どういうことがありました?塩釜:先ほど話した「炭酸のせいじゃない」で、1部のときにピアノのキーが全然違うものが流れていて。ピアノのキーが半音上がる設定になってしまっていて、「ファ」を弾いても「ソ」が出ちゃうような状況だったんです。
柳堀:だから、すず(早﨑すずき)も弾き始めからめちゃくちゃ混乱していて。彼女は絶対音感を持ってるからこそ、弾いたら違う音が出てくることが訳がわからないっていう。曲が始まってから異変を感じて、ステージ上で仁愛(八木)と二人で目を合わせて、「キーを上げよう」っていう修正のジェスチャーをしていたんですけど、ラストに音が転調したらさらにキーが上がっていって、苦しい~!ってなってました(笑)
塩釜:彼女はかなり気にしてました。だからこそ、スタッフさんに「時間をかけて準備してきたものを届けることができないなら合唱をやらないほうがいいです」と言っていて。その気持ちもわかるけど、私は「次があるから、次はそんな事おきない大丈夫」って何度も声を掛けてました。
柳堀:少し落ち着いたあとに、すずと話したら、「もう最低を味わったから次は強い気持ちで挑める」っていうことを話していたので少し安心しました。
――どうなるのかなと思っていましたけど、二部では持ち直されてましたね。
柳堀:そうですね。歌いきれたことは誇りに思います。
塩釜:反省会では、「あれは逆に一旦止めて、仕切り直すのもアリだったんじゃない?」っていう話もあって。今回はしょうがないことだったけど、1部のようにならないような対策はしっかり話し合いました。
柳堀:うん。すずも自分のためじゃなくて、ライブが好きだし、僕青の合唱を届けるために弾いてくれているので。背負ってもらっている部分も大きいから。
定番曲の演出もパワーアップ
――今回のツアーでは、定番曲の演出もパワーアップしています。「青空について考える」では、楽器ができるメンバーの演奏が入っていたり。塩釜さんはクラリネットを演奏するのも久しぶり?
――公演が終わったあと、楽屋前の通路でお手入れしていたときはどんな気持ち?
塩釜:今回、すごく素敵なフレーズが詰まった「青空について考える」の楽譜をいただいて、僕青の曲をクラリネットで奏でるのは初めてだったので嬉しかったです。次の宮城公演でも良い音で弾かないといけないので、「今日もいい音を出してくれて、まずはありがとう」という気持ちを込めてお手入れしていました。
――「反響のティッピングポイント」の最初、柳堀さんの雄たけびも最高でした!
柳堀:1サビで、2サビの最後で同じパートを私が担当していて、印象に残りやすいのは仁愛なんですよ。だけど、私も負けたくないなって思うし、反骨心を持った曲でもあるので(笑)。
3年目の僕青が抱える課題と“ぬるさ”
――ここからは3年目の僕青についても聞かせてください。SPA!では雲組に密着してきた連載をやってきていて、青空を目指す気持ちはあるけど、そのために雲組があることで救われていると話すメンバーも多かった。そのなかで、8枚目シングルでは全員歌唱になって雲組はありません。お二人はどう感じているのでしょうか。
――そのことについて、雲組メンバーと話したりは?
塩釜:まだしていないです。
柳堀:個人的な考えですが、グループ3周年を迎えて目標としていた場所からはほど遠いなと感じています。外でお仕事させていただいてたりすると、僕青はまだまだぬるいなって。
柳堀:活動自体は楽しくやるべきだと思うんですよ、何でも。だけど、その楽しいがうちらが楽しいだけじゃダメだよねって思います。結局、見てくださってる方が楽しくないといけないというか。それをもっとみんなが外側に向けて発信していかないと僕青は大きくならないです。僕青のメンバーって一番楽屋がにぎやかなんですよ、楽屋だとみんなが大きい声だしていろんな事言ったりするのに、いざ本番になるとそれが出来ない……。言葉を選ばずにいうと、「ビビってないでもっと前に出てよ!」って。もどかしいんです。
初のメンバーミーティングで目指すもの
――以前、SPA!の雲組連載で塩釜さんも「もっと枠から飛び出ていい。自ら手を挙げるメンバーが出てきてほしい」と話していましたね。塩釜:自分の意見が批判されるのが怖いとか、否定されたらどうしようっていうのを考えてる場合じゃないなと思います。
そういうことよくあるんですよ。周りの目線が怖くてちょっと言えなかったなみたいな。そういう気持ちには差があるので、理解しているメンバーと、理解していないメンバーがいるから、それが1つにまとまるともっと強くなれるのになって思うところはあります。
柳堀:何かできるのかは、2人でよく喋ってますね。
塩釜:自分たちの意見を言うことが習慣化されていないので、全体だとどうしても雲組メンバーの声が少なくなったりする。だから、まずはメンバーたちだけで集まって話し合うことが大事だと思って、4月4日の宮城・仙台公演の前にメンバーミーティングをやることになってます。
――今まではなかった?
柳堀:楽屋でラフに話すことはあったんですけど、メンバーだけでちゃんと時間を取って会議するっていうことはなかったです。
塩釜:そこで、みんなの意見が聞きたいです。
リーダーと副リーダーでちょうどいいバランス
――そういう問題点や改善点もお二人で共有はされているんですね。柳堀:お互いに気づいたことがあれば、すぐに共有することが多いです。「今日は●●は大丈夫そう?」とか細かいことも話したりします。
塩釜:花怜は私に対しても厳しい意見もくれるんですよ。私は一度、メンバーに厳しくしすぎてしまったというか。活動しているとスタッフさんとメンバー、どちらの意見もあって、それを中立の立場で調整するのがリーダーの役割かなと思うんですけど。それを私が1人でやっていたときに、メンバーに言えなくなって甘くなってしまう部分があったんですけど、そこは花怜が副リーダーとして客観的に見た僕青に対する意見をくれるので、今はちょうどいいバランスかなって思います。
――初めてのメンバーミーティングの主な議題は全国ツアーについて?
塩釜:東京公演の振り返りやツアーのこともそうですけど、今後のライブでやりたいことも。僕青のライブの強みが、自分達でもパッとは出せないことがあるんですよ。合唱やストンプを披露していますけど、自分たち発信のものがあまりなかったりするので一度考えてみたいなって。
柳堀:YouTubeとかファンクラブでやってみたい企画とかも聞いてみたい。
塩釜:やっぱり私たちも普段一緒にいるメンバーが偏っちゃっているので、普段聞けない声とかも聞けたらいいよね。メンバーが気になってることや改善点など、今考えていることを話し合う時間になればいいなと思っています。
僕青の起爆剤になってくれる存在
――6枚目シングルで雲組にいらっしゃった塩釜さんから見て、発言力に期待している雲組メンバーっていたりしますか?塩釜:(伊藤)ゆずちゃんかな。7枚目シングルで、ゆずちゃんが雲組のリーダーを務めていたことは知ってるので。彼女は4枚目シングルから雲組にいるから、メンバーの気持ちも分かりつつ、具体的な案とかを出してくれるんじゃないかなって。最年長メンバーで、「ゆずちゃんだからついていこう」っていう気持ちもあるので。あとは意見を出してくれてたら面白いなって思ってるのが、(工藤)唯愛と(八重樫)美伊咲です。2人が意見してくれたら、みんなが意見をいうようになると思う。
塩釜:これからの僕青の起爆剤になってくれる存在で、急成長ぶりはみんな感じていると思うので、彼女たちが今何を考えいるのか?は気になりますね。
――発言力に限らず、このツアーの中で近くにいるメンバーだからこそ思う注目してほしいメンバーは?
塩釜:やっぱり杉浦さんがメインメンバーを務める「視線のラブレター」の入りが毎回違うんですよ(笑)。レッスン中に見ていても、しっとり系とかトキメキきゅん系とかあるんので、パフォーマンス中の気持ちの違いを見せられるが彼女の強みだなって。
柳堀:ツアーパンフレットで、メンバーが語っている推し曲についてのページをぜひ見てほしいです(笑)。
――杉浦さんが1部の開演15分前にシャワーを浴びて、髪の毛がビショビショで円陣に現れたときは驚きましたけど(笑)
塩釜:あの子はもうパッションで生きているので。
柳堀:(今井)優希とか、結構ヒヤヒヤするよね(笑)。
塩釜:ゆきっちは面白い。
地方公演で食べ物以上に楽しみなモノ
――地方公演で楽しみにしていることは?柳堀:食べ物!と言いたいところですが……、メンバーの煽りです。地方によって変えてくると思うので、それ結構楽しみにしてますね。去年までは「みんな盛り上がっていこう」「楽しんでいこう」みたいな3パターンを多用し過ぎていてし、演出の方から「だったら煽りは要らないんじゃない?」っていうことも言われた時期もあったんですよ。雲組公演を観ているときにメンバーの煽りを見て気づくこともあったので、今回のツアーはメンバーの可愛い方言とかも聞きたい(笑)
塩釜:中打ち上げというか、その機会を1回もらえるっていうのは聞いてます。
――塩釜さんが楽しみにしていることは?
塩釜:毎公演に来てくださるファンの方もいると思うんですけど、地方でお会するファンの方ですね。今回は一緒にライブを作るっていうことで、(金澤)亜美がMC中に「そこのお兄さん、盛り上がれますか!」っていう確定ファンサをしているので、初めて僕青ライブに来る方にもドキドキしていてほしいです。新しい出会いがあると、僕青は前に進んでいるなっていう実感できる時間でもあるので。
僕青が目指す「頂」
――そして、ツアーファイナルはグループ初の野外ライブです。現在はどんなビジョンが見えていますか。塩釜:河口湖ステラシアターを下見に行ったときに、段差があって通路も広がってので、客席を練り歩いて水を放出したいねって。でも、6月はまだ寒くない?っていう。
柳堀:富士山のふもとだから。温泉とか混ぜたらいけないかな。帰ったら美肌になってる!っていう(笑)。いつもはステージにいるので、ファンの皆さんの近くにいきたいね。
柳堀:(隣りを指を指して)
塩釜:私です……。
――ステージの1番後ろでスタッフたちと見ていたんですけど、ザワザワしてました。
塩釜:やばいやばいやばい。思ったことをすぐ言っちゃう。
柳堀:その寄せ書きに触れたの私なんですけど、「頂って何~?」って聞こえたから、「山頂、トップってことだよ!」って言ったじゃん。
塩釜:バレないようにサッと後ろに隠れました。
柳堀:そういうメンバーがほんと多いよね(笑)
塩釜:アーティストの頂です! 僕青はアイドルにとどまりたくないって思いますし、アイドルに興味ない人でも知っているグループになりたい。デビュー当時に出演させてもらった音楽番組に出演しているアーティストさんをテレビで見るとちょっと悔しい、だから僕青もその場所にまた戻るんだっていう気持ちになりますね。
柳堀:そうなりたい。テレビに出たアーティストさんの話って学校の友達とかと共有して盛り上がれるじゃないですか。そういう空間に僕青がいれたらいいなって思います。
【僕が見たかった青空】
2023年6月15日に結成したアイドルグループ「僕が見たかった青空」(通称「僕青」)。7枚目シングル「あれはフェアリー」が発売中。6月3日(水)には結成3周年を迎えるタイミングでアニバーサリーシングルとして8thシングルがリリースされることを発表。現在「僕が見たかった青空 全国ツアー2026」を開催中。6月20日(土)には河口湖ステラシアターにて「結成3周年記念 僕が観たかった『青空野外』ライブ2026」の開催も決定した。最新情報は公式HPをチェック
<取材・文/吉岡 俊 撮影/山田耕司>
―[あの日夢見た雲組]―
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