ボクシング▽日本ライト級(61・2キロ以下)王座決定戦10回戦 同級1位・村上雄大(引き分け)同級2位・仲里周磨(3日、後楽園ホール)

 因縁の再戦はドローに終わった。日本ライト級1位・村上雄大(25)=角海老宝石=と、元王者で日本同級2位・仲里周磨(28)=オキナワ=が空位の王座を争い対戦。

一進一退の攻防が最後まで続き3人のジャッジすべてが95―95の採点でドローとなり、王座は空位のままとなった。

 雪辱戦に臨んだ村上は「終わった瞬間はドローかなと思った。序盤は先手、先手で作戦通りだったが…」とリベンジを果たせず悔しがった。強打の仲里との打ち合いを避けるために右手を伸ばし、相手が中に入ってこられない体勢を作り、先に手を出した。中盤は打撃戦に持ち込まれ劣勢になりながらも、再び持ち直し終了のゴングを迎えた。

 両選手の初対戦は一昨年12月。当時日本王者だった仲里に敵地・沖縄で挑戦したが判定負け。引退も考えたが「もう一度、タイトルを狙う」と再起。すべてをかけて臨んだリングだけに「負けたら辞めるつもりだったが、もう一度できるなら是非対戦したい」と、3度目の対戦を熱望した。

 一方の仲里は「クリンチしかされていない。もっと圧倒的な試合をするはずだったが、終わった時は勝ったと思った」とぼう然。終了のゴングに勝利を確信した父であり所属ジムの繁会長は「効いたパンチはなかった。

絶対に勝っている」と採点に激怒。決着戦を聞かれた仲里は「チャンスがあればもう一度やりたい」と言った横で繁会長は「やらん」と怒りは収まらず絶叫した。

 戦績は村上が6勝2敗1分け、仲里は15勝(8KO)3敗4分け。

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