全国的にすっかり気温も落ち着き、本格的な秋の観光シーズンが到来している。休日を使い、旅行の計画をしている人も多いのではないだろうか?
そんな秋の行楽で定番なのが、色とりどりの紅葉を楽しむドライブ旅だ。
全国にはさまざまな紅葉の名所があり、都心から日帰りで気軽に行けるスポットが多くある。車やバイクでドライブも兼ねて、紅葉狩りを楽しむ人もいるだろう。

ただ、有名な紅葉スポットは各地から車が殺到するため、交通トラブルが起きやすい。今回、紅葉狩りに出かけてトラブルに遭遇してしまったのが、都内に住む槇原莉子さん(仮名・31歳)。槇原さんは週末の休みを利用して、友人と2人で北関東にある紅葉の名所へ、レンタカーを借りて遊びに行った際にトラブルに遭遇したという。

逃げ道がない山道であおり運転される恐怖…「県外ナンバー」や「...の画像はこちら >>

葉っぱよりも赤いのは後続運転手の顔?

「友人と『紅葉を見に行こう!』と盛り上がり、レンタカーを借りてドライブしながら向かいました。早朝に都内を出発して、現地でランチを食べ紅葉を楽しみ、夜には帰ってくる予定でいました。ただ、紅葉スポットに到着する前に悪質なあおり運転にあってしまい、スケジュールを台無しにされたんです」

北関東にある紅葉スポットに出かけた槇原さんと友人は、道中で何の前触れもなくあおり運転の被害にあったそうだ。

「紅葉スポットに向かう途中の山道で、後ろを走っていた軽トラックにあおり運転されました。はじめは『少し車間距離が近いな』くらいに思っていたのですが、気づくと後ろにピッタリと付いてきて、衝突しそうなくらいに接近してきた。

しかも、片側一車線の道なのに、わざと追い抜こうとする運転まで行い、ハッキリとあおり運転だとわかったんです。道が混んでいたうえに路駐もできない細い道だったので、その車を前に行かせることができず、30分ほどあおり運転の被害を受けました」

槇原さんをあおった車だが、ナンバーを見ると地元の車だったことがわかったそう。

山道には逃げ道がない

ただ、特に何か怒らせるような運転をした覚えもなく、理由がわからなかったことが、何より怖かったのだと槇原さんは語る。

「こちらが割り込んだとか、明確な理由があれば百歩譲ってあおられるのも理解できます。
ただ、何のキッカケもなくあおり運転されたので本当に驚きました。友人と2人で『どうしよう』と泣きそうになり、外の景色を楽しむ余裕もなくなっていました」

慣れないレンタカーということもあり、恐怖で何度か事故を起こしそうになったという槇原さん。友人は、もしものためにと助手席から後ろをスマホで録画していたそうだ。

「スピードこそ出ていなかったですが、ずっとあおり運転を受けるのは本当に嫌でした。気になって後ろをミラーで見ていたので、カーブを曲がりそこね、ガードレールにぶつかりそうになるなど何度か事故を起こしそうになったほど。

交差点のない山道で信号がなく、目的地に向かってあおられながら運転するしか無かった。逃げ道がないのもすごく怖かったです」

犯人は地元で悪名高い名家の子息だった!

30分ほど悪質な軽トラにあおられ続けた槇原さんだったが、途中で道の駅がありなんとか逃げることに成功したという。

「道の駅の案内掲示板が見えたときは、心の底からホッとしました。もし、駐車場まで付いてきたら、周りの人に助けてもらおうと友人と話しながら、道の駅に入りました。すると、その車は猛スピードで走り抜け、どこかへ消えてしまった。やっとあおり運転から解放され、友人と2人で放心状態になっていました」

悪質な軽トラから逃げられた槇原さんだが、道の駅の駐車場で話しかけてきた男性から、意外な真実を聞くことになった。

「ジュースでも飲もうと車から降りると、70歳くらいのおじいちゃんが話しかけてきた。私たちがあおられているのを後ろから見ていて、心配して声をかけてくれたんです。


そのおじいちゃんは、あおっていた軽トラのドライバーは地元で有名な危険人物だと教えてくれました。観光客だけでなく、地元の人もあおるのでみんな怖がっているとのこと。年齢は40代の男性で、地元では名家とされる有名な農家の息子なんだとか。

地元の人は、報復されるのが怖くて警察に相談できず、野放しになっていると話していました」

常習犯が捕まった!

意外な形で、あおり運転をしていたドライバーを知ることができた槇原さん。話を聞くとふつふつと怒りが湧き、友人とも相談して警察に通報したそうだ。

「20分ほど待っていると警官が来てくれ、友人が撮影した動画とドライブレコーダーの映像を渡し、おじいちゃんから聞いた犯人の名前も伝えたんです。映像には、犯人の顔やナンバーがバッチリ映っていたので、警官はおじいちゃんから住所を聞いて直行してくれました」

犯人の情報や映像を提供した槇原さんたちは、対応してくれた警官に連絡先を伝え、ひとまず紅葉狩りを続行することにしたそうだ。

「目的地について紅葉を楽しんでいる最中に連絡があり、犯人を検挙したという情報を教えてくれました。警官が犯人の家に向かう途中、その軽トラがまたもあおり運転しているところを偶然目撃したそうです。

そのまま現行犯で捕まり、事情聴取を受けているとのことで。私たちへのあおり運転も、証拠があるので処罰対象になると説明してもらったのです」

あまりにあっけない幕切れとなったが、警察から聞いた犯人の供述内容に、槇原さんは驚愕したという。

「後日、警察から連絡があり犯人のことをさらに教えてもらえました。
男は普段から少しでも遅い車がいると、あおり運転を繰り返していたそうです。また、秋の観光シーズンになると道が混むことでイライラし、県外ナンバーやレンタカーに対しては特に危険な運転をしていたとか。

犯人が一番重い刑になるよう、友人と再び現地に行き警察で証言を行ってきました。警官によれば、悪質なので免許取り消しだけでは済まないだろうとのことでした」

今回のケースのように、悪質なあおり運転をするドライバーたちには、いつか天罰が下ることだろう。他人の命を危険に晒す危険運転の代償は、決して軽いものでは済まされない。

<TEXT/高橋マナブ>

【高橋マナブ】
1979年生まれ。雑誌編集者→IT企業でニュースサイトの立ち上げ→民放テレビ局で番組制作と様々なエンタメ業界を渡り歩く。その後、フリーとなりエンタメ関連の記事執筆、映像編集など行っている
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