J1清水エスパルスは11日、ホームで町田と対戦する。前節(6日)のアウェー・柏戦は強豪相手に粘りを見せたものの、0―1で敗れ今季3度目の連敗。
今季1号は結果的に“幻”となったが、十分な破壊力を証明した。6日のアウェー・柏戦。1点を追う後半41分だった。右CKをファーで待ち構えたタンキはアゴを引くようにして頭でミート。ボールはネットに吸い込まれ、アウェーで勝ち点1を奪取する貴重な一撃となるはずだった。
だが直後のホイッスルでVARが宣告され、ヘディングの直前に相手を手で押したシーンがファウルと判定されたことでゴールは取り消しに。助っ人は試合後「足を踏まれないように回避した」と説明。秋葉忠宏監督(49)は「あれがファウルなら全てのプレーがファウルになる」と顔を紅潮させた。
結果的にチームは2試合連続完封負けとなったが、タンキ本人が「自分のストロングを表現できたのはうれしい。切り替えていい準備をしたい」と振り返ったように、高さ・パワーは町田戦以降に生きると確信した。
同日は年に一度の「ブラジルデー」。サンバパフォーマンスなどテンションが上がる演出が後押ししてくれる。20年から始まった同イベント開催日は3連勝中。「特別な日になる。ホームでサポーターの皆さんと勝ち点3を分かち合いたい」。国立を挟んだため、アイスタでの試合は4月20日以来。柏戦後の取材エリアでは曇っていたタンキの表情が、トレードマークの笑顔に変わると確信している。
(武藤 瑞基)
◆清水のブラジルデー 今年は静岡市のサンバチーム「ブロッコ シズオカ」によるパフォーマンスと、歴代ブラジル人助っ人からのメッセージ動画や、「ブラジルの人、聞こえますかー?」でおなじみのサバンナ八木らの来場が予定されている。20年から始まり、通算成績は3勝2敗。