J1町田は9日、東京・町田市内でアウェー清水戦(11日)へ向けた非公開練習を行った。前節の京都戦(1●2)ではDF望月ヘンリー海輝のプロ初得点で先制するも逆転負けし、今季2度目の連敗。

後半アディショナルタイムに決勝点を奪われるショッキングな負け方で、試合後には悔しさでベンチの前にうずくまった黒田剛監督は「どこかで流れを変えなければいけない。頭の中をもう一回整理して、強引にでもギアチェンジしていかないと、選手たちの上に立つ男として、監督としてダメだと思う。引きずってはならない」と言葉に力を込めた。

 町田はここ7試合で1勝のみ。うち、5試合で敗北している。さらに、今季2得点5アシストで攻撃の柱として活躍していたFW相馬勇紀がけが、左ウィングバックの位置でフル出場を続けていた日本代表DF中山雄太も京都戦で脳しんとうの疑いにより途中交代と、泣きっ面に蜂状態だ。両主力は次節の欠場が見込まれており、昨季3位のチームは苦境に立たされている。

 黒田監督は「負け慣れるのも嫌だし、負けても『次、切り替えようと脳天気に立ち振る舞うのも得意でない。精神的には引きずりかける」としつつも、「一喜一憂することなく、ぶれずにやることでしか解決できない。色々な意味で転機も来る。流れがあるときは、そういう流れをしっかりとつかむ。今みたいな流れの時はぐっと我慢しながらやっていくしかない。

1年間どういう勝負が出来たか。いいときもあれば、悪いときも後から笑えるような取り組みをしていかなければならない」と強調した。

 J1に今季から戻ってきた清水は現在7位。町田は勝ち点1差で追いかける状況だ。清水には青森山田高監督時代の21年に共に3冠(インターハイ、プレミアリーグ、選手権)を経験した教え子で、昨季の7月まで町田で共闘したMF宇野禅斗ら、能力の高い選手がそろっている。指揮官は「一筋縄でいかないことも承知の上で挑んでいかなければならない。スタジアムの雰囲気もあるし、熱気にのみ込まれないように選手たちが切磋琢磨(せっさたくま)すること。結果がついてくるこないはあとの話。まずは自分たちがやれることを敵地でやれることが大事」と話した。

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