将棋の藤井聡太名人=竜王、王将、王位、王座、棋王、棋聖=に永瀬拓矢九段が挑戦している第83期名人戦七番勝負第2局が30日、東京・大田区の羽田空港で前日から指し継がれ、先手の藤井が141手で勝利。連勝で通算成績を2勝0敗とした。
序盤は永瀬の珍しい手に「経験のない将棋でどういう形になるか」と苦戦。永瀬の封じ手は千日手含みだったが「千日手にはしたくなかった。打開できてよかった」と振り返った。2日目の夕食休憩(午後5時)までは形勢も残り時間もほぼ五角だったが、藤井の46分の考慮の末置いた自歩で相手を誘う形に。永瀬に形勢が傾いたが、藤井も攻めを続けて徐々に形勢を戻し、勝利した。1局を通して「中盤も自信がない局面が多かった。最後の最後、好転した将棋だった」と振り返った。
3連覇への王手をかける第3局は5月9、10日、大阪・泉佐野市のホテル日航関西空港で行われる。