◆プロボクシング ▽WBA世界スーパーフライ級(52・1キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・フェルナンド・マルティネス―同級6位・井岡一翔(11日、東京・大田区総合体育館)
WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチの前日計量が10日、都内で行われ、元世界4階級制覇王者で同級6位の挑戦者・井岡一翔(志成)と王者フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)が、ともにリミットより200グラム軽い51・9キロでクリアした。
計量後は16秒間のフェースオフ。
井岡はWBA同級王者だった昨年7月、IBF同級王者だったマルティネスとの王座統一戦で0―3で判定負けし、王座陥落(マルティネスは同年10月にIBF王座を返上)。両者の再戦は昨年12月31日に行われる予定だったが、マルティネスがインフルエンザに感染し、試合前日に中止となっていた。
昨年12月は前日計量当日に一人で試合中止の会見を行った井岡は、「あの日からきょうまでやってきた充実感と、ここまで来たんだなという気持ちがある。あの日とても残念で複雑な気持ちはあったが、自分の中の気持ちとしては歩みを止めるつもりはなかった。あの日を思い出すより、きょうが特別で感謝すべき日だと感じます」とかみしめるように話した。
井岡が勝てば、36歳1か月での世界王座奪取。元世界3階級制覇王者の長谷川穗積氏が保持する日本人最年長記録(35歳9か月)を更新する。
「自分が中学生から始めたボクシングがこれだけ長くできていることに感謝の気持ちがある。好きだから、志しているものがあるからできている。その時その時の選択でやり続けてきた結果が今だと思う。すべては今にしか意味がないと思っているが、続けていることで次の試合にそういった(最年長)記録もかかっているので、何か意味を成すならいいなと思っている」
11年2月に21歳でWBC世界ミニマム級王座を奪取して初めて世界王者となって以降、ずっと世界のトップ戦線で戦ってきたレジェンドが、36歳で王座返り咲きに挑む。
戦績は、井岡が35戦31勝(16KO)3敗1分け、マルティネスが17戦17勝(9KO)。
試合はABEMAでライブ配信される。