◆陸上 関東学生対校選手権第1日(8日、相模原ギオンスタジアム)
男子2部1万メートル決勝が行われ、創価大のスティーブン・ムチーニ(3年)が28分14秒30(記録は速報値)で優勝した。
青学大の安島莉玖(2年)が28分19秒81で日本人トップの4位。
然の兄で、青学大の主将兼エースの黒田朝日(4年)も会場で応援。「2人ともよく走ったと思います」と称賛した。然は「普段、兄はアドバイスをすることはないんですが、今回は『ずうずうしく走れよ』と言ってくれた。ポジション取りをうまくできたと思います」と感謝した。
黒田然は昨春、兄と同じ岡山・玉野光南高から青学大に入学。昨季は全日本大学駅伝(昨年11月)、箱根駅伝(1月)で登録メンバーに入った。全日本大学駅伝は4区、箱根駅伝は2区に登録されたが、いずれも当日変更で兄と交代した。ルーキーイヤーは、交代が前提の「偵察メンバー」だったが、新シーズンでは主力メンバーとして期待されている。原晋監督(58)は「兄貴と同等の潜在能力がある。実際、今の然と2年生の春頃の朝日の実力は同じくらいです」と評価する。
兄の朝日も1年時は学生3大駅伝に一度も出場しなかったが、2年時の出雲駅伝でデビューすると、以来、3大駅伝に6大会連続出場。すべて主要区間を担い、区間賞3回、平均区間順位1・83位と青学大の屋台骨を支えている。さらに大阪マラソン(2月24日)では2時間6分5秒の日本学生新記録をマークした。原監督は「然は朝日と同じ成長曲線を描いている。兄貴と同じように2年時から3大駅伝で活躍してほしい」と期待を込めて話した。黒田兄弟の父・将由さんは法大時代に箱根駅伝で活躍した名ランナー。然が父や兄と同じような「駅伝男」となれば、青学大にとって頼もしい限りだ。
箱根駅伝3連覇に向けては、エースの黒田朝日に続く準エースとして、10区間賞の小河原陽琉、安島、黒田然、折田壮太ら2年生の成長が鍵を握る。原監督は好走した安島、黒田然を称賛した後「今季は2年生が主力になってほしい」と、さらなる奮起と成長を促した。